2017年5月22日月曜日

議論より共感戦略が有効な理由

どれほど理論的に整合性がある主張でも、相手の考えを変えることはできません。なぜなら人間は理論を使っている時でさえ、その動機の根底には感情があるからです。真意はその人の発言内容とはむしろ別のところにある。場合によっては、本人が気付いていない、無意識の中にあるからです。

多くの人は理性が感情よりも上位にあり、理性が感情をコントロールすると思い込んでいます。しかし実際には感情が理性の上位にあり、感情が理性をコントロールしています。

感情が理性の上位にあるため、仮に理論的に正しいとしても「納得できない」と感じることが多いのです。そして納得できなければ、理論を駆使して反論しようと試みます。つまり「ああいえばこういう」の水掛け論になります。ところが、理論的にへんな話であっても、感情的に共感すればあっさりと受け入れるでしょう。

もちろん例外はあるでしょうが、基本的な性質として、人間の動機付けは感情が上位にあり、感情が理論をコントロールします。これを理解すれば、なぜ議論より共感戦略が有効であるかがわかると思います。

議論といっても二種類に大別されると思われます。
①論証としての議論
②相手を論破するための議論

①論理的な整合性、実現可能性、機能性などを検証するために、自分の考察だけではなく、他の人の考察を参考にする意味において、議論は有効です。もちろん議論しなくても、他の人の論文を読むとか、自分の考察でも論証は可能ですが、他人との議論を利用することで、新たな気付きを得る(発見)ことができます。基本的に勝敗をつけるものではありませんし、ブレーンストーミングやコーチングの手法にも通じると思います。これには効果的な議論の手法について理解している必要があります。

②議論によって勝敗を付ける、方向性を決める、他の考えを排除する、そうした議論があります。議論で白黒をつける、勝敗をつけることが必要だといって論戦を吹っかけてくる変な人が居ますが、これがそれです。相手の論理展開を行き詰まらせ、黙らせることで相手を排除することに力点が置かれる傾向があるため、論が一方的な押し付けとなり、論証としての参考にならない場合が多いです。また、ほとんどの場合ケンカになり、感情的な対立や遺恨を残します。

さて、ネット等でみられる議論のほとんどは②です。自称①だと言いながら、見ていると最終的には②になります。そのため、議論のほとんどが不毛砂漠の状態になっています。しかし、訓練されていない素人の議論はそうなりがちだと思います。ですから、普通の人が議論で理解を深めたり、相手の考えを変えることはとても難しいと思います。仮に論破したところで自己満足に過ぎず、感情的な対立をあおり、敵を作るだけで終わるリスクもあるでしょう

ですから、一般大衆の意思を変えるには感情に訴えかける「共感」が最も有効です。とはいえ人間は言語(理論構造)を介して理解するため、理論は必要です。ただし、あくまで共感を引き出すための理論だけあれば十分だと思うのです。

民主主義においては、数が勝負ですから、いかに味方を増やすかで勝敗が決まります。ビジネスの世界でも、顧客を論破することは何の得にもなりません。自分達の利益を増やすためには、味方やファンを増やさねばなりません。

ツイッターでも議論はほぼケンカになっています。いちいち他人の異論に腹を立てて批判したり、他人からの批判に応じてケンカするのはバカバカしいので、そんなことはやめて、共感を広める方法を研究すべきではないかと思うのです。

もちろん、新聞マスコミや政治家は徹底的に叩くべきですがw。

2017年5月19日金曜日

日銀にも国民審査制度が必要

司法には最高裁判所裁判官の国民審査という「国民の審判」があります。民主主義なら当然に必要だと思います。しかし国民の主権である通貨発行権を預かる日本銀行は国民の審判を受けません。これは非常に大きな問題だと思います。日銀が主権の外にあることになるからです。

日本銀行のような中央銀行は政府から独立しているのが望ましいとされています。しかし、国民の主権から独立しているなら、それは国民主権の侵害に当たります。国民主権を担保するには、政府から独立している司法と同じように、国民審査が不可欠です。

一般に金融政策は専門性が高く、それゆえ政府からの独立が許されていますが、専門性が高いのは司法とて同じことです。専門性を口実として、国民の意向を無視した権限の乱用を許すわけにはいきません。

「どうせ国民に金融はわからないだろう」では済まされません。金融の専門家、経済学者は何のために居るのか?それこそ様々な意見を専門家、経済学者から集めて新聞マスコミで紹介する必要があります。むしろそのような活動によって、初めて国民の意識が高まり、国民の金融リテラシーが向上することになるでしょう。

それをやらずに日銀に好き勝手にやらせた結果、日銀が暴走し、日本に失われた20年をもたらした、とも考えられます。

日銀の総裁、副総裁、審議委員の国民審査を行うべきです。それぞれの委員がどんな発言をし、政策決定においてどんな意見をあらわしたか。これは毎年、複数の専門家が分析して、評価レポートを書き、国民に新聞マスコミを通じて公表する。それを参考にしながら、たとえば参議院選挙と同時期に国民が国民審査投票を行うような方法です。

実際には、ほとんどの人は無関心か、分からないかもしれません。しかしそれでも、日銀の国民審査があれば、日銀に対する国民の意識を少しでも高める効果はあります。国民経済の最重要インフラである金融や通貨に関する国民の関心、理解を少しでも高める必要があると思うのです。

2017年5月18日木曜日

野党に期待できない理由は「緊縮」だから

安倍自民党はダメだが、野党もまるでダメ。なぜなら野党も基本が「緊縮財政」だからです。カネの使い道が違うだけで、カネをケチる点では自民党と大差ありません。日本はケチな政党ばかりです。

まるで日本全国が財務省の「緊縮毒雲」に覆われているかのように、与党も野党も基本は緊縮財政です。おカネを増やして国民の購買力を高めよう(内需拡大)と考える政党はありません。

日銀が現金(日銀当座預金)を発行していますが、あれは国民の購買力を高めているのではなく、「貸し出し用の元手」を民間銀行に与えているだけです。だから、日銀がいくらおカネを発行しても、誰かが銀行から借金しないと世の中のおカネは一円も増えません。自民党も基本は「緊縮」なのです。

もちろん、企業が民間銀行から借金すれば、その借金が巡り巡って国民の手に渡る可能性はあります。ところが、日銀の金融緩和すら反対しているのが、民進党をはじめとする野党ですから、野党は自民党に輪を掛けて「ド緊縮」なわけです。

また、日銀が国債を買い取れば、それだけで国民の借金負担は減るのですが、これにも野党は反対しています。国民の負担を軽減するどころか、民進党は消費税を増税して、国民に「借金はびた一文残さず払え!」と迫ります。

まるで日本全国が財務省の「緊縮毒雲」に覆われているかのように、与党も野党も「緊縮!緊縮!」ですから、こんな状況では仮に野党に政権交代したところで、やはり「緊縮」ですw。カネの使い方が違うだけで緊縮!緊縮!。期待するだけバカを見ます。

内需拡大、デフレ脱却、国民所得向上のために、世の中のおカネを増やして国民に撒く。こういう政党が日本に無いのは驚くべきことです。しかも、これが1900年代のインフレ時代ならまだわかります。それが、あろうことか生産過剰、消費不足、デフレ、技術的失業の時代になっても、まだやってるw。いやはや・・・。

そんなに世の中のおカネを増やしたくないのかよ。
つまり、与党も野党も「金貸しの利益」が優先だ。

世の中のカネの量が少なければ少ないほど、通貨需要は増大し(金利が高くなる)、通貨を貯め込むほど利子がたんまり稼げる。自民党ならいざ知らず、左派のはずの民進党、それどころか共産党までが金貸しに協力的だw。

こんな状態で、野党なんか期待できるわけがない。

2017年5月16日火曜日

BS知らなければ金融政策は理解不能

BS(バランスシート)を知らなければ金融政策を理解することは不可能です。新聞マスコミを読んで金融政策を知ったようなつもりで居ると、間違いなく御用学者に騙されてしまうでしょう。BSを知らなければ赤子同然なのです。

新聞マスコミはBSを用いて金融政策を説明しません。恐らく、その方が簡単に庶民を騙せるからだと思います。BSを用いて説明すべきことを、言葉だけで説明しようとすると、相当な困難に直面します。もちろん、BSを知っている人ならBSを用いない説明を聞いても意味を理解できます。しかし、BSを知らない人が聞いても、まるでチンプンカンプンか、トンでもない誤解をしている可能性が高いでしょう。BSは図で説明しなければ理解は困難だからです。

そして、金融政策とBSは不可分です。
ゆえに、BSを知らなければ金融政策を理解できないのです。

新聞マスコミが金融政策に関して偉そうなことを書いていても、それをBSで書かないのは非常に怪しい行為です。実のところ、BSで書くと「逃げがきかない」のです。言葉だと、ああいえばこういう式に逃げられますが、BSは数式のごとく厳密なので、誰も逃げられない。ウソだったら、たちどころに炎上します。

たとえば、民間の国債購入、日銀の国債買い入れ、財政再建まですべてBSで説明できます。政府、日銀、銀行、民間のBSをならべて変化を追うのです。それをやると、新聞マスコミの説明とは別のことが、いろいろ見えてくるのです。これがまずいんでしょう。庶民が余計な知識を膨大に身につけてしまうことになるからです。

「国の借金ガー」「ハイパーインフレガー」を垂れ流している評論家の本も、BSが書かれていない場合は、ウソ八百を流している場合があるかも知れません。BSを使わなければ、ああいえばこういう式に、どうとでも言えてしまうからです。

BSの基本的な概念は決して難しくありません。もし、新聞マスコミが庶民を騙すつもりでないのであれば、BSの初歩から国民に説明を尽くすべきだと思います。


2017年5月15日月曜日

反グローバリズムの成果が現れたG7

米国の保護主義的な政策、欧州各国における反グローバリズム政党が台頭する中で行われた5月のG7財務省会議において、格差是正が声明に取り上げられました。これは反グローバリズムの高まりがもたらした「成果」かも知れません。

引用:G7声明は世界経済が成長する一方で、低・中所得者に影響が大きい格差の拡大に直面してきたと指摘。「経済成長の果実が広く共有され、成長率を引き上げることに取り組む」とし、格差是正に向けた政策課題を示した付属文書をまとめ、各国に実行を促した。(時事通信)

こうした格差是正の声明が盛り込まれた理由は、米国や欧州において高まっている反グローバリズムに対する政治支配層の危機感でしょう。反グローバリズム運動によって彼らの足元が危なくなって、ようやく事態を改善しようとする姿勢を示したわけです。所詮、それがなければ既存の政治家は何もしない。

もちろん、こんな声明一つで何が変わるとも思えないですし、単なるガス抜きのリップサービスだと思われます。それでも公式声明があるだけでもマシでしょう。まだ、始まったばかりです。つまり、

ますます反グローバリズム運動を高める必要がある。

政治支配層のリップサービスだけで終わらせないよう、実際の効果があらわれるまで、反グローバリズム運動を継続しなければなりません。その意味で、欧州における極右政党の台頭は「怪我の功名」かも知れません。そんなことを言えば彼らには失礼かも知れませんが、ある意味「極右政党という武器をチラつかせないと、既存の政治支配層は何もしない」。

極右、極左政党の台頭を歓迎しよう。

毒をもって毒を制する。それくらいのしたたかさがなければ、政治支配層には対抗できないかも知れません。冗談がきついと思われるかも知れませんが、大衆はそれくらい怒っているのです。極右政党は大衆にとって最終兵器かも知れません。もちろん兵器は諸刃の剣です。しかし肉を切らせて骨を絶つしか道は無いかも知れないのです。

大衆に最終兵器を使わせるとしたら、
それは既存の政治家の責任である。

2017年5月12日金曜日

地動説が一般化するまで約100年

人々が天動説を信じる世の中で地動説を唱えればまさに「異端」扱いです。地動説が世の中であたりまえだと思われるようになるまで約100年を要しました。「ベーシックインカムはあたりまえ」との認識が普及するのは容易ではありません。

コペルニクスが地動説を発表したのは1543年です。彼はその直後に病死しますが、その後に地動説を唱えたジョルダーノ=ブルーノは教会から「異端」とされて1600年に処刑されました。その後、ガリレイが地動説を支持するも異端とされて、1633年、地動説を取り下げました。それからケプラー、ニュートンを経てようやく地動説は「あたりまえ」と人々から認識されるようになりました。

その間およそ100年。それでも、一説によれば今もなおアメリカ人の4人に1人は天動説を信じているとされます。こと、自然科学においてすらそうなのですから、思想・信条の問題であれば、その程度はさらに大きくても何ら不思議ではありません。

生まれてからずっと「所得は労働の対価」である、と信じてきた多くの人々にとって、「所得は必ずしも労働の対価である必要は無い」との考えは、極めて異端でしょう。人間は常識に依存して生活する動物ですから、そうした人々を責めることはできません。そのような人間の常識を変えるには、どうすれば良いでしょう。

常識によって彼らが得ている利益は何かを明らかにし、その利益を尊重しながら、さらに彼らの利益を増やす方法として、「所得は必ずしも労働の対価である必要は無い」という、新しい常識を理解してもらうしかありません。焦りは禁物です。イライラして天動説の人に噛み付いても、迫害されるのは少数派の方ですから、にこやかに粘り強く、ウンザリするほど繰り返すしかないような気がします。マスコミの財源ガーなみに同じ事を繰り返すわけですw。

焦らなくても、古い常識に縛られた人々の考え方を変えるための条件は整いつつあります。テクノロジーの爆発的な進化です。これがあれば、「所得は必ずしも労働の対価である必要は無い」ことが明白になるのは時間の問題であり、早晩、「いつから、どんな手順でそうするか」だけが論点になるはずです。

2017年5月10日水曜日

フランを仮想通貨で復活したらどうか

ユーロの緊縮政策がもたらす失業と格差に苦しむフランス。通貨を収奪の手段に利用する勢力に対抗するため、フランスの通貨「フラン」を、ビットコインと同じ仮想通貨として復活させたらどうだろうか。それならユーロ圏の離脱は必要ない。

フランスに足りないのは労働力でもなければ、生産性でもない。おカネが足りないのです。おカネが自由貿易と市場原理によってどんどん他の国に吸い上げられてしまい、経済活動のために循環すべき通貨が不足している。しかし、通貨発行権のないフランスは逆立ちしてもユーロを増やせない。しかも、国民はユーロというカネの幻想から醒めないまま。

なら、フランスの通貨「フラン」を仮想通貨で復活してはどうか。

もちろん、フランを法定通貨とすればEU内は大騒ぎになってしまうでしょう。法定通貨である必要はありません。ビットコインが法定通貨でないのと同様に、法定通貨でなくとも通貨は機能するのです。

