2015年3月11日水曜日

ネクストワールドは失業蔓延の荒廃社会か

科学技術の進歩は、いやおうなく人間の雇用を奪います。生産現場におけるロボット導入は単純労働を奪いましたし、今度は人工知能により知的労働も奪う事になると言われています。しかし、本来は人間を労働から解放するために発明されるこれらのロボットや人工知能が「人間の雇用を奪う」として危機であるがごとく言われるのはおかしな話です。

「科学技術が進歩すればするほど、人間は労働から解放される」というのは正しい命題のはずです。ところが「働かないと給料が得られないため、人間は働かなくてはならない」という現実との矛盾が生じるため、この命題が成立しない。この矛盾の原因は最初の命題が誤りなのではなく、後の現実つまり「働かないと給料が得られないため、人間は働かなくてはならない」ということが、そもそも誤りである事に起因すると思います。

もしそうでないとすれば、ネクストワールドは失業の蔓延する荒廃社会となることが確実です。ほとんどの労働は機械が担うようになり、生産現場からは雇用がどんどん失われます。膨大な人が失業者として溢れ出します。その失業者に雇用の機会はあるか?ありません。

人間の需要はかなりの部分が満たされており、新たな産業が生まれたとしても、失業者をすべて吸収できるわけではない。それでも時間と共にますます機械化が進んでますます労働力が余る。失業率をみると、現代の欧州ですら20%という国もあるほどですから、将来的に失業率40%とか50%とか、当たり前になるかも知れませんね。

それで社会が維持できるのか?
困ったものです。