2016年2月5日金曜日

尖閣軍事衝突 日本は反撃するな

もし中国が尖閣諸島で軍事衝突を仕掛けてくれば、日本はこれに反撃してはならない。反撃しなければ、中国による一方的な攻撃や侵略行為であり、G7による中国への強力な経済制裁の大義名分となる。これが日本の戦略として極めて重要だ。

もし、日本が反撃すると、お互い様になってしまう危険性がある。こうなると、尖閣諸島に中国軍が上陸しない限り、中国だけに経済制裁を課すことは難しくなる。「中国が一方的に攻撃してきた」これが重要だ。中国を悪者にしなければならない。

そして、そのことはあらかじめG7にしっかり根回ししておく必要がある。経済制裁の確約も取り付けておくべきだろう。もちろん優秀な外務省のことだから、当然ながらすでに根回ししているだろうが。その交渉の際に重要なのは、「経済制裁に協力してもらえないのであれば、日本は軍拡によって国土を守るしか方法がない」ことを主張することだ。つまり、「経済制裁」と「日本の軍拡」を天秤に掛けさせる。

もし、G7が経済制裁に協力しない場合、核武装を含む日本の防衛力強化が避けられないとなれば、G7は経済制裁に協力するだろうし、もしそうでないなら、日本は核武装の大義名分を得ることになる。仮に尖閣諸島を失うことになったとしても、日本が核武装を決定すれば、世界のパワーバランスがひっくり返るほどのインパクトを持つことは明白だ。軍事強化した後で中国に徹底的に反撃すれば良い。

いずれにしろ、事前の外交交渉が成否を決める。すでに外務省はその程度のシミュレーションはやっているだろうから、交渉の成果に期待したい。これが、日本は中国の武力攻撃に反撃してはならない理由だ。