2014年9月16日火曜日

政界再編の前に政策論争してくれ

野党再編というけれど、国民は今一つ盛り上がりに欠けています。安倍内閣の支持率もそれなりの数値をキープしており、いかに野党が「期待されていない」かまるわかりですね。野党再編の動きに国民がいまいち反応を示さないのは、「政策論争が十分にされていない」からだと思います。

多分に個人的な不満かも知れませんが、各政党の政策が大々的にマスコミなどで取り上げられ、複数の政策が同時に比較されるのは「選挙の時」だけであり、いま、野党のアベノミクスに代わる政策は何か?といえば、てんでばらばらで、わけがわからない(その点、マニフェストはまとまりがよく非常によかったのだが)。もちろん、ネットを駆使して各政党のホームページをくまなく調べれば良いのかも知れませんが、そうじゃない。

もっと日ごろから各政党の政策を体系的にまとめて、それをマスコミはどんどん発信していただきたいのです。政党の政策は単発ではなく総合的であり体系化されており、全体として方向性が明白で、戦略的でロードマップがあり、各政策の相互作用も考慮されているのが普通です。単発の政策の寄せ集めは「政策」でありません。個別の政策だけ見てもあまり意味がありません。全体としてどうなのか、が重要だと考えています。

その意味で、野党の政策はちっともわかりませんね。アベノミクスは非常にわかりやすい「3本の矢」という切り口で経済政策をアピールしています。野党にはそういう工夫があまり感じられない(マスコミが報道しないだけかも知れませんが)。下手です。こんなんで安倍政権に勝てるわけがない。理論もわからない。安倍政権はマネタリストとケインジアンの政策を両方取り入れ、新自由主義的な政策も取り込んでいます。わかりやすい。では、野党の政策の理論はなにか?何もわからないのです。自分が不勉強かも知れませんが、そうじゃない。

野党は背景となる理論が不明でアピールが足りない、マスコミは枝葉末節の話や政局ばかりでわけがわからん。もっと大きな切り口から、情報を流してほしい。あるいは毎年4月と10月にマニフェストを発表して欲しい。そして、各分野において、もっと掘り下げた政策議論が活発に行われることを望んでいます。そうじゃないと、そもそも、政界再編の意味がまるでわからない。数合わせにしか見えない。面白くないのです。