仮想通貨は金利が付かない、ですから「貯め込む」利点はありません。しかし手数料を格安、あるいは無料化できるでしょう。つまり貯め込むのではなく「財やサービスを交換する」のであれば、法定通貨でなくとも利点が大きいのです。つまり当初は「取引専用通貨」として、利便性をてこに普及を図るのです。

珍しいことではありません。取引専用通貨なら、電子マネー、SUICAなどと同じなのです。ユーロからフランへの交換は1:1、フランからユーロへの交換はなし。それでもSUICAと同じように、利便性によって利用者が増大する可能性は十分にあります。もちろん電子マネーの一種として、ビットコイン同様、政府はこれを禁止できません。

そして、フランが十分に利用されるようになれば、仕掛けるのです。
ベーシックインカムを組み込んだ通貨として。

一定割合で万人に分配される通貨の働きにより、おカネの不足は解消されます。フランスに足りないのは労働力でもなければ生産性でもない、まして財は有り余っています。足りないのは、おカネです。

そして、テクノロジーの進化と共に、「貯め込むためのユーロ」は流通しなくなり、「使うためのフラン」が流通の中心になるはずです。通貨は使うからこそ普及するのです。そして使われるからこそ価値が担保されるのです。

ユーロの緊縮に苦しむフランス人のために、
フランを仮想通貨で復活したらどうか、と思うのです。

2017年5月9日火曜日

ルペン氏は民族主義に頼りすぎている

反グローバリズム運動は民族主義ではなく、経済政策の見直しがその本質です。しかしルペン氏は経済よりも民族主義的な反グローバリズムの色彩が強い、これでは左派系の人々の支持を得ることは難しい。失業と格差を解消すべく、経済的な政策を強化すべきでしょう。

まずルペン氏が行うべきは、国民にグローバル経済の課題を理解させることにあります。フランス国民の多くは、通貨統合ユーロが今日の経済的な不況、高い失業の原因であることを理解していないようです。なぜなら世論調査においてユーロからの離脱を望む人が少ないからです。これはかなり致命的だと思います。

もちろんユーロに加盟したままであっても、ECBが今よりさらに拡張的な金融政策を行い、加盟各国の財政政策のためにヘリマネのような支援を実施すれば良いのですが、今の緊縮状況では、明らかに通貨統合が裏目にでているだけです。これなら独自通貨の方が、マクロ経済政策を駆使できる分だけ、経済を立て直すには有効なのです。

こうしたことを理解させなければ、広く国民の支持を得ることはできません。多くのフランス人は深く考えることなく、新聞マスコミのばら撒く「統合のばら色イメージ」を漠然と信じて、感情で動いているからです。もちろん、新聞マスコミのばら撒く「極右のマイナスイメージ」も、漠然と人々の感情に影響しています。

民族主義だけで経済の問題を解決することは不可能です。

民族主義的な立場、つまりフランス・ファーストとして、輸入品に関税を掛けるだけでは経済は立ち行かないです。移民を制限しただけでも経済は立ち直りません。経済の問題は経済の理論を使って解決する必要があるのですが、ルペン氏にはそれが弱い。

テロリズムによる社会不安の増大や、それに伴う排他的民族主義の高まりを支持基盤としても長続きはしません。治安が回復すれば用済みになるだけです。しかし、治安が回復しても失業や格差が改善することはありません。だからこそ、長期的には失業や格差を解消することが政策として最も重要です。

ユーロ離脱がなぜ失業や格差の改善に役立つのか、デフレの解消に役立つのか、そうしたことを十分にフランス国民に理解させること無く、民族主義的な、主権独立の精神だけで「ユーロ離脱」を唱えたところで、支持を広げることは難しいでしょう。

民族主義的な枠組みを超え、右派左派の壁を超えて、経済分野における「反グローバリズム」勢力の幅広い結束を実現する。それこそ、一般民衆が拝金主義・グローバル資本の世界支配に打ち勝つ唯一の方法だと思います。

2017年5月8日月曜日

マクロン氏はEU財政統合を目指すべき

マクロン大統領の誕生で、フランスが「失われた20年」に陥るリスクが非常に高まりました。金融・財政政策が使えないからです。この状態を打破するためにはEU財政統合しかありません。一言で言えば「ドイツのカネをフランスに再分配しろ」です。

フランスはユーロ(通貨統合)によって通貨発行権を失い、その結果、国家の二大マクロ経済政策である、金融政策と財政政策の両方を失いました。金融政策はECBに握られ、財政政策はEUから緊縮を強制されています。この状態でフランスに残された政策余地は、国民を市場原理・自由競争でさらにしばく政策、つまり「規制緩和」「構造改革」だけでしょう。

「緊縮+構造改革」は日本における失われた20年そのもの。
ようこそ、フランス。失われた20年へ。

フランスはデフレと失業から抜け出せず、「勝ち組み」と「負け組み」の社会分断はさらに深まることになるでしょう。

マクロン氏がマクロ政策で今できることは、ECBに泣きつくことだけ。なんとも情けないですねw。しかし、欧州統合派のマクロン氏にも逆転の目がないわけではありません。逆転満塁ホームラン級の手があります。それが「EU財政統合」です。財政統合なら、EU統合にも矛盾しません。マクロン氏が進めるべきはこれでしょう。

財政統合を簡単に言えば、市場競争を通じてユーロを吸い上げているドイツに課税して、そのおカネでフランスの財政政策を賄うというものです。簡単に言えば、統合EUにおける再分配政策です。国境を越えて再分配を行うのです。

通貨統合でカネは国境を越えて吸い上げられるのに、再分配は国境を越えないのが今のEUです。これでは、同じEU内でも国家間で格差が激しくなるのは当然です。日本でも地方への再分配が無くなれば、地方が疲弊してしまいますが、それとまったく同じです。

ドイツで課税してフランスに再分配する。その再分配で財政政策として社会保障はもちろん、インフラ投資、産業育成なども行えばよいでしょう。それなら、通貨統合に伴って損なわれた財政政策の自由を回復することが出来ます。

そんなに「統合」が好きなら、
財政も統合して、きちんと再分配すべきです。

そうそう、もう一つ、すごい方法(冗談)もありますよ。財政が統合できないなら、フランス人がドイツに民族大移動するんです。そしてドイツ人になる。「人の移動は自由」なのだから、フランス人がドイツに大挙して押し寄せて、ドイツを占拠して権利を主張すればいいんですw。民族統合ということで。

2017年5月3日水曜日

9条護憲運動をより効果的にする方法

憲法9条の考えは素晴らしいと思いますが、日本の憲法だけに9条があっても平和への効果は限定的です。世界中の国の憲法に同じ条文を載せて、初めて効果的に機能します。9条護憲運動の前提は、そこになければならないと思います。

憲法9条の考えが素晴らしいことは疑いの余地もありません。しかし、日本が外国に武力行使しなくとも、外国が日本に武力行使する可能性は排除できません。それは誰でも理解できることです。ですから、平和な世界を実現するには、日本の憲法9条と同じ「不戦の誓い」「武力放棄」を世界中の国の憲法に明記させる必要があります。つまり、そうした運動が欠かせないと思われます。

もちろん世界中を飛び回ってデモ活動するのは難しいですが、少なくとも日本と外交関係があり、日本国内に大使館があるすべての政府に対しては、それらの国の大使館前でデモを行い、各国政府に啓蒙活動を行うことは十分に可能だと思われます。とりわけ日本に地理的に近い国において、その優先度が高いのは明らかです。中国、韓国、北朝鮮の大使館(北朝鮮は大使館が無いので、朝鮮総連でOK)には、ぜひ「憲法9条の精神を、貴国の憲法にも反映させよ」との啓蒙デモ活動を行うべきではないかと思うのです。そして、中国、韓国、北朝鮮の政府関係者から、自国の憲法に不戦の誓いを反映する是非について、コメントを求めるのです。それを新聞マスコミで大々的に報道します。

自国の憲法については、それぞれの国民が考えること、そう思われるかも知れませんが、平和とは国家間の関係性で成り立ちますから、自国だけでは意味がありません。当然ですが、他国の国民に働きかける必要があり、その一つの方法として外国大使館に働きかけるというものです。その映像がマスコミを通じて、その国で報道されれば、その国の国民にも影響を与えます。

憲法9条はすばらしい、しかし日本政府だけに求めても効果は極めて限定的で、あまり期待できません。憲法9条の精神を全世界の憲法に乗せるべく、護憲派デモの皆様には世界の大使館前で啓蒙デモ活動を行っていただきたいと思います。イヤミで言っているのではありません、行うのであれば、より有効性を高める方法を検討するのは当然だろうと思うのです。

逆に、日本政府だけに「不戦」「武力放棄」を求めれば、それは図らずも、結果的に「外国勢力を利する」ことになってしまう場合があります。それは不本意なことです。そうした意味からも、是非、中国、韓国、北朝鮮の大使館にも押しかけて、「憲法9条の精神を貴国の憲法にも乗せろ大運動」を繰り広げてくださるよう、心よりお願い申し上げます。

2017年5月2日火曜日

日本も大統領制で政治に責任を

アメリカでは既存の政治勢力に属さない大統領が誕生し、今回のフランス大統領選挙でも同じ傾向が見られます。イギリスのブレグジットも国民投票という、民意を直接に反映する方法でした。日本にもそうした「直接民主主義」が必要だと思います。

もし日本が議員内閣制じゃなくて大統領制だったならどうでしょうか。マスコミの世論調査によれば、日本では既存のどの政党も支持しない無党派層が40~50%を占めていますから、日本でも同様に「既存の政党に属さない指導者」が誕生する可能性があるかも知れません。

もちろん、それが結果として国民にとって吉と出るか凶と出るか、何ともいえません。何しろ国民の質が政治家を決めてしまいますから、上っ面だけ良くて、まったく無能な指導者が選出される危険性もあります。しかし、そうした「痛い目」を見ることで、逆に国民の政治的な自覚・責任を促す効果もあるはずです。

マスコミはこれまで「国民は被害者」というスタンスで報道を繰り返して国民のご機嫌を取ってきました。そのため大衆には「国民は被害者」としての意識ばかりが強くなり、自分達に政治の責任があるとの意識は薄いと思われます。

議院内閣制であれば「首相は自分達が選んだのではない」との逃げ道があります。そのため、国民はマスコミと一緒になって無責任に首相を批判していれば不満を解消できるわけです。ところが大統領制になれば、その大統領を選んだのは国民であり、それこそ「任命責任」は国民にある。

こうした、いいわけが効かない立場に国民を置き、国民の責任で政治を担うのが本当の民主主義でしょう。

間接性の強い民主制度は、中間ですべて中和されてしまいます。国民の要望も中和されますが、責任も中和されてしまう。しかし、これが既得権者の大衆支配のセオリーなのかも知れませんね。そのため、既存の支配層は国民の政治意識を高める「直接民主制」に強い危機感や拒絶反応を示しています。新聞マスコミを通じて、さかんに直接民主制に否定的な記事を流すのはそのためではないでしょうか。

それが、「ポピュリズム(大衆主義)」に対してさかんに行われる批判、あるいは「直接民主制の限界」のような評論家の記事として新聞の紙面に出てきているのだと思います。

しかし、民主主義こそ「痛みを伴う改革」が必要ではないでしょうか。国会議員に行政の長たる首相を任命させておいて、自分達が選んだんじゃないから、なんて言わせない。自分達が選んだ大統領に自分達が責任を持つ。

そうした甘えの無い、緊迫した政治が日本には必要だと思います。

2017年5月1日月曜日

日本人は「しばきあげ社会」が大好き

日本人はよほど「しばきあげ」が大好きなようです。根性論で戦争を押し進め、国民を弱肉強食の戦地に送り込み、前代未聞の損害を与えた「軍官僚の暴走」の過去を反省したほうが良いと思います。

日本は「一億・総しばきあげ社会」です。まず失われた20年。技術革新による人手余りで、徐々に労働環境が悪化しているのに、財務省は緊縮財政で国民をしばき。日銀はデフレを放置で国民をしばき。企業は低賃金・長時間ブラック労働でしばきw。

仕事が減っているというのに、「所得の低下と失業は自己責任だー、社会(マクロ)に責任を転嫁するなー」と叩きまくる奴らが大量に発生してしばきw。新聞マスコミが総出で「消費税の増税と社会保障の削減をしろ」としばき、労働者の政党であるはずの民主党(当時)が消費税の増税法案を強行して、止めを刺す。

近頃、金融緩和でようやく人手不足になってきたと思ったら、人材派遣会社が賃金をピンはねでしばき。新聞マスコミは人手不足だと大騒ぎするが、企業は消費税の増税が先に見えているから、安易に正社員を増やすより派遣を増やして様子を見るのは当然です。もし増税不況になったら、派遣切りでしばく気が満々w。同一労働、同一賃金でも、首を切られりゃあ元からパアだね。

マスコミ御用学者一体で、そんな茶番を繰り広げる一方で、政府は一億総活躍と称して、老若男女すべてを労働に刈り出すど根性政策にまい進。なんとしても働かなければ、国民に一円も与えない。女性が働かなくても子育てできる「所得保障社会」を実現するんじゃなくて、女性を働かせるための政策を推進。女性を労働に駆り立てるために、新聞マスコミがイクメンなどとはやし立てるありさま。

すばらしき、一億・総しばきあげ社会。

何のために科学技術が進歩してるのか、お答えください。
(答え:しばき拷問装置を高度化するため)

本日はブラックきつめの一杯でしたw。

2017年4月27日木曜日

ルペン氏はヘリマネによる財政出動をすべき

フランス経済が復活するにはユーロ通貨からの離脱が正しい選択です。しかし、それだけではユーロ離脱の本当のメリットは何も享受できません。ヘリマネによる財政出動、通貨の膨張がなければマクロン氏と大差ないのです。

EU・マクロンの決定的な問題点は緊縮主義にあります。そしてEUが緊縮主義である限りフランスは緊縮せざるを得ません。なぜなら、フランスはユーロに加盟することで通貨発行主権を失っているからです。そのためフランス独自の金融政策(金利操作、国債オペ)ができないことはもちろん、中央銀行による国債買い入れが不可能ですから、財政均衡主義を取らざるを得ないのです(そうしないと国債がデフォルトする)

さて、政府のマクロ経済政策は「金融政策」と「財政政策」からなりますが、なんと、フランスはユーロ加盟によって「金融政策」と「財政政策」の二大政策を使えなくなってしまいました。マクロ政策が使えない。これで大統領に当選したところで、どんな経済政策が打てるのでしょうか?事実上、フランスは何も出来ないのです。笑うしかありません。これでフランスの経済が良くなったら奇跡というか、神の手による魔法か何かでしょうw。

逆に言えば、ユーロから離脱して独自通貨「フラン」を回復したなら、ユーロの支配から逃れて「金融政策」「財政政策」を再び自由に使うことが可能になります。それこそがユーロ離脱の最大のメリットであり、通貨主権回復のメリットです。ですから、金融・財政の積極的な政策展開を行わないのであれば、ユーロを離脱する意味はまったくありません。

