2017年12月14日木曜日

通貨制度改革による金融・財政の一体化

現在の制度では金融政策と財政政策は別のモノだと考えられています。しかしそれは通貨制度に原因があるのであり、100%マネーの通貨制度を採用すれば、金融と財政の政策は一体化します。

100%マネーについては何度も説明していますが、民間銀行の信用創造を禁止することで、民間銀行による預金通貨の発行を停止し、すべての通貨供給をあくまでも政府(日銀)が担うものとする制度です。今までの通貨供給は民間に依存していましたが、政府が直接に行うのです。

これまでの通貨制度におけるおカネの供給は、すべて「市中銀行からの貸し出し」として行われてきました。この際に預金が新規に発行されることでおカネを増やしてきました。しかし、100%マネーになると、市中銀行から貸し出される際に預金は発行されません。ですから、政府が市中におカネを供給するには、必然的に財政政策として直接に供給する必要があります。

金融政策とは世の中のおカネを増やす(あるいは減らす)政策のことです。金融・財政が一体化すると、世の中のおカネを増やす場合は、財政支出が行われるということになります。では、この政策の肝はなにか。

金融政策の側面としては、「どれだけの通貨供給を行うのが適切なのか」という量を管理することになります。この供給量によってインフレ率が管理されることになります。もしインフレ率が高いようなら、財政支出の量を減らしたり、徴税によって世の中のおカネの量をコントロールします。適切な通貨供給量の判断は日銀が引き続き関与すれば良いと思います。

財政政策の側面としては、「どれだけ支出に効果があるか」という質の管理をすることになります。消費者サイドに給付金や社会保障として支給すること、あるいは政府投資として研究開発やインフラ投資などへ投資することが有効だと考えられますので、それらのバランスを検討することになるでしょう。それは国会において決めれば良いと思います。

こうすれば、今日騒がれている「金融政策優先か、財政政策優先か」という迷いはなくなります。両方兼ねているからです。検討すべきは「どれくらいおカネを供給するのか、それを何に使うのか」という判断になります。

もちろん、財政支出は通貨供給の範囲だけ収める必要はないわけです。より充実した社会保障や社会資本が求められるのであれば、それに応じて必要最低限の課税はすべきでしょう。その際の歳入としては「通貨発行益+税収」になるわけです。

これらによって、国債に頼ることのない歳出が可能となり、プライマリーバランスが保たれることは間違いありません。国債は廃止され、将来世代への借金は根本的に必要なくなるのです。


2017年12月12日火曜日

国益は国民の所得引き上げで守れ

自由貿易による悪影響を緩和し国民生活を守るためには国民の所得向上が欠かせません。自由貿易に反対するだけでは十分といえません。

自分は調和的なグローバリズム(たとえば平和、環境、文化交流)には賛同していますが、カネを増やすためになりふり構わない「拝金主義グローバリズム」にはまったく賛同していません。もちろん自由貿易の効用は経済学的に明らかですが、物事はすべてに功罪があるのですから、節度ある自由貿易が必要と考えています。

しかし、拝金主義グローバリストが支配する今日の世界では、自由貿易から逃れることは困難を極めます。政治家も新聞テレビも多くの経済評論家も、もろ手をあげて拝金主義的なグローバリズムを賞賛しており、熾烈な国際競争によって日本に格差と貧困が蔓延するその日まで手を緩めることはないでしょう。

では強欲な拝金主義者にどう対処するか。

安い輸入品が入ってきても、国産品を買えるだけのおカネが国民にあれば、その影響は軽減されます。国産品の質が高く安全であれば、それは競争力を持ちます。しかしおカネがなければ買えません。国民におカネがないから安い輸入品が脅威になるのです。もしおカネがあれば「本物志向の消費者」は国産品を買います。

もちろん「高いけど粗悪」なら、これは救いようもありません。残念ながら諦めていただきましょう。そういう製品を生産する意味はありません。しかし、国民にカネがないという理由で高品質の国産品が駆逐されるなら、これは国益にかなうとは思われませんね。

必ずしも輸入品を排除する必要はないのであって、消費者に選択の幅を与えるということです。消費者にカネがなければ、輸入品を選択するしか道はありません。消費者にカネがあれば、安い輸入品を買う人もいれば、品質を優先に買う人もいる。選択の幅が広がる。これこそが消費者メリットではないでしょうか。

