2015年10月27日火曜日

18歳選挙権で高校教材 なぜ?

選挙権年齢が18歳に引き下げられるのに合わせて、文部科学省が選挙参加の意義などを教える副教材を作成して、これを授業で教えるらしい。授業に組み込むほか、総合学習やホームルームに活用するという。

しかし、それまでの世代では、そんな資料も授業もなかったわけで、つまり選挙権年齢が20歳だったときは、ある意味「放置」されていたわけです。それが18歳になった途端に、大騒ぎになっている。まるで20歳の時代には、選挙や政治参加に問題がなかったかのようです。2年の差は高校で授業を組み込むほどの差なのか?その副教材の実物を見たわけではないので、詳しくはわかりませんが。なぜいま「副教材」なのか。

理由の一つは、選挙権が18歳に引き下げられるのを機会にして、これからの若者に対する政治参加の意識付けを高めるための、ある種の教育改革なのかも知れません。今から政治参加の意識を高める授業を行う事で、将来的に若者の政治参加の活発な日本にする、という考えです。それは発想としてありかな、と思います。

もう一つは、高校から政治活動が認められるようになると、あるイデオロギーに偏重した活動が高校生の間で広がる危険性があると考え、それを未然に防ぐ狙いがあるのかも知れません。それはもちろん、安保闘争の時代の左派的考えかも知れないし、民族主義的右派の考えかも知れません。この目的が大きいかも知れませんね。

ただ、先日のテレビで報道を見る限り、現場はかなり困っているようです。なにしろ授業のカリキュラムがすでに組まれているわけですから。まあ役人のやることだから仕方ないけど。