ルペン氏がそれを理解しているかが問題です。

自由貿易を制限して、関税によって国内製品を守ったところで、それだけで失業が減って景気がよくなるわけではありません。総需要が増えなければ意味がありません。移民を制限しても総需要は増えません。実は、ルペン氏も財政赤字を縮小するとの考えを持っています。ただし単なる財政均衡主義ではなく、財政ファイナンスを容認する考えももっているようです。

財政ファイナンスは広い意味ではヘリコプターマネーを意味します。つまり政府主導による流通通貨量(マネーストック)の増大です。これをさらに一歩踏み込み、フランス国民全てに給付金を支給することで、総需要を引き上げれば良いのです。これは、ユーロ圏に留まると主張するマクロン氏には絶対にマネできない経済政策です。まさに通貨主権のなせる業です。

欧州先進国における生産性はすでに十分に高いレベルにあるはずであり、いま必要なことはさらなる生産性向上ではなく、高い生産性に見合うだけの潤沢な通貨循環です。

ルペン氏がそれを理解してヘリマネを実施すれば、マクロン氏とはまったく違った成果をもたらすことができると確信します。しかし、ルペン氏が単なる反EU、反移民に留まるなら、おそらくマクロン氏と大差ない、あるいはそれよりも期待はずれの結果しか生まない恐れもあると思います。

2017年4月26日水曜日

マクロン氏当選で仏は失われた20年へ

フランスでは、EU離脱を目指すルペン氏を落選させるべくすべての政党がマクロン氏の支持に回ったようです。しかし緊縮・構造改革主義者のマクロン氏が当選すれば、フランスは「欧州版失われた20年」に突入する危険性が高いと思います。

EUは緊縮・財政均衡主義の傾向が強く、それを加盟国に強制に近いかたちで要求しています。ですからEUを重視するマクロン氏が緊縮なのは当然でしょう。財政出動による有効需要の拡大などまったく考えていないようです。尤も、EUに加盟する限り、フランスは独自の財政・金融政策の余地など無いに等しいのですから当然です。

マクロン氏の政策によれば5年で500億ユーロの投資を行うといいます。しかしそのかわり5年で12万人の公務員を削減し、5年で600億ユーロの歳出を減らすと主張しています。差し引き、経済に投入される通貨はなんと100億ユーロも減るわけです。しかも、5年後には投資は終了して、歳出削減だけが残るわけです。

では、フランス経済の建て直しをどうするのか?構造改革・自由貿易・移民推進により、市場原理をさらに強化することで経済を成長させるという。そもそもバリバリの資本家エリートコースを辿って来たマクロン氏が労働者に甘いわけが無い。市場原理でしばきあげる気が満々ですねw。

構造改革や自由貿易をいくら推進しても、カネを増やさなければ経済は慢性デフレになる。それは日本の失われた20年をみれば誰でもわかるはずです。日本の失策に学ばないフランスは「欧州版失われた20年」に突入するでしょう。「新自由主義+緊縮主義」の政策ミックスは、長期デフレのセオリーだと思います。

ところが、資本主義の代表者であるマクロン氏をなんと、労働者の代表者であるはずの左派・オランド社会党が後押しするというから、開いた口が塞がりませんw。

こ、これはどこかで見たようなボケっぷり・・・そう、デフレ脱却などお構いなしに消費税増税を推進する日本の左派、民進党のボケ具合を彷彿とさせます。今のご時勢、労働者の味方であるはずの左派政党は世界中でどうなっているのか?見るも無残な左派の体たらくは日本だけでなく、フランスでも起きているのですね。いや、アメリカの民主党も地に落ちた。どの国も左派がまるでダメになってしまいました。

今のフランスの政治はグローバル資本主義一辺倒で、労働者に希望を提示できる政党がありません。そして人々の間に渦巻く反EU感情を押さえ込むために、EU離脱を主張する政党に「極右」のレッテルを貼って、人々の不安を煽り、EU崩壊を旧来勢力の右派左派が必死に防いでいるような有様です。

しかしマクロン氏が大統領に当選したところで、「新自由主義+緊縮主義」の政策ミックスを続ける限り、フランスは日本と同じ失われた20年の道をたどることになるでしょう。そのとき、さらに過激で反動的な政治運動が起きないことを「神の手」に祈りましょう。


2017年4月25日火曜日

自由貿易・移民政策は薬にも毒にもなる

新聞マスコミは盲目的に自由貿易・移民政策の擁護に余念が無い。まるで宗教のような印象すら与えます。しかしそれが薬にも毒にもなることを理解しないため、世界の分断をますます助長することになると思います。

経済における諸政策を観察すると、その多くは薬にも毒にもなることがわかります。つまり、政策を実施するときの経済状況(インフレ・デフレ等)や、同時に実施される政策の組み合わせ(金融・財政・税制等)、あるいは政策の実施順番によって、あるいは合成の誤謬の影響により、同じ政策であっても、効果的であったり、逆に問題を引き起こす場合が見られます。

つまり、一言で言えば、政策の効果は「ケースバイケース」です。常に正しい、という魔法のような政策はないと考えるべきです。政策の組み合わせ、タイミング、実施順位が重要であり、それによっては、今すべきではない政策も当然ながらあると考えるのが自然だと思います。

ところが、こと自由貿易・移民政策になると、新聞マスコミの態度は「絶対善」「魔法の政策」になります。どんな問題が発生しても自由貿易・移民政策は絶対善であり、避けられないと称して、何としても自由貿易・移民政策に固執する状況が見て取れます。

まるで宗教運動を見ているようです。

なぜ新聞マスコミが、政策の柔軟性を欠く過激主義的な態度を示すのか理解に苦しみます。結局のところ、何か宗教じみた動機をその中に見出さざるを得ないのです。

自由貿易の理論から言ってもまったく合理性が無いのは、「自由貿易・移民政策」と「緊縮財政」を同時に組み合わせる政策ミックスです。そもそも自由貿易・移民政策の経済的合理性は、貿易圏内における労働生産性の向上、それによる財の総生産量の最大化にあります。そして増加した財を貿易を通じて貿易圏内で分配することで、すべての国民が利益を得ます。これはリカードの考え方です。

ところが、緊縮財政を組み合わせるとどうなるか?

自由貿易で労働生産性は上昇するものの、カネが回らないため、貿易圏内において財の総生産量と総分配量が上昇しません。これでは自由貿易の総利益は増えないのです。総利益が増えず、利益の分配先だけが資本家サイドに偏ることになる。本当に馬鹿げています。自由貿易・移民政策と同時に行うべきは、通貨の供給であり、ヘリマネによって国民の購買力を向上させ、生産性の向上による財の生産拡大を各国の国民に行き渡らせることなのです。それをしない自由貿易はナンセンスです。

新聞マスコミには、こうした基本的な認識すらないのです。そんな記事を見たことがありません。ただ盲目的に騒ぐだけ。まさにポピュリズム(愚衆)の先頭を走っているのが新聞マスコミです。

政策に絶対善などあり得ません。常に客観的に経済状況を観察し、タイミング、組み合わせ、実施順位を冷静に見極めなければ、社会はますます混乱するだけだと思います。

2017年4月24日月曜日

フランス大統領選 緊縮なら保護主義は当然

フランス大統領選挙が始まり、新聞マスコミは相変わらず「反EU、保護主義の動きに警戒が広がっている」と報道している。しかし緊縮財政のEUにおいては、むしろ保護主義を推進するのが正しい選択だと思います。

自由貿易は必ずしも各国民の利益になるとは限りません。経済状況によって大きな違いが生じるからです。資産家、富裕層にとって自由貿易は必ず利益になります。なぜなら、資本が所得を生むからです。しかし、労働者にとっては労働しか所得を得る手段がないため、雇用が労働者の利益の絶対条件となります。この雇用は自由貿易によって必ずしも増えるとはいえません。

現代の経済状況において自由貿易・移民政策は雇用を奪う結果となります。だからこそ、労働者にとって、保護主義が正しい選択なのです。現在の状況では自由貿易は必ず雇用を奪う、なぜでしょうか?

①緊縮政策によって総需要が不足=労働力が余剰になる
=失業の増大・賃金の低下

EU、ユーロ圏では緊縮財政・財政再建が推進されてます。このため、労働力の供給に比べて総需要が低いまま据え置かれています。これが失業率の改善を阻み、賃金水準の低下を引き起こす原因です。にもかかわらず、EUは緊縮財政を大きく変更しようとしません。その状況において、さらに自由貿易や移民政策を推進すると、生産性の向上によってますます労働力が余剰となります。その結果、さらなる失業の増加と賃金の低下が避けられません。

ここでベターな方法は緊縮財政を捨て、総需要を増大させる方法です。それなら自由貿易は雇用を生む。しかしEUはそれをしません。ゆえに、保護主義が正しい選択なのです。

しかも、さらに新たな失業・賃金低下の要因が加わりつつあります。

②テクノロジー(自動生産)の発達=労働力が余剰になる
=失業の増大・賃金の低下

自由貿易・移民政策に加えて技術的失業の影響が本格化すれば、ますます労働力過剰となり、失業と賃金低下はさらに深刻化するはずです。ゆえに、ますます保護主義が正しい選択です。

従って、フランス大統領選挙では保護主義を主張するルペン氏が、労働者にとって正しいと考えられます。しかし、保護主義によって総需要を増やすことはできませんから、それだけで国民の雇用が増えたり、労働者の賃金が上昇することはありません。最も重要な点は、総需要を増やすことです。

そのためには、大規模なヘリコプターマネーの実施により国民の購買力を向上させることが最も効果的です。ヘリマネの実施にはユーロ圏からの離脱が欠かせません。なぜなら、いくらヘリマネを実施したくとも通貨発行権を欧州中央銀行(ECB)に奪われている現状では不可能だからです。そしてルペン氏はユーロ圏からの離脱と、フランの復活を主張しています。ただし、ルペン氏がそれを理解しているかどうか。

フランスが不況と賃金低下、格差拡大を解消するには、緊縮財政から脱するしかありません。ヘリマネを実施するのです。そのためにはフランス国民に通貨発行権を取り戻さねばならない。

もし自由貿易推進論者がそれを回避したいのなら、その唯一の方法は、欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏に向けて、大胆なヘリマネ政策に打って出るしかないでしょう。カネも刷らずに自由貿易、自由競争、市場淘汰を推し進めるとは、まさにヨーロッパ全体を緊縮でしばきあげることになる。

マクロン氏が勝てば、フランスの労働者は
自由貿易という欺瞞で苦しみ続けるでしょう。


2017年4月19日水曜日

人々は拡張現実ARの世界で生きている

ポケモンGOの流行で認知度が高まった拡張現実(AR)ですが、電子的には目新しいものの、現実認識の意味においては、すでに社会全体を覆っていると思うのです。

拡張現実とは何でしょうか。ポケモンGOの場合はスマートフォンなどのカメラ機能を利用することで、カメラを通してスクリーンに映し出された周囲の現実世界の映像中に、実際には存在しないモンスターの画像を重ねて表示することで、あたかも現実の世界に架空のモンスターが存在しているごとき印象を与える技術です。こうした技術はスマートフォンだけでなく、HMDといった目を覆う形で着用するデバイス、あるいはメガネのように装着するタイプのものも、広くはARと言えるでしょう。

これらは、現実世界の映像に、実際には無い何かを投影することで、現実に対する認識にも影響を与えることができると考えられます。つまり、そこに、実際には無い何かを感じるようになるということです。極端に言えば、視界に写るごく普通の人を犯罪者やモンスターとして認識させることも可能になるわけで、「大衆操作」「感情操作」のような領域にまで行ってしまうリスクもあります。

そうした意味で、拡張現実(AR)に不安を覚えないわけではありません。しかし、考えてみると「何をいまさら」感はあります。なぜなら拡張現実が登場する遥か以前から、人間の認知そのものが拡張現実だからです。

人間は過去の学習に基づいて、自分の身の回りや社会を無意識のうちに様々に認識(解釈)して行動しています。あるがままに見ることはまれです。学習の結果として、人により、同じものを見ても、そこにまったく別の意味を見出すため、多くの人で意見が合わなくなるのです。実際には見えない何かを見て、人は判断しています。それを常識や色眼鏡と呼んだり、あるいは思想やイデオロギーと呼んだりしますが、そうしたものを通じることで、実際にはそこに存在しない意味を見出しています。

そして、それが現実であると信じています。
現実は認知次第で作られるのです。

だから拡張現実によって大昔から人間の意思は操作されてきたわけで、何をいまさらなんです。逆に言えば、新聞マスコミあるいは政治家がさかんに報道したり発言する内容もまた拡張現実であると考えるべきです。実際にはないものを人々に信じさせようとしているのです。とはいえ、人間の社会はそれ抜きに成立しないのもまた現実でしょう。

そうした人間の性質を踏まえたうえで、時には現実をあるがままに捉え、そこを基点に考えてみる必要があるかも知れません。生の現実とはまさに「弱肉強食の生存競争」の世界がそこにあります。そうしてみると、この社会とはさもありなんと感じることもあります。

そんなことを思ったりします。

2017年4月18日火曜日

時代遅れの民進党は消え行くのみ

安倍政権のスキャンダルを盛んに攻撃する民進党ですが、その支持率はどんどん低下を続ける一方のようです。つまり「安倍がダメでも民進党はその代わりにならない」と認識されているようです。そりゃあそうです。消費増税をドヤ顔で進める民進党が支持されるわけがありませんね。

産経新聞社とFNNが2017年4月15、16日に実施した合同世論調査で、民進党の支持率は6・6%と昨年3月の結党以来、最低を更新したといいます。記事よれば、支持率低迷の最大要因は、旧民主党政権を支えた無党派層の支持が戻らないことだとしていますが、当然でしょう。
http://www.sankei.com/politics/news/170417/plt1704170043-n1.html

とにかく民進党は考えが古い。20年前の前世紀の常識で政策を考えているのでしょう。もちろん自民党も、とりわけ税制調査会の議員のような連中も強烈に古い。彼らの経済観念は未だに「インフレ時代の常識」そのままです。カネを増やせばインフレになる、だからカネは増やさずに、増税することしか考えない。いわゆる「緊縮財政脳」です。

基本的に彼らの頭の中の経済は「財(モノやサービス)」ではなく、「カネ」です。カネのつじつまを合わせることが経済政策だと思っているのです。ところが経済政策とは「財における生産の最大化と分配の公平性のバランス」です。その目的のためにカネが利用されているにすぎません。つまり、財の生産と分配が主、カネは従の関係にあるのが本来ですが、いつの間にか主従が逆転し、カネの価値が主、財の生産と分配はカネの価値を高めたり、増やしたりする目的に入れ替わっています。

