2016年1月21日木曜日

人間は変化を求める 第三の道

人間は変化を好む動物なのでしょうか、それとも不変を好む動物なのでしょうか。よく分りませんが、世の中の動きを見ていると、人間は変化を好む動物であるような気がします。

マスコミが構造改革を唱え、政府がTPPを推進し、かなり前の話ですが、オバマが「チェインジChange」と言って大統領に当選したり、世間は変化を求めているように見えます。現状に問題が無ければ変化を求めないのかも知れませんが、現状に問題があると変化を求めるのが人間の性質なのかも知れません。

現代の日本は経済が行き詰まり、高齢化社会に向かい、外交的には中国の軍事大国化という状況にあります。こうした状況が人々の危機感を強め、変化を求める動きとなっていると考えられるわけです。このような動きの中で「守る」つまり変化しない・現状を保つという方向性は非常に難しい立場になります。たとえば「構造改革を行わない」「TPPに参加しない」など、「しない」という立場は理解を得難い状況です。

しかし、このような状況の中で、間違った方向に変化する、間違った構造改革や行き過ぎたグローバル化が行われるのであれば、あまり望ましいことではありません。しかし、人々は「変化しない」より「変化する」ことを求めているのであり、変化しないかたちで間違った方向へ進むことを防ぐのは難しいと思われます。

そのような危険性があるのであれば、むしろ別の方向への変革を積極的に推進することこそ問題解決の方法であるかも知れません。

ですから、変化しないのではなく、変化することで、現在の政府や財務官僚、企業、マスコミが目指そうとしている社会構造の変化を阻止する必要があるかも知れません。つまり、別の未来像を作り出し、そこへ向かって、より積極的に変化する立場をとるわけです。これが本当の意味での第三の道になると思われます。

もちろん、別の未来像とは明確な経済モデルを持った、システムでなけばならないのは当然でしょう。第三の道は、小手先の改革ではなく、大胆な経済システムの改革を目指すべきだと思います。