国民を貧乏にしておいて、「安い輸入品に消費者メリットがある」と主張する新聞マスコミは、欺瞞もはなはだしい。

グローバリズムを推進しようというなら、国民所得の引き上げは必ずセットでなければなりません。それを怠るから、グローバリスムのもたらす過酷な市場競争が社会を歪め、人々の不満を高め、過激主義や排他主義が台頭すると思うのです。


2017年12月7日木曜日

ベーシックインカム実現方法の整理

ベーシックインカムを実現する方法を整理した方が、すっきりと考え易くなると思います。すべて同時に考えると頭が混乱します。

整理の仕方にはいろいろあると思いますが、一つのやり方として次のように考えます。それぞれに関連性はあるのですが、ひとまず、各項目ごとにわけて考えた方がスッキリするでしょう。

1)よりハードルの低い導入方法を検討する
2)大衆の共感を集める方法を検討する
3)政治的アプローチの方法を検討する

1)よりハードルの低い導入方法を検討する

ベーシックインカムは理想的なシステムであり、未来社会において必要不可欠であることは間違いないでしょう。とはいえ、そのシステムは既存のシステムとは大きな違いもあることから、いきなり導入すれば混乱を招くリスクもあります。そうした懸念が人々に不安を与え、反対論者に口実を与えると同時に反対論者の増加を招くことになります。

こうした不安を解消するため、例えば支給額を10年で10万円まで逓増させる方法のように、ハードルの低い導入方法もあるわけです。もちろん、他にもハードルの低い方法はあるでしょう。より抵抗が少ない方法が何であるかを検討するわけです。

2)大衆の支持を集める方法を検討する

いくらハードルの低い導入方法が見つかっても、大衆の支持を得られなければどうにもなりません。如何にしてベーシックインカムの認知度を高め、大衆の支持を得るかを検討し、実行します。これは活動する人によって様々な方法があるわけで、それぞれの得意分野において、どんどんやれば良いと思います。自分は人前に出るのが無理なので、ネットや書籍などで活動します。

大衆のより高い共感を引き出すための言い回し、プレゼンといったテクニカルな方法について検討し、それらを推進者の間で共有しても良いと思います。それにより、より多くの人々にベーシックインカム情報を発信する発信者になっていただけば、より効率的に支持者を拡大できると思います。

3)政治的アプローチの方法を検討する

最終的には政治が動かなければベーシックインカムは実現しません。政治はパワーゲームのような世界なので、自分にはちょっと勝手のわからない分野ではあります。今の政治を見ると、ベーシックインカムからレベルが遠すぎる政党ばかりですが、こうした政党の中からどこかを選んで推進させるか、あるいはお話にならない政党ばかりなので、困難を承知で新しい政治運動を起こすべきなのか、そういう検討も必要になるのだろうと思います。

いずれにしても、大衆のベーシックインカムに対する支持が大きくなれば大きくなるほど、旧態依然とした各政党も無視できなくなるでしょうし、新しい政治運動を始めるにも有利になると思われます。

と、書くのは簡単ですが、実際には大変です。

自分的には、現在は2)のあたりに注力中です。今後はベーシックインカム情報の発信者を増やすために、誰でも簡単にコピペできるフレーズや画像なんかを、体系的に準備してみたいですね(妄想中w)。

2017年12月6日水曜日

生産性と生産資本の独占

現代社会におけるほぼ全ての生産資本は私的に所有されています。この生産資本の独占が社会格差の根源的な原因であるにも関わらず、それがこれまで許されてきた理由は、生産資本の独占が高い生産性を実現したためだったと考えられます。

(じいちゃん)
「現代は格差社会などと言われておるが、人々の間に経済的な格差が生じる根本的な原因は何だと思う?」

(ねこ)
「うにゃ、やっぱり資本家と労働者という関係があるからじゃないかにゃ。」

(じいちゃん)
「そうじゃな、富裕層はカネを持っているから一般には資本家と考えられる。こうした人々は株式などを直接あるいは間接的に保有しておるから企業を所有している立場にあるのじゃ。こうした人々は配当金、利息などにより高い所得を得ることができるから、どんどん資産が増加する。また、そうした企業の運営に関わる経営者などの人々もその恩恵を他の労働者より多く受けることができる。だから一般の労働者と富裕層の格差が拡大するのは当たり前じゃな。

