2016年1月28日木曜日

アベノミクスは正しいが資本主義は間違い

現在の日本は資本主義経済です。資本主義経済を運営する上でアベノミクスは正しい政策だと思います。とりわけ金融緩和によるインフレ目標は資本主義世界の標準であり、金融緩和を継続しなければ日本はデフレに逆戻りすることになるでしょう。

しかし、そもそも資本主義は間違っています。バブルの成長と崩壊が繰り返し、貧富の格差が拡大を続け、地球温暖化をはじめとする環境破壊が問題となるのは資本主義に原因があります。ですから資本主義そのものを変革する必要があるわけです。

つまり、資本主義経済にどっぷり漬かった現在の日本では、資本主義的な政策を行う安部政権と反対の政策を打ち出したところで意味がない。資本主義だから資本主義的な政策を行うのであって、それを止めさせれば、むしろ政策と経済システムの齟齬を引き起こす可能性があります。そうではなく、資本主義経済そのものを変えなければならない。もちろんそれは共産主義になることではありません。新しいシステムを編み出さねばならないのです。

政策は常に既存の枠組みを超えることができない。
だから枠組みそのものを変えなければならない。

そして、資本主義経済を変革できたなら、もはやアベノミクスは何の価値もなくなるどころか、間違った政策となる可能性があります。政治家が経済システムに適合した政策を選択する判断は避けられない。しかし経済システムを変えれば、それに適した政策は必然的に別の政策になる。

まずは「バブル経済」を退治することでしょう。そのためには中央銀行を国有化し、銀行の信用創造を停止することで、政府が「本当の意味で」通貨発行の権利を取り戻すべきです。つまり金融システムの根本的な改革です。

これにより、財政政策と金融政策の意味は統合されます。量的緩和という政策そのものが、消滅します。つまりアベノミクスは意味がなくなるのです。