2015年1月26日月曜日

ネクストワールド第4回 発散する社会の予感

内容的にはVR(バーチャルリアリティ)が実用的かなと思いましたが、あとは自分にとってぴんと来ない技術ばかりでした。まあ、そんな技術もありかな・・・と眺めていたのですが、役に立たないと思う技術が次々に紹介されるうち、ふと、ある予感が頭にひらめきました。

「これは、まずい事になる。人類があまりに多様な欲望に向かってすすんでいるため、経済とって最も基本的な部分が十分に進化しないまま、技術の進化が発散してしまうかもしれない。」という危機感です。

自分が描く人類の経済的な進化のシナリオは、まず生産技術の進歩により、必要最低限の物質的な財(衣食住、耐久消費財、エネルギー)が、無償で提供される社会が実現される事です。自律的な生産システムが完成すれば、人間のやることはそれを「収穫」するだけです。

これは日本だけでなく、やがて途上国にも広がり、世界の貧困は完全に無くなります。もちろん、「人口爆発」を解消することと、「無限の物欲」を克服する必要がありますが。

しかし、技術の進化をリードする先進国において、欲望が無限に発散してしまうと、資源がそちらへ割かれてしまい、最もベーシックな経済活動である「財の無償提供」のための技術開発、生産設備の建設などのインフラ実現が遅れてしまうのではないかと思うのです。

このままでは、人々は未来永劫に賃金奴隷のまま、経済の好不況に振り回され、生活維持の強迫観念に追われて労働を続ける状況から永遠に脱することはできません。

世界の進歩には何のビジョンも無い。
ネクストワールドは欲望と市場原理に導かれるまま進む
成り行き任せの世界になるかも知れません。