2016年11月17日木曜日

人類は未来にどこへ行くつもりなの

人工知能が人間の能力を超える時代が近づいているというのに、新聞マスコミはあいかわらず、グローバリズムの推進だの、自由貿易だの、1900年代から同じ事を念仏のように唱えている。もう50年以上にもなるでしょうか。それで世の中が良くなったのですか。

ロボットが人間の代わりに労働するような未来になれば、理想の社会が実現するはずなのに、現実にはどうでしょう。仕事が減れば働かずに済むのですから、すばらしいことなのに、仕事がないから収入を絶たれたり、リストラで所得が減る家計がどんどん増えている。だから何でもいいから雇用を生み出せという。そのためには仕事を作らなければならない。こんなことをしていたら、ロボットが人間の代わりに労働する社会など永遠に来ない。

そうかと思えば、ブラック企業のワタミや電通など、寝る暇もないほど長時間労働せざるをえず、ついに過労死する人まで出てくる。過労死する人は氷山の一角であって、その下には膨大なサービス残業、無報酬労働の巨大な氷塊があるわけです。これが、ロボットや機械が進歩するほどに顕著化してきたのです。こんな状態なのに、政府はのんきに「ロボット産業の推進」とか言っている。国の借金ガーより、日本のエリート政治家どもの、この能天気さの方が危機的です。

1900年代には「資本主義はやがて理想の社会に行き着く」という、まあ、そうなのかなと思わせる未来社会の話がいっぱいありましたが、なんと、格差と過労死、これが資本主義の行き着く先の世界だったのです。

さて、今日に至るまで、グローバリズムと自由競争を推進してきた結果がこれだと言うのに、その蓄積してきた矛盾が、グローバリズムと自由競争をさらに推進すると、やがて解決に至るというのが、新聞マスコミ御用学者の主張である。

主張している彼らがおかしいと思わないのだろうか。

ところが、そんなことはお構いなし。ブレグジットとトランプ大統領の登場で、これまでのマスコミが延々と主張してきた「グローバリズムと自由競争」とは違う考え方が世間に広まったことがわかり、真っ青。面目丸つぶれで権威失墜の危機に追い込まれたマスコミが発狂して、世間に広まった価値観を邪悪であるとして否定しまくる。

こいつら、誰と戦っているのか?

グローバリズムと自由競争の行き着く先はなに、どこ、どうなるの。ビジョンがまるでありません。儲かるの、カネがどんどん貯まるの?それでどうなるの。

いまだに20世紀(1900年代)の舞台において、1人芝居で踊るマスコミは放置しましょう。未来社会の目標は明確です。無味乾燥な労働から解放され、創造的な活動にまい進できる社会の実現。その社会へはグローバリズムと自由主義では、決してたどり着けません。未来社会の理論とかみ合わないからです。

もう時代は21世紀です。
テクノロジーは進化しているのです。
それに相応しい、未来の理論が必要だと思うのです。