企業が保有する建物や生産機械を生産資本という。生産活動のおおもとになる部分じゃ。その企業は株主のモノだから、世の中のほぼ全ての生産資本は株主によって私的に所有されておることになる。会社だけではない。個人事業や農業、漁業も生産資本はすべて私的に所有され、その利用は所有者によって独占されておる。生産資本を持つ者は財(モノやサービス)を生産することができるが、生産資本を持たない者は何も生み出すことが出来ない(無産階級)。これが格差の根本的な原因となる。」

(ねこ)
「う~ん、生産資本の利用が所有者に独占されていると言っても、企業に就職して働けば利用できるのにゃ。」

(じいちゃん)
「確かに利用していることにはなるが、企業で働いて生産された製品は基本的にすべて企業のモノ(株主のモノ)じゃ。あくまでも生産物はすべて資本家のモノであって、それを企業の判断によって労働者に分け与えているに過ぎない。どの程度を分け与えるかの判断は生産資本の所有者が決める。資本家と労働者は常にこうした関係にあるため、両者の経済的な格差が生じるのは当然じゃな。」

(ねこ)
「確かにそうにゃ、すべての生産資本は資本家に独占されているんだにゃ。それが社会格差の原因だから、生産資本を資本家に所有させるのではなく、国有としてみんなで共有することにしたのが共産主義なんだにゃ。でも共産主義は失敗したにゃ。なぜかにゃ。」

(じいちゃん)
「共産主義よりも資本主義の方が生産性(物的生産性)が高い。それは生産資本の独占的な利用を認める方が生産性が高いからなんじゃ。そのため共産主義の国と資本主義の国が生産競争をすると、資本主義の方が生産効率が高いために、物質的な豊かさでは最終的に資本主義の方が勝つことになる。ではなぜ生産資本の独占的な利用が高い生産性を実現するのじゃろうか。

話は簡単じゃ。生産資本を高い効率で利用できるノウハウを持った企業(個人)に生産活動を集中すれば、社会全体としての生産性が高くなるからじゃ。もし誰でも生産できるなら、生産性の低い人も高い人も同時に生産手段を利用するため全体としての効率は低くなってしまう。生産性の高い人にもっぱら生産させたほうがより多くの財を生み出せる。

では、どのようにして生産効率の高い企業(個人)に生産を担わせるか?これは市場原理によって自動的に決まる。生産効率の最も高い企業の製品は最も安いコストを実現できる。だから生産性の高い企業が価格競争で勝ち残り、生産効率の低い企業は倒産して排除される。こうして、より生産性の高い企業に生産がどんどん集中することで、社会全体としての生産性が高まる。共産主義では生産資本の独占と市場原理を否定したため、このメカニズムがまったく機能しなかった。」

(ねこ)
「生産資本の独占は経済格差の原因でもあると同時に、高い生産性を実現するメカニズムとしても機能しているんだにゃ。ややこしい問題なのにゃ。」

(じいちゃん)
「ところで、生産資本の独占と言えば普通は資本家による独占を思い浮かべる人が大部分じゃろう。しかし人工知能やロボットの登場によって、人手がいらない、労働者をあまり必要としない時代になると、今度は就業者による生産資本の独占という考え方も登場してくると思われるんじゃ。」

(ねこ)
「就業者による生産資本の独占ってどういうことかにゃ。」

(じいちゃん)
「生産資本は資本家が所有している。一方で就業者(労働者)は賃金労働としてではあるが、この生産資本にアクセスすることで企業の生産過程に参加し、その代価として企業から賃金を与えられている。一方で企業はすべての人を雇用するわけではない。失業している人は企業の生産資本にアクセスすることはできず、生産過程に関わることはできず、所得も得られない。こうした状況を客観的に見ると、これは就業者による生産資本の独占状態であると判断することができるじゃろう。

こうした状況は就業者と失業者の間に経済的な格差を生み出す。人工知能やロボットが進歩するほど人手は不要になり、失業者が増加することになるじゃろう。すると就業者によって生産資本が独占されていること(仕事が独占されていること)がいずれ大きな問題となるはずじゃ。」

