2015年2月17日火曜日

ピケティ論争は「経済成長か再分配か」ではない

マスコミはピケティ論争を「経済成長か所得の再分配か」という二者択一として扱いたがっているようです。先日のYahooのアンケートもそうでした。しかし、ピケティは経済成長を否定してなどいませんから、これは完全にミスリードです。

ピケティの不等式は、経済成長率が資本収益率よりも低いことを問題としているのであり、経済成長が拡大して資本収益率よりも大きくなる方が望ましい事を意味しています。ところが、マスコミは、「経済成長か所得の再分配か」などと言いだし、まるでピケティが経済成長を否定しているかのような印象操作を行っているわけです。さすがマスコミの「いやらしさ」には舌を巻きます。

経済成長が必要なのは「あたりまえ」です。ですから、ピケティ論争ということであれば、それは「永久に続く格差の拡大を容認するか、しないか」の二者択一です。

ここしばらくは、ピケティ現象の火消しのために
マスコミ必死ですな。