2015年10月25日日曜日

30年後にコンピューターのIQが1万に?

ネットで記事を読んでいたら、ソフトバンクの孫社長が「30年後のコンピューターはIQが1万を超えるようになり、人間を完全に凌駕する」というような話をしたそうです。

そもそもIQの測定法から言って1万という数値があり得るのか疑問はありますが、まあ情報の記憶量と処理速度から感覚的にそう言いたくなるのでしょう。

しかし、人間の脳のメカニズムとコンピューターのメカニズムは、人工知能を用いたとしても同じではありません。コンピュータは逐次処理ですが、人間の脳は瞬間的に大量の情報を同時に処理していると考えられます。つまり信号が脳全体にバッと広がるのです。コンピューターは逐次処理ですから、いわば線ですが、脳は面あるいは立体です。正確性では人間の脳はコンピュータには勝てませんが、難解な課題に対して前例のない答えを出せる可能性があると思われます。それが閃き、イマジネーションです。

つまり人間の知能は論理的整合性だけにあるのではないと思われます。もちろん現在のコンピュータとは異なる、人間の脳と寸分たがわないコンピューターが開発されれば、おそらく人間の脳を超える能力を有する可能性はあると思います。でもそれは現在の人工知能とは別のものだろうと思うのです。

ところで孫社長はソフトバンクが300年持続できると言ったそうですが、たぶん、根本的な問題によって不可能だろうと思います。それはソフトバンクの優劣が関係するのではなく、ロボットと人工知能の進化によって、経済システムそのものが大きく変わる可能性があると思われるからです。

そして現在の経済システムが、そのまま300年続くとすれば、その前に人類は滅びるかも知れません。