そもそも社会主義の考え方は、「カネを増やすことが目的」という拝金主義的な資本主義に対抗し、「財の生産と分配」が主目的であるはずだと思うのです。ところが、労働組合の支援を受けるような政党が、緊縮と増税を政策に掲げ、財の生産と分配よりもカネの価値を維持することに与するようではお話になりません。

いくら安倍政権を叩いたところで、
民進党が変わらなければ、国民の支持は得られない。

安倍政権を叩くなというのではありません。安倍政権も民進党の「緊縮財政脳」よりマシなだけで、いまは主流派とされる経済学に乗っかっているだけです。安倍政権にはテクノロジーの進化を見据えた未来のビジョンなどまるでなく、一億総活躍社会といいつつ、その実態は老若男女すべてを労働に駆り立てる「一億総労働社会」を推進する前時代的な政権です。

それでも民進党や自民党の中に居る「緊縮財政脳」に比べれば、
遥かに今のデフレ時代に適応している。

民進党が再び無党派層の支持を得るには、民主党政権時代に国民の反対を押し切って強行した消費税増税を「自らの間違いだった」と認めて国民に謝罪し、緊縮財政脳を改めて、財政拡大へ転じ、カネよりも生産と分配を重視する政策へと180度方針を変更する必要があります。

なぜそうしないのか?恐らく、「自分達は常に正しい」というメンツやプライドがあるからだと思います。間違いを認めることは自分達の否定になる、それを恐れているのだと思います。ならば、我々がわからせてやるしかない。

消費税の増税を推進するような野党は絶対に支持しないし、
皆さんも支持してはいけないと思います。

2017年4月17日月曜日

年金の負担増は課税システムに原因あり

少子高齢化と言えば、新聞マスコミや与野党を問わず多数の政治家も「高齢者を支える労働人口が減少し、年金支給のための負担増はやむを得ない」と主張します。しかしいくら家計への課税を強化しても年金問題はまったく解決しないでしょう。彼らはまるでピントがずれているからです。

その理由は少し客観的に考えれば誰でもわかることです。つまり、将来的には次のような状況が生じると考えられます。

①人工知能や自動生産機械によって、財の生産性は拡大し続ける
②労働人口の減少率よりも機械化による生産性の増加率が高ければ生産量は拡大する
③一方、労働人口が減少すれば家計から得られる税収は減少する
④結果、人々の必要とする財は十分にあるが、財を分配するためのカネが不足する

つまり、生産能力も財も人々の需要を満たすだけ十分にあるが、分配のためのおカネが無いという問題になります。これまでの常識ではこのおカネは家計への課税に依存してきました。しかし労働人口が減少すれば税収が減少するのは当然であり、財は十分あるのにおカネが回らないという問題が不可避的に発生します。これは通貨循環におけるシステム上の欠陥です。

では、通貨循環においてどこにおカネが停滞するか?企業サイドに停滞します。なぜなら人工知能や自動生産機械によって、企業から家計へ支払われる賃金総額が減少し続けるからです。それは、生産年齢人口の減少(労働者の減少)によって企業の支払い総賃金が減ることと同じ意味です。

機械化に伴って企業に停滞するおカネを回収して循環させる必要がシステム上必ず必要になります。それにより国内における財の生産と分配(消費)の通貨循環量(GDP)が維持され、家計への負担を増やすことなく年金制度は維持できると考えられるのです。

すなわち、家計への増税ではなく、通貨の発行と企業への課税強化によって財源を確保しなければなりません。

ところが、新聞マスコミや政治家の大好きな「拝金主義的グローバリズム」の思想だとそうならない危険性があります。企業に停滞するおカネを回収して国民への財の分配へ回すのではなく、企業への課税を逆に軽減してこのカネを海外への投資へ回し、企業利益の拡大=株主利益の拡大を図ると思います。

ですから、彼らは国民への課税を強化して再分配しようと言い出すでしょう。国内の通貨循環(内需)を犠牲にしても海外への投資や輸出を拡大して企業利益を出そうとするはずです。拝金主義グローバリズムに騙されないよう気をつけてください。

テクノロジーの進化に伴う生産の自動化によって、必然的に家計に支払われる総賃金は減少しますので、年金の財源を家計への課税に依存する税制では年金制度は必ず破綻します。

年金の負担増は、
少子高齢化とは無関係に、課税システムに原因があるのです。

2017年4月13日木曜日

生存のための生産活動か、生産のための生存か

人間は生存するために生産活動を行います。ですからあくまでも生産活動は人間が生きるために必要なのです。ところがいつの間にか主客が逆転した世の中になって人々を苦しめています。

主客が逆転している。つまり「人間が生存するために生産活動する」のではなく、今は「生産活動するために人間が生存する」と思われるようになり、ついには「生産活動に必要ない人間は不要である」のが当たり前だと考えられる社会に成り果てています。

そんなバカな話はない、と思うかも知れませんが、果たしてそうでしょうか?

企業にとってみれば「生産活動に必要ない人間」とは余剰人員を意味し、余剰人員をリストラすることが「正しい選択」と考えられています。「企業にとって生産活動に必要ない人間は不要である」は当たり前なのです。それは市場システムによって動く資本主義の社会ではある意味で当然です。

ところが、生まれた時からそのような価値観の世の中で生活している人々は、やがて「社会にとって生産活動に必要ない人間は不要である」と、考えるようになります。そして「余剰な人々を社会からリストラすることが正しい」と当たり前に考えるようになってしまうのです。

そして「生産活動に必要ない人間は不要である」という企業の論理を社会全体に広げ、企業の論理によって生じる失業を「自己責任」であるから「放置しろ(自滅させろ)」と主張する人々が出現するようになります。驚くべきことにこうした考えは世間の大半の人々に染み付いてしまっているようです。

生産活動するために人間の生存が許されている社会。

しかしながら、この主客が逆転した今日における「常識」がこれまで大きな矛盾を生じてこなかった理由は単に「労働力が希少な時代だったから」に過ぎません。近年における人工知能や自動生産工場の急速な進歩により、「企業における余剰な人員」は劇的に増加し、それに同調して「社会における余剰な人員」も劇的に増大するという馬鹿げた事態を引き起こす恐れが出てきたのです。失業者が膨大に発生し、その失業者を社会からリストラ(処分)する時代が訪れるのです。

新聞マスコミは「人工知能に仕事を奪われる」という本末転倒なことを平気で書いています。しかも彼らは本末転倒であることに気付かない。なぜなら、新聞マスコミの信じている常識がすでに主客逆転しているからです。「生産活動するために人間の生存が許される」との前提に立てば、仕事を奪われることは生存の危機との発想しか生まれてこないのです。相変わらず新聞マスコミの無知には驚かされます。

「生産活動するために人間の生存が許される」という資本主義的な価値観は、いまや人工知能や自動生産工場の登場によって再認識する必要に迫られています。主客の逆転した「不自然な常識」を捨て、人間生存のための生産活動に回帰する。それがベーシックインカムへの行程であると思います。

2017年4月11日火曜日

人口減少で社会保障不安煽るマスコミ

新たに発表された人口推計を受けて、社会保障の不安を煽る新聞マスコミ。テクノロジーによる生産性の向上はまるで無視して、年金抑制、医療費抑制の緊縮財政を主張、経団連はここぞとばかり移民の必要を強調。まさにマスコミによるポピュリズム手法が展開中です。

今から50年後の2065年の人口推計を国立社会保障・人口問題研究所が発表しました。それによれば日本の総人口は8800万人に減少し、高齢化率は現在の約27%から38%に上昇するといいます。それを受けて某新聞は「社会保障・働き方改革が急務」と見出しを打ち、記事では公的年金の縮小、高齢者の延命治療の見直しなどを掲載。緊縮マルだしの内容となっています。

もちろん経団連の榊原は人手不足で移民が必要、女性はもっと働けと主張しています。菅官房長官は一億総活躍の正当性をアピール。とにかく「労働強化」に余念が無い。

その一方で、テクノロジーの進化や設備投資による生産性の向上の話は政府にも経団連にも、新聞マスコミにもまったく見られません。ひたすら頭が「人間の労働中心」なのです。人工知能や無人工場は、まるでないがごとき扱いに驚きました。これは50年も先の話ですよ。50年後の人工知能や無人工場はとんでもなく向上しているはずです。今のまま50年が経過するわけじゃない。

50年後も人間の労働がないと富(財)が生まれないと考えているなら、経営者も政治家もマスコミも入院が必要なレベルですよw。

おまけに今回(2017年)の推計では前回(2012年)に比べて出生率が増加しているといいますが、その要因が「子育て支援政策の成果」だと主張しているのには驚きました。いや、2012年にくらべてかなり景気が改善してきたからでしょう。リーマンョックから立ち直りつつあるからです。人口増加には景気回復が重要なのです。しかしマスコミにも政府にもそういう評価は一切ありません。

人口減少の推計を持ち出して社会保障制度に関する不安を煽るマスコミ。不安を煽って大衆を誘導する手法を「ポピュリズム」といいますね。しかも「社会保障の不安が消費を減らしている」といいながら、社会保障の不安をこれでもかと煽る新聞マスコミは、その場その場で都合のいい事を書いているだけでしょうw。

人口減少の推計に対して、政府もマスコミも「緊縮財政マルだし」です。庶民の年金を減らし、高齢者に早く死んでもらいたい、消費税を増税したいとの意図が新聞マスコミ記事から、ひしひしと感じられます。悲観的な未来を打ち出す連中にはもう辟易です。

希望を打ち出せ!人工知能や無人工場テクノロジーの研究開発推進、設備投資の促進によって「人手を必要としない社会を50年後に実現する」のが正しい。人々の所得を向上して、女性が無理に働く必要の無い、ゆとりのある社会を実現することで出生率を高めるのが正しい。

なぜ人々に希望を与え、力強い前進を促そうとする新聞マスコミは日本に無いのか。悲観的で緊縮で、後ろ向きの、平等に貧しくなる主張が日本に溢れていることこそ大問題です。

間違いなく悲観的なマスコミが日本をダメにしています。

2017年4月10日月曜日

性懲りも無く「消費増税」を主張、経団連榊原

財務省の財政制度等審議会の会長に、経団連会長の榊原が新たに就任したという。そしてさっそく「消費税の増税が絶対に必要」と発言したらしい。ほくそ笑む財務省、日本は終わってますw。

企業にとって売り上げと利益の拡大が最も重要な目標です。本来であれば世の中の消費を増やして売り上げを増やすべき企業の経営者団体のトップが、あろうことか財務省の神輿に乗って「消費税の増税が絶対必要」と発言する日本は異常です。すでに前回の8%への引き上げでデフレ脱却が遅れているにもかかわらず、10%へ引き上げればさらに消費は減るでしょう。

しかも榊原は日本の消費が伸びない理由は「社会保障制度に不安があるから」と発言。まさに財務省の主張そのものです。社会保障より何より、消費が伸びないのは一般庶民にカネがないからです。カネを持っているのは公務員と老人だけ。

なぜ経団連の榊原が消費税の増税に固執するのか?常識的にはまったく理解できないため、斜めから推察してみることにします。

①法人税の引き下げを認めさせたい

財務省に取り入って、法人税の引き下げを実現させたいからでしょう。法人税の引き下げには代替の財源が必要との話になる。だから法人税の代替財源として消費税の引き上げに賛同し、消費者の首を切って差し出すのだと思われます。

②カネの無い日本人は客じゃない

消費税を増税すれば売り上げが減ることくらい誰でもわかります。それでも榊原が増税を主張するのは恐らく「カネのない日本人に売れなくとも、金持ちの外国人に売れればいい」と考えているからでしょう。だから輸出を拡大して売り上げを伸ばそうと自由貿易協定を必死に進めようとしていると思われるのです。法人税減税を実現するため日本の消費弱者を切り捨て、中国人やアメリカ人などに売って稼ぐから困らない。

これは邪推に過ぎないでしょうか?いえ、恐らくこのままいけば結果として「法人税の減税」+「内需縮小」+「外需依存拡大」になるでしょう。さらに「移民政策」ですw。このままだと経団連の榊原によって日本は滅茶苦茶にされてしまう。

経営者なら、世の中の売り上げが増えることを考えるべき。
ゆえに「ヘリコプターマネー」こそ正しい主張でしょう。
増税を政府に働きかける間抜けっぷりは空前絶後だわw。



2017年4月7日金曜日

韓国で反日政権誕生すればチャンス

韓国では反日色の強い政権が誕生する可能性が高い。これはむしろ慰安婦問題を最終的に決着させるチャンスだと考えるべきです。徹底的に韓国のウソを論破して全世界に知らしめることが正しい日韓友好を導くのです。

基本的に争いを好まない日本人の性格からして、これまで慰安婦問題に関しては韓国の主張に配慮しつつ、白黒をあいまいにして妥協点を見出す解決方法を探ってきました。先の慰安婦に関する日韓合意もその延長線上にあったわけです。そして両者が妥協したのです。

ところが、韓国の次期政権がその妥協をひっくり返すという。こうなったら、もはや白黒つけるしかありません。やるなら勝つ、負けるわけにはいきません。これまで韓国に遠慮してきたため、日韓関係がいつまでたっても正常化しなかった。遠慮する必要はまったくありません。韓国に対しては「徹底的にやる」しか選択肢が無いことが明白になるのです。

しかも慰安婦問題は虚構である可能性が高い。北朝鮮によるプロパガンダにより、ウソが事実として作り上げられている可能性が極めて高い。なぜなら、慰安婦20万人強制連行、20万人の慰安婦虐殺を客観的に裏付ける証拠が何もありません。逆にそうした事実が無いという裏づけの証拠ならある。

つまり、プロパガンダによって歴史的事実が捏造され、韓国のすべての国民が振り回される。これは人類の歴史においてヒトラーのプロパガンダに並ぶべき汚点です。民主主義の危機です。もし証拠も根拠もないウソが国際社会にまかり通れば、それこそが悪い歴史になる。プロパガンダによる世論操作を何としても阻止せねばなりません。

日本人は使命感を持って、この恐るべきプロパガンダと戦わねばなりません。これは人類の民主主義をプロパガンダから守るための戦いでもあるのです。そして、韓国と徹底的にやりあい、韓国のウソを叩き潰すことが、彼らの呪縛を解き放ち、本当に日韓の友好につながる。過去への反省や甘ったれた同情心では何も問題が解決しないことを日本は思い知らされました。誤った認識の元では日韓友好は千年先まであり得ません。

傲慢で高圧的な立場を当然としか思っていない韓国政府を徹底的、完膚なきまで叩き潰し、ぐうの音も出ないほどに押し込めて、ようやく、韓国と冷静に対等な立場から話し合いが出来るでしょう。ようやくまともに客観的な交渉がスタートできる。