(ねこ)
「労働者が労働者を駆逐する事態になっているのにゃ。労働者は団結して、雇用を守る運動をしないといけないのにゃ。」

(じいちゃん)
「そういう考えもあるじゃろう。しかし現実には無理じゃ。市場原理によればコスト競争に勝ち残れない企業は淘汰される宿命にあるからじゃよ。もし日本の労働者が団結して雇用を守ったところで、自由貿易によって海外から安いコストで作られた製品がどんどん輸入されてくれば、日本の企業が倒産に追い込まれるじゃろう。そうすれば大量の雇用が失われる。元も子もないのじゃ。」

(ねこ)
「うにゃ~深刻な問題だにゃあ。」

(じいちゃん)
「ところで、人工知能やロボットが進化すれば、近いうちに完全自動生産も可能になるじゃろう。こうなると生産性が極めて高くなるだけではなく、企業間の生産性にあまり差がなくなってくる。製品が完全自動生産になるのだから、どこが作っても似たようなコストになる。

また製品が大量に生産可能であるため供給過剰となり、市場価格が暴落するようになる。こうなるとコストの安い企業が競争に生き残るという機能もほとんど意味がなくなる。

そもそも生産資本が不足していた前世紀の時代では、生産効率を高めることが豊かさを実現するために必要だった。少ない生産資本を効率的に利用する必要があるのじゃ。しかし、人工知能やロボットの登場により生産資本が過剰なほど溢れる時代になると、生産性を高めることにあまり意味がなくなってくる。すなわち、より高い生産性を実現するために生産資本の独占が必要だった時代は終わりを迎えつつあることがわかるのじゃ。」

(ねこ)
「なるほど、昔と違って生産資本が過剰な社会になりつつあるから、生産資本の独占はあまり意味を持たなくなってきたんだにゃ。」

(じいちゃん)
「むしろ生産資本の独占は経済を破綻させかねないリスクを負うことになった。なぜなら生産資本の独占は生産物(成果物)の独占も意味しておるからじゃ。先ほども触れたが、企業が生産したモノは原則としてすべて企業の所有物じゃ。これまでは生産過程に携わった労働者に対して、その生産物の一部を賃金の形で分配してきた。だから曲がりなりにも社会全体に生産物を分配する機能を果たしてきた。

しかしこの分配方式は「完全雇用」を条件として成り立つのじゃよ。もし完全雇用が実現せずに失業者が大量に発生すると、生産物を社会全体に分配する機能が麻痺してしまう。それが貧困の原因となる。ところがロボットと人工知能の急速な進歩によって仕事の多くが機械に代替されると考えられることから、完全雇用を維持することは極めて困難になりつつある。つまり「生産資本の独占=生産物の独占」という既存の常識が経済を破綻させる原因となりかねない。」

(ねこ)
「時代遅れなんだにゃ。」

(じいちゃん)
「テクノロジーの進化は常に人間の社会や価値観に革命的な変化をもたらして来たのじゃ。農業や産業革命がそうだった。そして今、まさに次なる局面を迎えつつある。これまでの常識は通用しないどころか、害をもたらす可能性がある。ところが既存の常識から一歩も踏み出すことのない政治家、官僚、マスコミによって現代社会は管理されており、大きなひずみを生じつつある。

政権争いに明け暮れる政治家(与党も野党も)、財源ガーばかり叫ぶ官僚、揚げ足とって騒ぐだけのマスコミには呆れるばかりじゃ。もっと頭を使っていただきたいのじゃよ。」

(本編サイトに同時掲載)

2017年12月4日月曜日

通貨供給としてのケインズ主義

ケインズ主義(財政出動)における通貨供給の役割について、多くの人は認識していないような気がします。しかし財政出動は金融政策と並ぶ通貨供給の方法であり、金利によらない強力な通貨供給を可能とする政策です。

(じいちゃん)
「ケインズ政策って知ってるかね」

(ねこ)
「うにゃ、知ってるにゃ。政府が公共事業や社会保障として財政出動することで、世の中の有効需要を増やすのにゃ。すると人々におカネが行き渡って、国民所得が向上するから消費も拡大して景気が良くなるにゃ。」

(じいちゃん)
「その通りじゃな。国民の所得が増えて消費が拡大することが重要じゃ。中には「公共投資すれば需要が増えるから」なんて思っておる人もいるようじゃが、それは表面的なことに過ぎない。確かにダムや橋を作ればGDPは拡大するが国民が直接に豊かになるわけではない。それを通じて国民におカネが行き渡ることが重要なんじゃな。

