2015年4月17日金曜日

個人主義が蔓延すれば国家は売られる

ある国を誰かが陰から支配しようと企むとします。どうすればそれが可能でしょうか?それは、その国に「個人主義」を蔓延させることです。個人の権利、個人の利益追求の尊さを人々に教え込み、集団の利益や国の利益といった考えを薄めるのです。子供の時から、これを仕込みます。

このような個人主義、個人の利益を追求することを人々が抵抗なく受け入れるようになれば、「カネによる買収」が簡単にできるようになります。個人主義は容易に拝金主義になります。なぜでしょう?もし個人主義ではなく、集団主義あるいは公共の利益を優先する人々ならば、「カネの受け取り」という個人の利益よりも公共の利益を考えて買収を拒否します。しかし、個人主義ではそのような抑制は働きにくいのです。

日本は集団主義の強い国でしたから、内部で強固に固まり、外国による支配は難しい状況でした。そこで日本に個人主義や個人の利益追求を推し進めたのが、いわゆるリベラルと称される左派やマスコミでした。それらは教育の現場において特に強力に推進され、集団主義の象徴である国旗や国歌、あるは道徳教育を破壊する行為を繰り返してきたのです。と同時に、カネの魅力をたっぷりと伝える番組がテレビで放映され、新自由主義のエコノミストが「おカネを稼ぐことは尊いことですねえ」などと発言します。左派リベラルと新自由主義は親和的です。

その甲斐あって、今では日本でも拝金主義が横行し、カネのために技術を外国に売ったり、カネのために機密情報を外国に横流しする人々が増えてきたようです。しかしまだまだ完全に毒されたわけではないと思っています。

完全に毒されているのは中国でしょう。そもそも独裁政権は腐敗の温床となりやすいうえに、完全に拝金主義に毒されており、共産党幹部は天文学的な資産を隠し持っています。このような私利私欲にまみれた個人主義の連中をコントロールするにはカネが一番です。彼らは表面上は民族主義的な言動を繰り返しますが、それは世論を操作するために他なりません。実際には水面下でどれほどのカネを受け取っているか知れません。

そのように考えると、中国の動向は、どこかから流れてくるカネに多大な影響を受けている可能性があります。そのカネの出所は何も政府とは限りません。いまや世界の大富豪が所有するマネーは政府と同じ、あるいはそれ以上かもしれません。カネの力で世界を動かす。そのためには徹底した個人主義と拝金主義を蔓延させ、国家や集団を没落させようとするでしょう。