2016年1月5日火曜日

日本の財政再建はもうすぐ達成

高橋洋一氏によれば、財政再建はまもなく達成されるそうだ。まったく同感ですね。氏によれば、政府の借金は約1150兆円だが、政府の資産は650兆円あるので、正味の負債はおよそ500兆円になります。統計によっては450兆円とも言います。

一方、それら政府債務のうち、日銀が国債を保有している金額が約200兆円ありますが、日銀の保有する国債は政府との間で融通が利くので、事実上の負債にはならないのです。難しく言えば、日銀と政府の決算書を連結ベースでみると国債は相殺されてしまうわけです。なので、仮に政府の正味負債が450兆円だったなら、連結ベースだと債務は約250兆円になります。

現在の日銀は年間80兆円のペースで国債を買い続けていますから、このまま市中の国債をさらに250兆円買い取れば、財政再建は完了です。つまり国債を日銀が買い取れば、財政再建が完了することを国民は認識すべきでしょう。

さて、そんなことをすると、世の中におカネが溢れだすのでしょうか?

それはありません。なぜなら、日銀の国債買い取りは民間銀行の資産の中身を入れ替えているだけだからです。

もともと民間銀行の「預金」とは、現金を預け入れたものだと考えられていますが、実際にはそうではありません。預け入れた現金よりも遥かに多くの預金が信用創造で作り出されています。つまり、金庫の中の現金よりも、預金通帳にある預金の量が多いのです。

そのかわり、銀行の金庫には国債が入っています。
この国債に見合う形で預金が存在しています。

ですから、日銀が銀行から国債を買うということは、この金庫の中の国債を現金に交換しているだけのことなのです。皆さんの預金には無関係であり、世の中のおカネとも無関係なのです。銀行の金庫の中身の入れ替えです。

だから、日銀が世の中のすべての国債を買い切っても、それだけで世の中におカネが溢れ出すわけでないのです。

と、言っても、BSを知らないと意味が解らないはずです。