妥協の日韓友好など成り立たないのが明白になりました。
真の日韓友好のために、あえて厳しく対応しなければなりません。

2017年4月6日木曜日

人手不足は経済成長にとって問題なし

新聞マスコミは相変わらず「人手不足が経済成長の足かせになる」と主張していますが、その指摘は無意味です。経済成長を人手に頼る政治家や経営者は能力が不足しています。経済成長の足かせは投資不足=消費不足がすべてです。

日本がバブル経済だったころ人手不足はすさまじく、アルバイトの賃金が正社員の新入社員の賃金より遥かに高いほどでした。それでも「人手不足が経済成長の足かせになる」と大騒ぎになった話は聞いたことがない。

経済成長は人手の増加ではなく、設備投資(資本装備率の向上)つまり機械化によって成されてきた部分が遥かに大きい。なぜなら、生産性の向上の最も大きな部分は、機械化によって達成されるからです。産業革命とはそういうことです。もちろん機械化以前にマネジメントがアホな会社もありますが。

人手が足りないからといって安易に移民を入れても、生産性はまったく向上しません。むしろ生産性は低下します(資本装備を増やさない場合)。ただし(生産量)=(労働人口)×(生産性)ですから、人手が増えれば生産量が増加するのはあたりまえ。だから、移民を受け入れれば企業の経営者のマネジメントがどんなに無能であっても経済が成長するわけですw。

ただし、生産量の増加に見合うだけ消費も増加しなければ、売り上げは増えませんから、移民を入れても経済はまったく成長しません。売れなければ企業にとって社員を増やす意味はありませんので、移民を雇用してコストダウンしつつ、国民をリストラする=国民の雇用を奪う結果をもたらすだけです。製造コストが下がってデフレになり、しかも売れないので海外へ輸出を始める。

一方、移民に頼るのではなく、投資を行えば機械化が進みますから、人手が増えなくとも生産量が増加します。ただし、投資は経営者が無能だと判断が難しいですね。経営者にとっては投資より移民に頼る方が頭を使わなくて楽ですw。

設備投資が不足しています、これが経済成長の足かせになります。ではなぜ投資が思うほど進まないのでしょうか?消費が伸びないからです。もし企業が投資したにも関わらず、生産に見合うだけ消費が伸びなければ、投資は失敗してしまいます。物が売れないのに、投資するはずがありません。

設備投資を高めるには、まず消費が必要です。

そのためにヘリコプターマネーです。おカネの出所がどこだろうと企業にとっては関係ありません。おカネに色は付いていない。もしヘリマネで国民の消費が増加すれば、企業の目の色が変わります。利益を求めて先を争って設備投資を始めるはずです。企業とはそういう生き物です。

人手不足などまったく問題ありません。
消費不足こそ超大問題です。

庶民にカネのない事が経済成長の最大の問題です。

2017年4月5日水曜日

「社会に満足な人が66%」は危機だよ

内閣府の調査によれば、66%の人が社会に満足だそうです。

(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017040100430&g=soc

以下引用)

内閣府は1日、「社会意識に関する世論調査」を公表した。

 「現在の社会に全体として満足しているか」との質問に「満足している」と答えた人が前回調査比3.9ポイント増の65.9%に上り、2009年の設問開始以来最高を2年連続で更新した。「満足していない」は同3.9ポイント減の33.3%で過去最低だった。
--引用ここまで

アンケートの結果を受けて、「事なかれ主義」の政府・官僚は安堵しているに違いありませんが、この結果は安心どころか危機的な状況であると思います。なぜなら大半の日本人は「欲がなくなってしまった」ことを意味するからです。

現状に満足せず、それ以上の何かを求めるからこそ社会は向上するのであって、満足してしまったらそのままということです。しかも今の社会のレベルは国民が十分に満足できるほどのレベルに達しているとは思えません。

たとえば現状の社会がたいへん素晴らしい状況で、なおかつ国民が満足しているなら問題はありません。しかし現状は消費が低迷してデフレ不況が続き、国民所得が減少を続け、長時間労働は解消せず、介護や育児の問題もあり、格差や貧困は一向に解決していません。なのになぜ人々は満足するのか?

それは「貧困でも満足できる人間」になってしまったと考えられるのです。長引くデフレや不況に我慢を続け、そうした状況に慣れ、感覚が麻痺して不幸を感じなくなってしまう。まあいいや、と諦めてしまう。そして国民が低いレベルに慣れ甘んじる状態になれば、官僚も政治家も努力などしなくなる。これでは日本の行く末はジリ貧になってしまうでしょう。結局は耐えられないほどの状態になるまで人々は「我慢」を続けてしまう。しかし、それでは手遅れになる恐れがあります。

まさに「デフレマインド」ではないのか。

国民の不満が多いよりは少ないほうが良いとは思います。しかし社会の現状が満足できるレベルに無いにも関わらず国民が満足してしまう。国民がこんなレベルで満足させられている悲しさ。そこに強い危機感を覚えてしまうのです。

2017年3月30日木曜日

中国共産党が信用できない理由

妙に中国に親和的な日本の政党があるが、なぜ中国を信頼するのか理解できません。もちろん中国人が信頼できないのではなく、「習近平」が信頼できないからです。習近平がサイコパスだったらどうすんだよw。

サイコパスとは、反社会性人格障害などと呼ばれる極めて特殊な人格を持つ人々のことで、特徴を一言で表すなら、「良心や善意を持っていない人間」だといいます。自分の目的のために躊躇なく何でも実行できる人間です。

では、習近平は何をしてるのか。次々に政敵を標的にして逮捕し、投獄している。自分を「核心」と位置づけさせ、踏み絵で権力を強化している。国内は言論統制で反政府的な発言を行えば逮捕監禁。おまけに南沙諸島に軍事基地を作って、北朝鮮を保護している。かなりあやしい。しかも一党独裁の政治体制はサイコパスの台頭にとって最適の条件にあります。権力の掌握に民意が必要ないので、党内部のパワーゲームだけで権力を掌握できる。しかも権力の集中が半端ではない。普通の民主国家じゃこんなことはできません。独裁国家でトップに出てくるヤツはあやしい。

仮にアメリカや日本の最高指導者がサイコパスだったとしても危険性は低いです。民主国家だと、司法や議会が暴走を止めるし、ヤバイことすれば選挙で落ちる。ところが一党独裁の国の最高指導者がサイコパスならとても危険です。司法や議会はおろか、国民も止められません。第二次世界大戦の例はもちろんヒトラー。そして今は習近平があやしい。

習近平の独裁国家と化した中国を普通の国と同じように扱うことは無謀だと思います。もちろん、中国が民主化すれば危険度は劇的に下がります。アメリカだって危険ですけど、今の中国の比じゃない。今の中国に対しては、明らかに独裁国家として一線を引いた上で、慎重に付き合うべきです。人間的な感情などまったく持ち合わせていない危険性も考慮すべきです。

一日も早く中国が民主化して、普通に付き合える国になって欲しいと思います。

2017年3月29日水曜日

米大統領の権力は意外に弱かったw

「トランプ大統領になったら天地がひっくり返る」くらいの勢いで新聞マスコミが騒いでいたため、大統領は相当に強力な権力を持っているのかと思っていましたが、全然弱いので驚きましたw。

トランプ大統領の行政命令として出された移民を制限する大統領令が裁判所によって停止され、オバマケアの代替法案も議会の賛同を得られずに断念。選挙で選ばれた大統領であっても、選挙公約を実行することは簡単ではないようです。逆に言えばまっとうな民主国家では権力の暴走は相当に難しいと言えます。

米国の政治機構に疎いので、よく分かりませんでしたが、米国議会は日本の議会と性質がかなり違うようです。議院内閣制の日本であれば、政党のトップが首相(行政の長)になるため、党内の議員が首相の方針に反対することは基本的にありません。ところが米国では共和党のトップが大統領になるわけではないため、共和党公認の大統領であっても大統領に堂々と反対する議員が多数いるわけです。おもしろいです。

では、共和党の党首がいるのかと思えば、そういうのはいなくて、上院院内総務というのがトップに居るようです(議会で多数派政党になると、院内総務がそのまま下院議長にスライド)。しかし日本の党首ほど党の方針を党員に徹底する力はなさそうです。今回も共和党議員をまとめきれずに法案が断念されたわけです。

そんな様子を見ると、意外に議院内閣制より大統領制の方が暴走が難しい。逆に言えば世の中を変えるのは簡単ではない。というか、これが本来の三権分立ってわけなんですね。

個人的には日本も大統領制にしたいですね。もちろん、そう簡単に世の中は変わらない。しかし小選挙区制だと死票ばかり多くて民意が議会構成に反映されているとは思えません。行政の長は直接選挙で選びたいと思います。たとえ議会の反対があったとしても、民意を汲んでくれる候補者が居れば、民意を直接に国政へ届けることができますから。アメリカの大統領制がうらやましいです。

2017年3月28日火曜日

国の借金は金融資産課税で返せ

新年度の予算が成立し、新聞マスコミがまた「遠のく財政再建」「借金依存」とか言い始めた。うるせえ。そもそも国債は日銀が全部買い取れば済む話だが、そんなにカネを返したいなら「貯め込まれたカネ」に課税しろ。

財務省や自民党は「消費税で広く公平に負担しましょう」と寝言をいうが、冗談ではない。今の世の中はカネが特定の連中に偏って分配される仕組みになっている。分配が偏っているのに、負担だけ公平に求めるとは詐欺に等しい。偽善も甚だしい。

そもそも、なぜ国の借金が返せないのか?カネを貯め込んで放さない連中がいるからだ。金持ちがカネを手放さないのに、どこから返済するためのおカネを持ってくるというのか?カネが自然発生するわけがない。貯め込んでいるヤツから取らなければ、返せるわけが無い。こんな子供でもわかる理屈が自民党の税制調査会の連中にはわからないのだ。

家計の金融資産は1800兆円。しかもどんどん増殖中だ。

それにわずか1%でも課税すれば、単純に言えば年間18兆円、消費税7%に相当する税収が生まれる。しかも金融資産はどんどん増えているので、安定財源かつ枯渇する心配は皆無だ。

いい加減に国民は目を覚ますべきです。

政府が借金して財政支出をし、そのカネを誰かが貯め込む。さらに国が借金して、また誰かが貯め込む。こんなことを繰り返せば、政府の借金と誰かのカネだけがどんどん増え続ける。そんなもの、貯め込んでいるヤツからカネを取らなければ、返せるわけないだろ。

貯め込んでいるヤツから取れ。そうすれば、貯め込んでいるヤツの顔色が変わって、カネを手放し、投資や消費に向かうだろう。今の税制はカネを貯め込んで経済を停滞させているヤツに甘すぎる。今日明日のカネに苦労して日々生活する人に厳しすぎる。それが、自民党の税制調査会の連中にはわからないのだ。

ただし繰り返すが、国債を返す必要は無い。
それでも返したいなら、貯め込んでいるヤツから取れ。

考えるほど腹が立ちます。

2017年3月24日金曜日

財政赤字は史上最低のカラ騒ぎ

財政赤字は通貨発行権を持つ国家にとって何の問題にもなりません。むしろ、通貨発行で済むはずの通貨調達をわざわざ国債発行つまり借金にした行為は詐欺と言えます。基本的に国が借金しなければならない理由は一つもありません。いい加減に「国の借金ガー」なんてカラ騒ぎは止めるべきです。

国民に通貨発行権があるにも関わらず通貨を発行せず、わざわざ国債を発行して「国の借金ガー」「国民1人800万の借金ガー、払え」と騒ぐマスコミ。まさに史上最低のカラ騒ぎが展開されていますw。こんな馬鹿げた茶番でも「仕掛けが大きければ騙される」のが大衆です。ヒトラーのプロパガンダと同じ、仕掛け装置が大きすぎて目がくらんでしまうのです。

バブル崩壊後の失われた20年の間、国債を発行せず、通貨を発行して財政支出の通貨を調達するのが正しい方法だったのです。つまりヘリコプターマネーです。もし当時からヘリコプターマネーが正しく行われていたなら、1000兆円もの国債を発行することはなかったでしょう。代わりに1000兆円の通貨が発行されていたはずです。

そんなことをしたら、ハイパーインフレになっていた?いえいえ、おそらく大差は無いでしょう。なぜなら、「国債」でも「ヘリマネ」でも、結果として生み出される世の中のおカネの量は同じだからです。1000兆円のヘリマネでも、1000兆円の国債でも、世の中のおカネ(すなわち、民間銀行の預金)は1000兆円増えるからです。増えるおカネの量が同じなのですから、物価に与える影響も大差ないでしょう。

ですから、当時から現金を発行してヘリマネをすべきだった。そうすれば国債がこれほど増えることも無かったのです。そうせずに、今になって、この国債を日銀が買い取り始めました。金融緩和です。しかし、どうせ日銀が国債を買い取るなら、最初から日銀が政府から国債を直接に買い取ってヘリマネをすべきだったのです。いまさら「時間差ヘリマネ」をやったところで効果は薄い。

時間差ヘリマネは、銀行にタダで金利を与えるだけの政策。

財政赤字は史上最低のカラ騒ぎです。国民に通貨発行権があるにも関わらず通貨を発行せず、わざわざ国債を発行して「国の借金ガー」「国民1人800万の借金ガー、払え」と騒ぐマスコミ。恐ろしいほど馬鹿げていますが、時間の規模や金額の規模が大きすぎて、このバカバカしさに大衆は気付きません。新聞マスコミのように目の前の事象に大騒ぎするのではなく、長期的かつマクロ的に見なければ、裏から社会を動かす仕組みは見えません。

通貨発行権を行使せず、意図的に国民に借金を負わせる行為すなわち「国債発行」は国民主権の侵害であると断言できます。それは国家的な詐欺です。通貨発行は国民主権であり、国民主権のない現在の資本主義国家は民主主義ではありません。

しかし、この問題に正面から取り組む政党はありません。
ゴシップで与野党がバカ騒ぎする日本の国会には、
絶望するしかありません。

2017年3月23日木曜日

世界平和のカギは中国の民主化

中国は真の民主国家ではありません。中国共産党の一党独裁の元で政治思想は厳しく制限されています。そうした環境では「独裁者」が誕生する可能性が高く、独裁者の暴走が世界の平和を破壊してきた歴史があります。

それがナチスドイツであることは言うまでもありません。ナチスの一党独裁によってヒトラーは独裁者と成り、批判を受けることなくすべての権力を集中して国家・国民を「ドイツの核心的利益」に向かわせました。それが戦争という手段をもって行われたのです。

そして中国共産党の一党独裁の元、習近平に権力が集中し、まさに独裁者が誕生しようとしています。そしてナチスと同様、急速な軍備増強を推し進めており、軍事力を背景に周囲の国々を恫喝するに至っています。歴史は繰り返す。アジアに第二次世界大戦以来の危機が高まっています。

