2014年7月13日日曜日

ダンピングとグローバル化の違いは

一般にダンピングは不当であるとされる。不当廉売により国内産業が潰されるからだ。しかしグローバル化により人権無視の低賃金国から大量の安物が輸入され、それによって国内産業が潰されることは不当ではないという。自国産業が潰れるという意味において、ダンピングもグローバル化も同じではないのか?

ダンピングは競争相手の企業を潰すために、会計上の利益を削って安売りしてくる事だ。競争相手の企業が倒産したあとで、販売価格を値上げして利益を確保する。二国間でこれが問題となる場合がしばしばある。そのときはダンピングに対処する関税が発動される。これにより国内の産業が破壊されることを防ぐことができる。

一方、グローバリズムにより、途上国から非常に安い商品が大量に輸入されている。人権や環境を無視し、低賃金で労働者を使役する途上国で生産された商品により国内産業が潰れ、産業の空洞化現象が生じている。結果としてはダンピングと同じ事が生じているにもかかわらず、これに関税で対処することは保護主義であると非難される。

そんな矛盾を無視してまで推し進めたいグローバリズムには、
やはり何かしら、裏があるのだろう。