2014年10月2日木曜日

急激な円安=日銀と民主党の負の遺産

急激な円安の原因がどこにあるのか?新聞やTVなどでは指摘されませんが、急激な円安は、民主党政権時代の日銀の通貨供給不足と、それを日銀の独立性を盾に容認してきた民主党に原因があるのです。

リーマンショック以後、世界は一気に金融緩和に走り出しました。アメリカは言うに及ばず、英国、そして当時はEUも緩和姿勢を見せました。それに対して日銀は口先だけ「大胆な緩和」を言いながら、諸外国に比べて驚くほどわずかな緩和しか行わなかったのです。

ですから、投機筋はそこに目を付け、「円は安全資産だ」とかお世辞を言いながら、喜んで円をバンバン買いまくり、極端な円高が一気に進みました。本当は、世界が金融緩和に向かえば、日本も当然ながらそれに合わせなければならないのですが、日銀はのらくら言って、緩和しない。

そして当時の与党である民主党は、当然ながら日銀に対して、世界に足並みをそろえて金融緩和するよう指導すべきであったにもかかわらず、「日銀の独立性」などという日銀を神聖化するいいわけをありがたく拝聴し、日銀の好き放題にさせた。そのあげく、世界的に不評な「為替市場介入」をちまちまやって非難され、しかも焼け石に水という有り様でした。

そこで、安倍政権になって、傲慢な日銀に圧力をかけ、ようやく世界標準の「金融緩和」にこぎ着けたものの、時すでに遅し。金融緩和を先行してきたアメリカの景気が、遅れて緩和を始めた日本より先に回復し(当然です)、金融緩和を絞り始めた。そうなれば、今度は投機筋が円を売ってドルを買うのは「あたりまえ」。今度は極端な円安に進み始めたというわけです。

そうです、民主党政権の時に、世界に足並みをそろえて金融緩和を強力に進めていれば、リーマンショック後の急激な円高と、今回のような急激な円安はありえなかったはずなのです。おかげで日本は「往復ビンタ」状態に。しかし、民主党も日銀もだんまりを決め込んでいます。そして、当時「日銀の独立性」を盾に日銀を神聖化してきたマスコミもまた、だんまりを決め込んでいます。腐りきっています。

極め付きが、本国会での民主党の代表質問だ。いわく「自民党の政策は世界に周回遅れだ」という。一体、だれが周回遅れにさせたのか?笑うしかない。