2015年5月7日木曜日

本年秋のFRB利上げが一つの正念場

本年の秋に米国FRBが最初の利上を実施するのではないかとの見方が有力です。ロイターの記事によれば市場はすでに神経質な状況にあるらしく、イエレン議長の「株式市場のバリュエーション(価格)が高まっている」との警告を受けて米国市場は続落という。すでに米国の株は割高と認識されているわけです。

実際のところ、金融市場における債務の膨張にも限界がありますから、実体経済における債務の膨張がなければ、やがて景気は落ち込むことになるでしょう。米国には新たな「サブプライムローン」が必要というわけです。上位の所得層はおカネを増やすことには熱心ですが、使いませんからね。

FRBの利上げによって一時的に株価が下落することは間違いないわけですが、これがその後の米国における実体経済にまで影響を及ぼすようなことになれば、日本の景気回復にも水を差すことになりかねません。日本の輸出がダメージを受けるからです。もしそうなると日本にとってはより内需が重要となります。ここで昨年4月の消費税増税の悪影響がボディーブローのように効いてくるかもしれません。増税で内需が低迷したままです。

そこへきて、さらに消費税10%への増税を行えば、日本経済は見るも無残な状態になりかねません。FRBの利上げがどのような影響を及ぼすのか、非常に気になりますね。