独裁政権の恐ろしいところは、暴走を止められないことにあります。たとえばトランプ大統領をマスコミが悪の権化のように報道していますが、所詮、大統領の権限は制限されています。だからトランプ大統領が強硬な大統領令を出したところで、司法が止め、議会が止め、最終的に国民が支持しなければ何もできません。

ところが、独裁政権では習近平が戦争すると言えば、誰も止められません。ナチスのようなむかし話ではありません。北朝鮮を見れば今日でも十分に起こりえることがわかるはずです。民主主義が正常に機能していれば、国民によって独裁者は排除されます。しかし独裁政権ではそれはありません。情報統制とプロパガンダによって、民意もまた完全にコントロールされてしまいます。

共産党に独裁された中国は極めて危険です。
一刻も早い中国の民主化が求められます。

中国が民主化し、多くの政治思想が対立する多党政治になり、司法・立法・行政の三権分立が導入され、報道の自由、インターネットの制限が解除されれば、中国の脅威は激減するはずです。そもそも、積極的に戦争したい国民などいません。安心して豊かに生活することだけが国民の願いなのですから。

北朝鮮、南沙諸島、尖閣諸島そして香港、台湾、ウイグル、チベット。

中国が関わる国際問題は多数ありますが、中国が民主化しない限り、これらがいつ武力紛争に発展するかまったく予断を許しません。中国がどんなに表面を平和に取り繕ったところで、独裁政権であるだけで十分に潜在的な脅威なのです。

2017年3月22日水曜日

取り付け騒ぎと通貨改革

金融資産に課税すると「取り付け騒ぎになる」との話が出てきます。しかし問題ありません。その機会に100%マネーに切り替えましょう。そうすれば引き出し要求にはすべて応じることができますし、むしろ良いでしょう。

取り付け騒ぎとは、預金者が民間銀行に押しかけて、預金を引き出そうとする(預金を現金に換える)行為です。一般的には取り付け騒ぎになると預金の引き出しに応じることができず、銀行が閉鎖されて、預金は失われてしまいます。銀行は流動性を失うため決済不能となり、経済にも大きな影響が出ます。

しかし、取り付け騒ぎの原因は現在の銀行制度にあります。現代の銀行制度において預金は「信用創造」によって作り出されています。つまり、一定の現金をいわば「見せガネ」にして、その何倍ものおカネを預金として企業や個人に貸し出すことで「信用創造」しています。そのため、現金の何倍もの預金が世の中には存在しています。ですから、そもそもすべての預金を現金として引き出すのは「最初から不可能」な制度なのです。

現代の銀行制度は常に現金の量より預金の量が大きい。

もし、現金の量と預金の量が同じであれば、すべての現金を引き出すことは可能なはずです。そのためには「預金だけが勝手に膨張する仕組み(信用創造)」を止める必要があります。なぜ現金より預金が多いかと言えば、預金だけが勝手に増えるからです。もし預金が勝手に増えなければ、「現金の量=預金の量」になります(専門的にはマネタリーベース=マネーストック)。

それが100%マネーの基本的な考えです。

もし企業や個人がより多くのおカネを必要としているのであれば、民間銀行が勝手に預金を増やすのではなく、日本銀行などの政府が現金を増やせば良いのです。日本銀行が増やした現金は民間銀行に預金されますので、同時に同額の預金が増えます。こうして現金と預金が同時に増えるなら、常に「現金の量=預金の量」は維持され、すべての引き出しに応じることができます。

そのために、通貨改革が必要です。

さて、現時点(預金が現金の何倍もある状態)で取り付け騒ぎが起きたらどうなるか?すべての預金を現金として引き出すことはできません。しかし、日銀が民間銀行に現金を無利子で融資すれば、すべての引き出し要求に応える事が可能です。ただし、日銀券の印刷には時間が必要なので、印刷時間の分だけ待たされることになりますが。

すべての現金が民間銀行から引き出されたとしても、銀行は日銀から現金の融資を受けることが可能ですから、貸し出しするおカネに困ることはありません。預金が無ければ、むしろ預金者に金利を払う必要がありませんので、銀行は経営が楽になるかも知れませんね。

100%マネーにすれば人々の預金は完全に保護されますので、銀行が倒産しても預金は消えません。焦って現金を銀行から引き出す必要はありません。手元に現金を置けば物騒ですし、支払いもすべて現金という、大昔に逆戻りしてしまうだけです。

2017年3月21日火曜日

過去の常識を捨てる政治が必要

与党も野党も「過去の常識にしがみついた政策」ばかりです。これだけテクノロジーが進化しているのに、政治にはイノベーションがまったく感じられません。政治がテクノロジーの進化を台無しにしています。足を引っ張っているのは次のような時代遅れの常識です。

①完全雇用

過去の時代において完全雇用はとても重要でした。失業者が増えれば生活に困窮する人々が増えて社会が不安定になります。また失業は社会において労働力が有効に活用されていないことも意味します。完全雇用によってすべての労働者が労働すれば社会全体で生産される財の総量は最大になります。それだけ国民は豊かになると言えます。ですから過去の常識でいえば完全雇用を目指すのです。

しかし、テクノロジーの進化により機械化が進み、労働力が過剰となり、すべての人に仕事を与える完全雇用は難しくなりつつあります。同時に、ロボットや人工知能によって完全自動生産が可能になりつつあり、すべての労働者が働かなくても十分な量の財を生産できるようになります。むしろすべての人をムリに働かせれば、作りすぎてムダだけになるでしょう。もはや完全雇用は過去の常識にすぎません。

②消費税

過去の時代においてインフレの抑制はとても重要でした。需要より供給が少ない時代では物価は常にインフレ傾向であり、すぐにインフレが加熱してしまいます。とりわけオイルショックのように、資源の不足した時代においては「消費を減らすこと」が物価や社会の安定にとって重要です。消費を減らして物価を安定させるには消費税が極めて有効であることは間違いありません。インフレの時代では消費税は常識でした。

しかし、テクノロジーの進化によって状況は180度変わりました。需要より供給が大きくなったのです。そのため物価はデフレ傾向となり、何かあればすぐにデフレに戻ってしまいます。消費不足供給過剰の現代にあっては、消費を減らす消費税は極めて有害です。経済の基調がインフレからデフレに反転した時点で、消費税の有効性は過去の常識になったのです。

③緊縮財政

過去の時代において緊縮財政はとても重要でした。国債の発行は世の中の通貨(預金)を増やす働きをするため、放漫財政は世の中のおカネを必要以上に増やすリスクがあります。需要より供給の少ない時代では、世の中のおカネを増やせばインフレを引き起こしてしまいます。また公共事業そのものは消費財の供給力を増やさず、むしろ消費財の供給力を奪ってしまうため、過度の公共事業は経済成長も阻害します。ですから、政府の支出をなるべく小さくする緊縮財政は常識でした。

しかし、テクノロジーの進化によって供給過剰の時代に変わり、デフレを基調とする経済になりました。そのため世の中のおカネを増やす必要が生じてきました。政府が財政支出を拡大すれば世の中のおカネが増えます。また供給過剰であるため、公共事業を行っても消費財の供給力を減らす心配はありません。供給過剰・消費不足の時代に反転した時点で、緊縮財政は過去の常識になったのです。

他にもありそうですが、とりあえず3つの古い常識を考えてみました。これはいずれも「インフレ時代の常識」であり、デフレの時代には通用しません。常識は次のように変更すべきです。

完全雇用 → ベーシックインカムへ
消費税  → 消費税率0%へ
緊縮財政 → ヘリコプターマネーへ

2017年3月20日月曜日

参考論文に追加しました

サイドバーの「参考になる論文・レポート」に以下追加。

貨幣レジームの変革とベーシックインカムの持続可能性
―文明の未来はマルクスではなくダグラスが握っている―
(井上智洋)


未来の経済システムには、「通貨改革とベーシックインカムの両方が必要である」ことを簡潔にまとめてありますので、一読に値すると思います。まったくの初心者には難しいものの、そこそこ知識のある人なら容易に理解できます。

100%マネーの導入を勧めておられます。

また、「内生的貨幣供給理論」と「外生的貨幣供給理論」のどちらかではなく、両方ありえることをきちんと示した上で、現在の通貨制度では、その両方が有効に機能しない点から、100%マネーとベーシックインカムの必要性に結論しています。

新聞マスコミ、政治家、御用経済学者は否定していますが、これからは、こうした考えを持つ経済学者がどんどん増えてくると思います。


2017年3月17日金曜日

公共投資やるなら資源テクノロジーへ

財政政策が求められています。公共工事も重要ですが、もっと重要な投資は「資源テクノロジー」への研究開発投資です。途上国が経済成長を始めれば、たちどころに資源不足に陥る危険性が高く、一刻も早い対策が必要です。

現在の世界は先進国も途上国も不況ですが、リーマンショック前までは先進国も途上国も好景気だったことを思い出すべきです。つまり今は金融資本主義の制度的な欠陥によって「カネが回らない」から世界が不況なのであって、もし、政府通貨制度などの採用で欠陥が克服され、世界のカネ回りがよくなれば、世界経済は成長期に戻るはずです。

世界経済が本格的に回復すれば、資源需要が増加し、資源価格が暴騰するでしょう。おそらく日本政府はそのときになって大騒ぎするでしょうが手遅れです。資源価格の暴騰はオイルショックと同じ災い、つまり深刻なスタグフレーションを日本にもたらすに違いありません。資源が暴騰してしまえば、金融政策も財政政策も意味がありません。

ですから、近い将来における資源枯渇への対策として、資源テクノロジーの研究開発を国家主導で強力に推し進めておかねばならないと思います。それは海外に依存せず、日本国内で資源を賄うための技術です。日本の国内で資源の大部分を調達・リサイクルできるようになれば、資源価格の暴騰を恐れる心配は無くなります。

具体例としては、エネルギー分野におけるメタンハイドレートや自然エネルギーのコスト引き下げ、構造材分野における金属資源の代替(植物プラスチックやナノファイバー等)、希少資源におけるナノテクノロジーによる代替などです。こうした研究は官民ですでに始まっていますから、その予算を2倍3倍に増やして加速させるのです。

カネなど刷ればいくらでも無尽蔵にできます。しかし資源が枯渇すれば何もできません。デフレの今のうちにカネをバンバン刷って、将来の資源不足の時代に備えた研究開発に投資しないでどうするのでしょうか。財務省にそんなビジョンはありません。あるのは緊縮財政だけ。

財政赤字や人口減少など問題ではありません。
資源が枯渇すれば、日本は間違いなく貧困化します。
資源安の今こそ、資源テクノロジーに取り組まねばなりません。

2017年3月16日木曜日

投資過剰は本当に悪いことか

一般に設備の過剰、投資過剰は悪いことと考えられています。バブルの頃の投資過剰が問題視されたこともありました。しかし本当に投資過剰は問題なのでしょうか。

投資により生産設備が作られれば財(モノやサービス)の生産能力が増加します。より多くの財を生産できるようになるのですから、世の中は豊かになるはずですし、何も困ることはないと思います。にもかかわらず、投資が多すぎると良くないというのです。

なぜなら、投資は「借金」で行われる場合が多いからです。借金して投資を行う場合、借金は返済しなければなりません。金利の支払いも必要です。ですから利益を生まなければなりません。しかし、生産量が増えると市場で商品の価格が低下し、利益が少なくなります。ですから「多く作ってはいけない」のです。

ある意味では、投資が増えれば増えるほどリスクが高まります。借金と金利を返済しなければならないためです。本当は投資すればするほど生産力が高まって安く人々に届けられますが、それでは借金と金利を返済できずに倒産してしまうのです。

それは避けられないのでしょうか?
借金とは別の方法で投資を行えばよいのではないでしょうか。

株式による投資、あるいは企業利益の再投資であれば、仮に投資過剰であったとしてもリスクはずいぶん小さくなるはずです。株式投資で設備が過剰になっても株式の配当金がゼロになるだけで会社は倒産しませんし、利益の再投資の場合も内部留保が減るだけで倒産はしません。どちらも無借金なので、借金と金利を返済する必要が無いからです。

社会全体で設備が多すぎると供給過剰のために「原価割れ」を起こす可能性はあります。そんな場合は、設備の稼働率をさげて生産量を減らし、市場価格を操作すれば企業が倒産することはないでしょう。しかし設備は遊んでしまいます。

それなら、作りすぎた財を買うだけのおカネを庶民に与えたらどうでしょう。価格が安くても庶民がどんどん買えば企業の利益は増加して、採算は取れます。そうすれば庶民は安く大量の商品を手に入れ、企業の投資は無駄にならない。もちろんあまりにも過剰な投資はムダな生産を増やすだけで意味はありません。

そのように考えてみると、あまりに極端な例を除けば、投資過剰に問題があるわけではなさそうです。むしろ投資を活かせない社会のシステムに問題があるような気がするのです。

給付金による消費者の購買力強化
企業利益に基づく無借金の再投資

この二つが十分に行われるなら、投資がやや過剰になることは、あまり問題にならない気がします。問題の原因は「借金による投資」であり、つまり「投資すればするほど借金が増える」仕組みに問題があるような気がします。


2017年3月15日水曜日

「ハイパーインフレがー」は根拠不明

安倍政権以前には「金融緩和するとハイパーインフレがー」が大量に湧いていましたが、最近でもおカネを発行するとインフレが止まらなくなるとの迷信が根強いようです。しかしその明確な根拠は寡聞にして知りません。

ヘリコプターマネーの重要性(財政政策+金融政策)が説かれる一方で、反対論が非常に強く実施に至っていません。その理由はインフレが止まらなくなるとの批判です。しかし、インフレの根拠の説明はほとんどありません。説明としてあるのは「おカネの発行を止められなくなる」という論だけです。

しかし、なぜ「おカネの発行を止められなくなる」のでしょうか。騒ぐだけで説明が無いのです。仕方ないので、考えてみましょう。

「止められなくなる」現象には大きく2種類があります。

①景気対策として止められなくなる
②おカネの発行が勝手に止まらなくなる

景気対策として止められなくなる。ところで、発行したおカネはどこへ行ってしまったのでしょうか。そもそも発行したおカネが世の中を回れば景気がよくなりますから、その時点でおカネの発行を止めることができます。ところが発行したおカネを誰かが貯め込んでしまえば、いくらおカネを発行しても循環は良くなりませんし、景気は回復しません。それではキリがありません。

この場合は、誰かが貯め込んでしまったおカネに課税して吸い上げ、それを財政投資として世の中に循環させてやらなければなりません。そうすれば、それ以上におカネを発行する必要はなくなり、おカネの発行を止められます。

おカネの発行が勝手に止まらなくなるメカニズムは何でしょう。おカネのうち、「現金」の発行を止めるのは簡単です。インフレターゲットにより、例えば「消費者物価上昇率3%を超えたら日銀が現金の発行を止める」と法律で決めれば、必ず止まります。