それじゃあ、国民所得が増えるとすると、そのおカネはどこから出てくるんじゃ?」

(ねこ)
「そう言われてみると、考えた事がなかったにゃ。国民の所得が増えるなら世の中のおカネの総量も増えるのは当然だから、おカネを発行しているんじゃないかにゃ。」

(じいちゃん)
「そうなんじゃ、ケインズ主義つまり財政出動は世の中のおカネを増やしておるのじゃ。おカネを増やすからこそ国民所得は増大する。どういうことか。

政府が景気対策として財政出動をするような時は、景気が非常に悪い状態の時じゃ。例えば大恐慌の後、バブル崩壊の後なんかだ。こんな時は税収がまったくあてにならないから、政府は国債を発行して資金を調達する必要があるんじゃ。政府の発行した国債の多くを引き受けるのは市中銀行じゃ。市中銀行が国債を買うと、結果的に信用創造が働いて預金通貨が発生する。これはマネーストックと呼ばれる「おカネ」のことじゃ。

つまり、財政出動によって政府が国債を発行し、それを元に市中銀行が預金を発行することで世の中のおカネ(マネーストック)が増える仕組みになっておる。これが国民所得を押し上げる。」

(ねこ)
「ふ~ん、ケインズ主義に関しては、有効需要にばかり気を取られておカネの供給面については注目していなかったのにゃ。そういう人は多いんじゃないかにゃ。」

(じいちゃん)
「財政出動による通貨供給機能には面白い特長がある。それは「世の中の金利とはまったく無関係に世の中のおカネを増やすことができる」という特長じゃ。

一般におカネの供給は金利によって決まるとされる。それは現在の通貨制度が借金によってすべてのおカネを供給する仕組みになっているからじゃ。金利が低いと借金する企業や個人が増えるから世の中のおカネが増え、金利が高いと借金する企業や個人が減って返済が進むから世の中のおカネが減ることになる。よって、世の中のおカネの量をコントロールする方法として金利が用いられる。

一方、財政出動は政府が国債の発行によって増やしたおカネを公共工事や社会保障などに使うことで、直接に世の中のおカネを増やす。そのため金利が高かろうが低かろうが関係ない。前者との違いは、前者の場合が企業や個人が借金することで世の中のおカネを増やしたのに対して、後者は政府が借金をすることで世の中のおカネを増やしたことになる。いずれも市中銀行から借金することで世の中のおカネを増やす点で違いはない。

前者は「金融政策」と呼ばれる方法で、金利によっておカネの供給量を決める方法。後者は「財政出動」と呼ばれる手法で、財政出動によっておカネの供給量を決める方法だと考えることができる。」

(ねこ)
「金利をゼロに下げても貸し出しが増えない状態(流動性のワナ)になっても、金利とは無関係の財政出動を使えば、いくらでも世の中のおカネを増やすことができるのにゃ。だから財政出動は効果があるんだにゃ。」

(じいちゃん)
「そういうことじゃ。いずれにしても世の中におカネが存在するためには、市中銀行から借金をしなければならない。もしすべての借金を止めてしまったら世の中のおカネはすべて消える。従って、必ず誰かが市中銀行から借金をしなければならないのじゃよ。今は企業も個人も借金をしたくないらしいので、政府が借金を引き受けるしかないわけじゃ。」

(ねこ)
「誰かが必ず借金を負わないと通貨制度が崩壊するなんて、やっぱり現代の通貨制度はおかしいにゃ。」

(じいちゃん)
「そこで現在の準備預金制度に代わって、政府通貨制度を採用する方法をお勧めしておるのじゃ。100%マネーとも呼ばれておる。といっても社会に大変革が必要なわけではない。政府が国債の代わりに政府通貨を発行すれば良いだけじゃ。

例えばオバマ大統領が一時計画したことのある1兆ドルコインと同じように、政府が10兆円コインを発行する。それを日銀に預金して日銀当座預金とすれば、紙幣や硬貨や預金は今までとまったく変わらずそのまま利用できる。いわゆる非金融部門には一切の影響がないのじゃよ。

何が違うのかと言えば、これまでのおカネ(マネーストック)は国債発行により預金通貨として供給したために「返済が必要なおカネ」だったのだが、政府通貨の発行で預金通貨として供給するから「返済が不要なおカネ」になった。それだけなんじゃ。」