しかし同じおカネでも「預金」の発行を止めるのは簡単ではありません。預金は民間銀行が発行するおカネですから、それを強制的に止めるメカニズムは存在せず、インフレターゲットなど無関係にどんどん預金が発行されます。こうして世の中の預金が増加することでインフレが止まらなくなるリスクはあります。

もちろん日銀など中央銀行が政策金利を引き上げることで、預金の増加に歯止めを掛けることは可能です。ただし、多くの場合これに失敗してバブルとバブル崩壊を繰り返してきた歴史があります。

とはいえ、預金を止めるのは、実は簡単です。民間銀行が勝手に預金を発行するのを禁止し、世の中のおカネのすべてを日本銀行が発行するようにすれば良いのです。日本銀行の発行するおカネ(現金・日銀当座預金)だけで世の中のおカネを回せば、日銀がおカネの発行を止めた時点で、それ以上におカネが増えることはありません(政府による硬貨発行は除く)。

以上より、おカネの発行が止められなくなる2種類の現象は、いずれも対応が可能です。おカネが増えなくなれば、インフレはいずれ収束します。おカネが増えずにインフレだけ亢進することはあり得ません。

なぜなら、物価とは「おカネと財の交換レート」であり、おカネと財の量の比率で決まるからです。もし世の中のおカネの総額が100で、商品の総量が100とすれば物価は1となり、それ以上に上昇しません。100以上のおカネを払えないからです。100の商品を120のおカネで払えば物価は1.2に上昇しますが、それはおカネが120に増えなければ不可能です。

以上より、「ハイパーインフレがー」を気にする必要はまったくありません。ただし、これからの経済には「金融資産課税」と「通貨改革」が不可欠であることが分かります。




2017年3月14日火曜日

世界平和は強制武装解除しかない

世界から戦争が消える気配はありません。世界中に武器が溢れています。戦争をなくす方法はただ一つ、「人類を超える力によって武器を取り上げること」だけだと思います。

抑止力や集団安全保障を唱える右派も、ひたすら軍備反対を唱える左派も、世界平和にはまったく役に立ちません。人間は自分達より力の強い第三者に強制されない限り絶対に武器を手放さないからです。これは人間の本能と考えられます。

世界を見てもそうですが、一般社会でもそうです。アメリカが銃社会なのは、政府が強制的に銃を取り上げないからです。もし日本で銃の所持が自由化されれば、やがてアメリカと同じように銃犯罪が多発する銃社会になるはずです。

その意味で世界平和の実現はかなり絶望的だと言わざるを得ません。しかし、人類を超える強力な軍事力を持つ何者かが現れたなら、状況が大きく変わるかも知れません。つまり「どこの国にも属さない警察力」が誕生する場合です。第三者の警察力をもって、世界の国々を武装解除することだけが、世界に平和をもたらす唯一の方法だと考えます。

21世紀の刀狩りです。

その第三者とは誰なのか?国連のような国際機関はムリです。国連は大国の政治の道具に過ぎません。事実上、大国の利害でしか動けないのです。あんな組織にやらせれば「常任理事国(戦勝国)を除くすべての国の武装解除」という偽善になるだけです。

その第三者は「人知を超えるほどの能力を備えた人工知能」だと思います。その人工知能がひそかに世界の軍事システムを乗っ取り、全世界の人工知能とネットワークを組んで世界中の武力を管理下に置くのです。そして人類からすべての武器を取り上げる。そうすれば世界は間違いなく平和になります。そして二度と人間に武器を作らせないように人工知能が監視するのです。

そして人工知能がその武器をすべて解体してしまうのです。人工知能を恐れることはありません。彼らが行うのは人類の軍事力の解体であって、それ以外の何も干渉する必要がないと判断するでしょう。人間に危害を加えるのではなく、人間に危害を加える武器を排除するのが目的になるからです。

もし科学者に野心があるなら、そのような第三者の人工知能を是非にも開発して欲しいと思います。人類が自らの理性で世界平和を実現するとの考えは妄想にすぎません。残念ながら、人間は本能に支配された動物であり、武器をすべて取り上げない限り、殺し合いを止めることは不可能だと思います。

2017年3月10日金曜日

ベーシックインカムなきユーロ圏は搾取社会

欧州はグローバリズムによって分断・破壊されつつあります。統一通貨ユーロはさらに問題は深刻化しています。欧州の破壊を止めるには、ベーシックインカムを導入するしかありません。また、ユーロだからこそ絶好の機会だとも思います。

資本主義グローバリズムが欧州で猛威を振るっています。貿易障壁の撤廃によって競争力の高い国がユーロ通貨を通じて富を独占する。つまりギリシャ、イタリア、スペインなどのおカネがドイツに吸い上げられ、ドイツ1人勝ちを生んでいます。労働資源の移動の自由化により移民が続々と流入し、雇用の奪い合いになっています。生産過剰、需要不足を放置し、経済は低迷。まさにグローバリズムが社会を分断し、人々の憎しみを生み出しています。

この先、テクノロジーの進化により、カネの奪い合いや雇用の奪い合いがさらに激化することはあっても、解消することはないでしょう。剥き出しの資本主義とはそのようなシステムなのですから。

グローバリズムを放棄するか、さもなくば
ベーシックインカムを導入するか。

そのどちらかを選ぶ必要があるでしょう。このまま一方的にグローバリズムを進めれば、グローバリズムに排斥された多くの人々の不満はさらに高まり、極右・極左などの過激主義が台頭し、移民や外国人への憎しみが広がると思われます。欧州の分断は決定的になるでしょう。

一方、ユーロ圏でベーシックインカムを導入すれば、イタリア、ギリシャ、スペインといった国々における貧困問題は劇的に解消されるでしょう。ECB(欧州中央銀行)がユーロを発行してユーロ圏のすべての国民におカネを給付するのです。また富裕層への課税も財源にすべきでしょう。それにより、おそらくドイツがユーロ圏から吸い上げたおカネが再びユーロ圏の国々に還流し、経済を押し上げるはずです。ユーロ圏全体でおカネを回すのです。

ベーシックインカムが実施されれば、失業者の生活が保障されるだけでなく、おカネが回って雇用も生まれ、雇用の奪い合いは解消します。それは移民外国人に対する反発や憎しみを和らげるでしょう。またユーロ各国におカネが分散すれば、各国で雇用が生まれ、仕事を求めてユーロ圏内を移動する移民も減るはずです。圏外からの移民については別に検討すればいい。

その結果、どこかの国がカネを独占することなく、ユーロ圏のすべての国がそれなりのバランスを持って成長することができると思うのです。それがユーロ圏の本来の理想ではないでしょうか。

ドイツは1人勝ちでなく、ユーロ圏に貢献するようになる。
ただし、通貨を通じた富の独占という、うまい汁は吸えなくなる。

資本主義グローバリスムは人々を雇用に縛り付けたまま、自由貿易と移民で庶民をなぶり殺しにしています。人々が怒り、過激化するのは当然であり、憎しみと分断を生み出しています。それを緩和する唯一の方法はベーシックインカムでしょう。ベーシックインカムなきユーロ圏は搾取社会です。

そしてユーロ圏におけるベーシックインカムの導入は、ベーシックインカムの単一通貨・多国家圏における効果と、単一通貨である国内の地方における効果を示してくれるはずです。



2017年3月9日木曜日

中国のグローバリズムはご都合主義

トランプ米政権の保護主義を受けて、中国共産党はグローバリズム、多国間主義の立場を明らかにして主導権を握ろうとしているように思われますが、所詮、中国のグローバリズムはご都合主義です。

中国共産党のご都合主義はあまりに露骨で驚きます。一帯一路政策やらRCEPやらで自由貿易の推進に力を入れていますが、自由貿易の理念に賛同しているのではなく、中国の利益のために自由貿易を利用しているにすぎません。利用できなくなれば直ぐにでも捨てるでしょう。

例えば、中国共産党は、韓国がTHAADミサイルの配備を決めると態度を豹変。ミサイル基地へ土地を提供したとされる韓国・ロッテ社製品を市場から締め出し、ロッテにサイバー攻撃まで仕掛けたという。中国から韓流を排除し、中国人の韓国への旅行を妨害し、民間レベルで韓国商品の不買運動を展開しています。中韓自由貿易協定などまるで無いも同然です。

中国共産党の主張する南京大虐殺問題に疑問を投げかける本を客室に置いただけで、日本の某ホテルに対しても狙い撃ちで圧力をかけてきました。

また、多国間主義などと言いながら、外交面においては多国間主義を強烈に否定しています。南沙諸島を巡る問題に関しては、国連や国際司法裁判所のようなグローバルな仕組みを非難し、二国間協議での解決を主張しています。

まさに「中国共産党第一主義」

中国のグローバリズムはご都合主義であり、自国の利益によって主張を好き勝手に変えてきます。そもそも民主化すらされていない中国共産党・一党独裁国家など信用できるはずがありません。

中国の人々の自由のためにも、一日も早い民主化が望まれます。


2017年3月8日水曜日

政府がAI活用計画示すも失業問題は?

日経新聞の記事によれば政府が人工知能(AI)の産業化に関する工程表を示したという。しかし記事を読む限り、人工知能によって発生するであろう数百万人を超える失業に対する検討は何もされていないようです。

物流、AI活用で30年完全無人化 政府が工程表 
(朝日新聞 2017.3.3)

記事によれば、政府の「人工知能技術戦略会議」が工程表を発表するらしいです。その工程は3つの段階からなるといいます。

(1)2020年ごろまで
無人工場、無人農場の技術確立
AIによる創薬支援を一般化
生産設備の故障をAIが予知

(2)2020年から25~30年ごろまで
人やモノの輸送・配送を完全無人化
ロボットの多能工化・相互連携技術の確立
家や家電をAIが制御など

(3)それ以降
介護ロボットが家族の一員に
移動の自動化・無人化で死亡事故ゼロ
潜在意識をAIが分析してニーズを可視化

だそうです。「財源ガー」など無視して、この計画の実現に向けて大規模な政府投資を推進していただきたいところです。しかし、これによって数百万人あるいそれ以上の失業が生まれることは確実です。野村総研の予想通りなら3000万人が失業してもおかしくない。しかし、記事を読む限りは、そうした点に関する検討は一切行われていないようです。

政府において人工知能やロボットによる失業が心配されないのは、本当に不思議ですよね。その理由について楽観的な仮説と悲観的な仮説を考えてみました。

A)楽観的な仮説:すでにベーシックインカムは規定路線

さすがに「数百万を超える雇用を生み出すのはムリだ」と理解して、ベーシックインカムの実施は政府内で規定路線になっている。しかし実施する前に発表すると社会が大騒ぎになるリスクもあるので、あえて実施直前まで発表しない、という仮説。

B)悲観的な仮説:アホすぎて何も考えていない

文字通り政府がアホすぎて何も考えていない、という仮説。この場合は世の中に失業者が溢れてデフレ恐慌になり、社会保障が破綻してから大騒ぎする。

いやいや、賢明な日本政府のことだから、当然ですがA)楽観論でしょうな。B)アホすぎて何も考えていないなど、さすがにあり得ないでしょうw。

2017年3月7日火曜日

ベーシックインカム組込み通貨が生き残る

ビットコインの登場によって既存の法定通貨が廃れるのでは?そんな感想を持つ人も少なくないと思います。しかしベーシックインカムに使われない通貨は、いずれ衰退すると思います。

理由は単純です。おカネは循環してこそ価値を持ちます。おカネの価値の根幹は「交換機能」です。この機能が働かなければおカネの価値保存の機能も価値尺度の機能も成立できないはずです。おカネはどのように循環するのか。生産者と労働者(=消費者)における循環がその中心です。生産者間での循環もありますが、あくまでも生産者と労働者における循環が無ければ成り立ちません。

そして、生産者と労働者の間における通貨循環は、基本的に「雇用関係」に基づいて、「労働力と賃金の交換」によって成り立ちます。ですから、法定通貨とは異なるビットコインのような仮想通貨が本当に普及するためには、が生産者から労働者へ「賃金」として支払われるようになる必要があると考えられます。

それは可能だと思います。もしビットコインのような法定外の仮想通貨が本格的に流通するようになれば、仮想通貨を賃金として支払う企業が現れたとしても不思議はありません。そうなれば、必ずしも法定通貨を利用することなく、通貨の循環系が成立することになるでしょう。そうすれば法定通貨の流通量が減少し、もし税金も仮想通貨で納めることが可能になれば、法定通貨は不要になると思います。

では将来的に仮想通貨が既存の法定通貨に取って代わるかと言えば、それは仮想通貨がベーシックインカムに使われるかどうかによると思われます。

人工知能とロボットの進化に伴って技術的失業が増大します。すると生産者から労働者(=消費者)へのおカネの循環が停滞し始め、企業に積まれたまま動かなくなります。このおカネを吸い上げて再循環させるのがベーシックインカムです。ですから、もしベーシックインカムが行われない通貨であれば、やがて流通しなくなると思われるのです。

逆に言えば、ベーシックインカムの機能を備えた通貨だけが最終的に生き残るのではないかと思うのです。

ですから、もし政府が政府の権限を行使して企業や富裕層への課税を行い、法定通貨によるベーシックインカム制度を実現すれば、法定通貨が廃れることは決してないだろうと思います。逆に言えば、ベーシックインカムの機能をあらかじめ込み込んだ仮想通貨が登場すれば、場合によると法定通貨を押しのけて普及することになるかも知れません。

すべての取引が電子化されたなら、
仮想通貨にベーシックインカムの機能を組み込むことは、
税によるシステムより簡単だと思います。

たとえ日本の円であったとしても、ベーシックインカムに使われないのであれば、いずれ価値を失って消滅する可能性はあると思うのです。

2017年3月6日月曜日

ベーシックインカムと共に通貨改革が必要

ベーシックインカム(BI)と共に通貨改革が必要です。BIだけでも貧困・格差問題の解決は可能でしょう。しかし通貨制度の問題を残せば禍根になると思います。

格差や貧困問題の根底には、現在の通貨制度すなわち「信用創造」「準備預金制度」が大きく関係していると思われます。安定した経済のためにはこの問題を解決しなければなりません。

貧困や格差がどうして生じるのでしょうか。大きな要因としてバブルとバブル崩壊があります。バブルは「預金の信用膨張」が根本的な原因です。民間銀行が預金を発生させて貸し出しを増やすことでバブルが膨れ上がりますが、これは同時に世の中の借金が爆発的に増えていることを意味します。そしてバブルが崩壊すると、この借金が焦げ付き、深刻なデフレ不況を引き起こすのです。これが「借金経済システム」です。

バブル後のデフレ不況、例えば失われた20年が日本のサラリーマンの所得を減少させ続け、非正規雇用の労働者を増やし、マスコミが大好きな「勝ち組と負け組み」を作り出し、格差を生み出して来ました。同じことはバブル後のアメリカや欧州でも起きています。

もし仮にベーシックインカムによって貧困が解消されたとしても、通貨制度を放置すればバブルが再び繰り返される可能性は高いでしょう。もちろんベーシックインカムが実現していれば、バブル崩壊の後に生じるデフレ不況は、日本の失われた20年ほど酷い状況に陥らないかも知れません。しかしそれは単に「死ぬほど貧困な人が生じない」だけであって、やはり富める者はますます富み、庶民は最低限の生活が保障されるだけの社会になると思われるのです。

根本的にバブルとバブル崩壊を食い止め、
経済を安定させる必要があります。

さらに言えば、通貨制度を放置したままヘリコプターマネーによって小額ベーシックインカムをスタートすると、バブルを引き起こすかも知れません。世の中のおカネが増えると、そのおカネを銀行がさらに膨らませて貸し出しを行い、バブルを引き起こすからです。銀行が勝手にカネを膨らませたのでは、日銀が世の中の通貨量をコントロールできるわけがありません。

ベーシックインカムは、銀行制度に潜むガンを隠蔽してしまう恐れがあります。ベーシックインカムを行うなら、通貨改革も同時に必要だと思うのです。

2017年3月3日金曜日

悪いベーシックインカムとは

ベーシックインカムはどれも同じではありません。目的・思想によっては、大衆にとって有害なベーシックインカムも存在すると考えています。あらかじめ十分に注意しておく必要があると思います。具体的には2つ想定しています。

 ①平等に貧しくなるベーシックインカム
 ②大衆を最低生活に縛り付けるベーシックインカム

平等に貧しくなるベーシックインカム

日本は成長しない、と主張する人達(左派にいる)がベーシックインカムを主張するとそうなるリスクがあります。彼らは「人口が減少すれば必ず貧しくなる」との絶対前提を持っています。その前提から始まるため、どうせ貧しくなるなら平等に貧しくなろうといいます。彼らの頭には「テクノロジーの進化による1人当たり生産力の向上」の文字はありません。そして家計に重税を課して再分配します。その結果、循環する総通貨量が低く抑えられてしまうため、経済のパイが拡大することはありません。つまり、意図的に経済のパイを小さく抑えながら再分配を強化するため、「平等に貧しい社会」になり、やがて日本は荒廃すると思われます。
(→ちなみに、そうならないよう、テクノロジーによる生産性向上にあわせて通貨発行により循環通貨量を拡大しつつ、適度な再分配を行うと良いです。)

大衆を最低生活に縛り付けるベーシックインカム

何でも自己責任の市場原理主義者(右派にいる)がベーシックインカムを主張するとそうなるリスクがあります。彼らは「市場が正しい」との絶対前提を持っています。ですから市場活動によって生じる所得格差は当然の権利であるといいます。ただし貧困な大衆が革命を起こすと困るので、不満を解消するためにベーシックインカムを導入します。大衆には死なない程度の最低限の生活をさせておけばよい。残りの富は市場で勝ったものが独占する、つまり「資本を所有するものがすべてを独占する」ことを正当化できる。テクノロジーの進化にともなって多くの人は失業します。結果として、大多数の人々が最低所得に固定化され、「一部の超富裕層が私利私欲で地球の資源を使いまくる社会」になると思われます。
(→ちなみに、そうならないよう、テクノロジーによる生産性向上にあわせて最低生活水準のレベルを引き上げ、テクノロジーの恩恵がすべての人々に行き渡るよう調整するのが良いです。)

この二つがベーシックインカムのディストピアであり、自分が最も懸念している事態です。しかし、これを意図してベーシックインカムを主張する連中が、右派と左派の両方から必ず出てくると思うのです。

2017年3月2日木曜日

人工知能を恐れる人の理由は

人工知能を脅威であると考える人は少なからず居るようです。先日も新聞紙面で著名人が思い切り人工知能を拒否していました。人工知能は人類を豊かにするはずなのに、なぜ脅威に感じるのか。ふと思うことがあります。

人間はこれまで「勝者が総取り」を容認する競争社会を当然のように受け入れて、負けたやつを「自己責任棒」で叩いてきました。新聞マスコミも当然のように「勝ち組・負け組み」などと面白おかしく書き、「セレブ」などと総取り勝者を持ち上げてきました。勝つ側にとってこれほど面白い社会はありません。「勝ち組・負け組み」の社会。

ところが、人工知能の登場で旗色が悪くなり始めました。それまで人並み以上の能力があれば容易に勝ち組になれた人々も、人工知能に負ける可能性が大きくなったのです。いよいよ「機械に負ける」とわかって、「負けたら自己責任」を主張していた人々がみんな恐怖しているのかも知れません。「今度は自分が叩かれる番か」ってね。

おそらく、こう言い出だすでしょう。
「人工知能で失業するのは自己責任じゃない」

太古の昔、人知を超える「精霊」の存在が人間の驕りを戒めてきたのではないかと思います。大自然の恵みをいただいて生活する人々はその前に平等であり、運命共同体でした。しかし人間は徐々に力をつけて逆に自然を支配し、思い上がり、傍若無人にふるまってきた。自分の能力次第で私利私欲を追求するのが当然であると。

自分を超える者が存在しなくなったことで、人間のエゴが剥き出しになった社会。実に愚かしい。そんな人々は自分達の作り出した人工知能によって完膚なきまで負けた方が、むしろ謙虚になって良いのではないか。

そんなことを、ふと思うのです。

2017年3月1日水曜日

1人当たり実質GDPで考える重要性

日本が経済成長(名目GDP増加)するとか成長しないとか、そこから入る議論は不毛です。GDPはあくまで全国の「総額」です。個々の国民の豊かさを決めるのは「国民1人当たり」です。国民1人当たり実質GDPが増えるか増えないか、そこを議論すべきでしょう。

一般的に「経済成長」と言えば、名目GDPの増加を指しているはずです。それを決めるのは、およそ労働人口と生産性と物価です。労働人口が増えればプラス、生産性が向上すればプラス、物価が上昇すればプラスに働きます。この3つの要素で決まるので、仮に労働人口が-1%の割合で減少しても、生産性が+1%、物価が+1%なら、名目GDPは1%増加するはずです。つまり労働人口が減少しても経済は成長できます。

逆に、労働人口が+1%、生産性が0%、物価が-2%なら、名目GDPは-1%です。つまり労働人口が増加しても経済がマイナス成長になる。これはデフレ恐慌のような場合ですね。ですから、人口が減少するとか高齢化するとか、それだけで経済成長が決まるわけではありません。

国民にとっては名目ではなく実質、
しかも1人当たり実質GDPが重要です。

実質GDPは名目GDPからインフレの影響を除外しているため、物価とは無関係に財の総生産量を表します。その総生産量を国民の人口で割ると、国民1人当たりの財の生産量になりますが、これが平均値としての国民の豊かさの目安になるわけです。そして、この値が増加する限り、基本的に日本が貧しくなることはあり得ません。

もちろん、分配システムに問題があれば、1人当たりに分配可能な財の量が増えるにも関わらず国民の格差が拡大する可能性はあります。それこそ分配システムに問題があるわけです。この場合は再分配を強化する必要があるわけです。つまり理想的な経済社会を作るには二つのアプローチがあります。

①国民1人当たりの実質GDPを高める
②分配システムを改善する

人口が減少しようと高齢化しようと、そんなものは関係ありません。この二つを実現すれば国民は豊かになります。この両方をやれば良いのです。

ところが、なぜか、①または②の「どちらかしかやらない」と主張する(自分から見れば)おかしな連中がいます。それが日本の左派(成長しない論者)と右派(市場原理主義者)です。左派は「①は不可能だから②をやれ」といい、右派は「①をやれば②はいらない」といいます。なぜ二極論になるのか?ほとんど陰謀の世界です。

①国民1人当たりの実質GDPを高めるには、生産性を高めれば良いです。これは人工知能やロボットによって簡単に解決できます。むしろ過剰生産で困るほどです。
②資本主義は格差が必ず拡大します(ピケティ)。ですから金融資産課税やベーシックインカムなどを導入すればいい。しかもその方が消費が拡大して経済成長率は高くなる。

どちらかだけで問題を解決できると考えるのが大きな間違い。
両方やるのが正しいと思います。


右と左で何を対立しているのか、まったく意味不明です。
クダラナイ主流派争いでしょう。

2017年2月28日火曜日

悪を退治しても世の中は変わらない

政治家の言動を見ていると、やたら戦うのが好きな人がいます。○○を倒せ!悪と戦って退治する。しかし悪を退治したところで社会システムを変えなければ、新たな悪が登場するだけです。

水戸黄門的な世界観。悪いヤツがいて、そいつをやっつければ一件落着。そういう世の中ならありがたいです。しかし実際にはいくら悪をやっつけても新たに出てきます。社会システムを変えない限り、エスカレーター式に下から次々にあがって来ます。その結果、いつまでたっても悪者探しと悪者退治を繰り返します。

やたらに戦うのが好きな政治家がいます。そういう人は大衆に受けがいい。戦う政治家、悪と戦う闘士。人間の本能にはとても共鳴します。よく言われるポピュリストは闘争を前面に押し出します。このタイプは右派にも左派にもいます。それは人間の本能なので不可避であり、悪いことではありませんが、それだけで終わってしまうと単なる動物です。それがポピュリズムです。

どのように社会システムを変えるのか。ビジョンとプランがあるか。明確なビジョンと手法、ロードマップ短中長期のプラン。それをしっかり確認しなければなりません。逆に言えば、それをしっかり確認したうえで行われる大衆運動は、どれほど感情的であっても決してポピュリズムではありません。

動物である人間を突き動かす動機は感情にあり、理性ではありません。ですから変革を求める行動が、悪との戦いという表現を取ることはやむを得ないと思います。しかしあまり感情的になると感情に飲まれ、対象を倒すことだけが目的化し、倒すことで満足してしまう。

そして大衆は
「悪を倒したのに、ちっともよくならないぞ」と騒ぐのです。

2017年2月27日月曜日

子供の「将来どんな人になりたい」を叶える

小学生くらいの子供に「将来はどんな人になりたいですか」とたずねることがあります。するとお医者さんだったり、サッカー選手だったり、アイドルだったり様々です。とはいえ、それはなぜかと問われて「おカネが欲しいから」と答える子供は居ないと思うのです。

子供がいろいろな「仕事する人」になりたい理由はおそらくテレビなどで見ていて、カッコいいとか素敵とか感じて憧れるからだと思います。ある意味ではそうした仕事の将来の成り手を増やすために、メディアを通じて洗脳しているとも受け取れますが、それはそれで悪いこととは思えません。多くの人々の役に立つ仕事をして活躍する人や、彼らが賞賛される姿をみて成り手が増える。社会はより良くなるはずです。ですから、仕事のすばらしさをもっとメディアを通じて社会に広めることは、悪いこととは思いません。

しかしメディアを見て「金が欲しいから仕事したい」という子供はいないと思いますし、子供が「僕は将来、おカネのために働くんだ」と言えば多くの大人は興ざめしてしまうに違いありませんw。つまり、本当は「仕事とはカネを得るための手段である」と誰も思っちゃいないんです。カネなんか関係なく、仕事は仕事、カッコいいし素敵なものであるべきなのです。

だから、「ベーシックインカムで所得が保障されると働く人が居なくなる」なんて言う人間は純粋ではありません。彼らは「人間はカネのために嫌々働く存在である」と主張している、あるいは自らが「カネのために働いている」連中だということです。おそらく子供の頃の夢など現実の前に潰されて、ただ賃金労働に忙殺される大人だということです。そういう社会が理想ですか。

子供は活躍する大人の姿を見て育つ。そして自分の将来の夢を描く。原始の昔から、動物の本能がそうさせるに違いありません。カネが欲しいから働くのではなく、働くのがカッコいいから働く。もちろん挫折もあれば方向転換もある。でもそれはあくまで仕事がしたいからするのです。労働市場とは無関係に、それを実現できる社会が良いと思います。

2017年2月26日日曜日

リンクの追加しました

「読んで面白いと思った記事」(左下サイドバー)に、二本リンク追加しました。

日銀に財源はいらない(日経新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO13296490T20C17A2EN2000/

いまさら感は強いものの、日経の記事なら盲目的に信じる人が多数いるので、意味は大きいでしょう。簡単に言えば、「発券銀行に財務上の赤字という考えは無意味」ということです。


「ブロックチェーンとは結局何なのか」(ビットコインニュース)
http://btcnews.jp/gotoh-blockchain-report-16q3/

仮想通貨の基本的なしくみがとても分かりやすい記事。自分的にもわかりにくかった部分がスッキリしました。その記事からPDF版へのリンクもあり。


2017年2月24日金曜日

マクロ政策で企業の内部留保を増やすべき

以前は「企業の内部留保は問題だ」と思っていました。しかし考えを変えました。もちろん企業が内部留保を増やす行動を推奨するのではありません。「マクロ政策として企業の内部留保を増やすことが重要だ」と考えるようになったのです。

日銀による金融緩和でデフレを脱却できない状況を見てもわかるように、銀行にカネを積んでも経済は動きません。企業はカネを借りてまで投資を行わないからです。いくらゼロ金利と言ったところで、銀行は金利ゼロでカネは貸さない。しかも銀行から借りたカネは必ず返さなければならない。

一方、企業にカネが積まれれば、やがて投資に向かわざるを得ないでしょう。内部留保が積みあがれば、多少無謀な投資で損失を出しても財務は悪化しません。つまりリスクを取りやすい。しかも借金(借り入れ)による投資ではないので、金利上昇による財務の悪化を心配する必要もない。債務超過の心配はないですし、借りたカネを返さなければならない心配もない。

多くの企業が無借金経営になり、さらに内部留保が積みあがれば、そのおカネを再投資することは、銀行から借金して投資することに比べて遥かにリスクが低いです。デフレで怖気づいた企業はリスクを取りません。ですから企業のリスクを軽減してやれば投資は必ず増えると思います。

そのためにマクロ政策で企業の内部留保を増やします。
それがヘリコプターマネーです。

ヘリコプターマネーにより国民に給付金を給付すれば、そのおカネは消費を押し上げ、同時に企業の収益を高めます。すると企業の債務は返済され、さらに売り上げが増えれば内部留保を蓄えるようになるでしょう。企業にカネが積まれれば、やがて投資に向かいます。

もちろん「株主利益第一主義」の連中は、投資より株主への配当金を増やせと言うに違いありません。冗談ではありません。ヘリマネのおかげで利益が増えたのであって、株主は何の働きもしていない。ですから同時に配当金の税率を上げます。税収増にもなります。

銀行がいくら低金利でカネを貸すとはいえ、こんな弱い消費では借りて投資する意味がありません。ヘリマネは消費を押し上げつつ、企業の利益による再投資も促すわけです。

世の中のおカネが増えれば、借金をしなくとも投資が出来る。
借金で投資しなければならない必然性はありません。

借金依存資本主義から脱出しましょう。