(ねこ)
「そうすれば、誰かが借金をしなくとも世の中のおカネを維持することができるようになるから、わざわざ世の中の借金を増やすために金利をゼロあるいはマイナス金利にする必要はなくなるにゃ。」

(じいちゃん)
「そういうことじゃ。おカネは金利操作ではなく財政出動によって供給できる。ケインズ主義的な財政出動は野党やマスコミから批判を浴びせられて、推進が難しい状況じゃ。しかしそれは「借金に頼っている」から難しいのであって、政府通貨の発行による財政出動であれば「借金」という制約はない。

国債を発行した場合も政府通貨を発行した場合も、財政出動は世の中のおカネを増やすことに違いはないんじゃ。であれば、国債を発行して「借金ガー」と批判を浴びるより、政府通貨を発行して財政出動することをお勧めしたい。ケインズ主義の人たちは財源を国債にこだわることなく、通貨制度に踏み込んだ議論をお願いしたいのじゃよ。」

(ウェブサイトにも同時掲載)

2017年12月1日金曜日

誰に借金させるのか明言すべき

財務省・政治家・マスコミは、さかんに財政再建を唱えるが、財政再建すれば必ず通貨収縮する。そのくせ、政府の代わりに誰が借金するか一言も触れないのは欺瞞だ。

少しでも通貨制度について知識があるなら、財政再建すれば世の中のおカネ(マネーストック)が減ることは知っている。現代の通貨制度では、借金としておカネが発行されているのだから、借金を返済すればおカネが消える。これはバランスシートから明らかだ。

それでなくとも「世の中のおカネが足りなくてデフレになっている」というのに、おカネを減らしてどうするのか。もし政府の借金を返済して減らすのであれば、代わりに誰かが借金を負わなければ世の中のおカネが減ってしまうのだが、その話は財務省・政治家・マスコミは完全にスルーしている。ひたすら「借金ガー」と国民を煽る。

財政再建を唱えるなら、
代わりに誰が借金を負うべきか明言せよ。

報道しない自由はいい加減にしていただきたい。肝心なことを隠して知らせず、都合の良いことを声高に叫んで誘導する。財務省・政治家・マスコミすなわち「増税の枢軸」の手口だ。もちろんこの手口は財政再建だけじゃなく、拝金主義グローバリズムとか移民政策とかでも使われている手口だが。

資本主義においては、
サプライサイドである企業が借金を負うことが正しい。

それはリチャード・クー氏も言っていた。バランスシートが綺麗になったんだから、今度は政府に代わって企業が借金する番だと。そもそも「家計が貯蓄し、それを借りて企業が投資する」ことが資本主義のあたりまえのスタイルだった。それで貯蓄と投資のバランスか保たれ、貯蓄過剰に起因するデフレにならずに済んだ。

ところが、今や借金して投資すべき企業がカネを貯めこんでいる状況だ。これでは貯蓄と投資がバランスするわけがない。そのうえ、政府は法人税を減税するという。つまり政府は企業に借金させる気など更々ない、ということは、家計に借金を押し付ける気がマンマンなのである。

財政再建を唱えるなら、
代わりに誰が借金を負うべきか明言せよ。

もちろん企業は猛反対だろう。そんなのイヤだって?それなら政府の国債はすべて日銀が買い取れば良いのです。それなら誰も借金を負う必要はありません。世の中のおカネも減りません。あれ?なんだ、すでに量的緩和で日銀が既発国債の4割くらい買い取ってますよ。そのまま買い取れるものはすべて買い取れば良いだけです。もちろん新規国債も。

政府も企業も家計も、おカネを発生させるためにわざわざ借金を負うことはありません。日銀が借金をすべて肩代わりします。日銀が借金を肩代わりするということは、単におカネを発行することです(日銀のバランスシートから明らか)。

おカネが必要なら日銀が発行する。当然ですね。


2017年11月30日木曜日

メルカリとベーシックインカム

誰でもネットを利用して気軽に売買できる「メルカリ」というサービスがヒットしている。しかしこのシステムが本当に活かされる社会になるには、ベーシックインカムが必要かも知れません。

ネットによる売買サービスはすでにヤフオクが普及し、さらにスマートフォンの普及に乗っかってメルカリが急成長しています。これらは使わなくなったモノを簡単に現金化できるメリットを提供し、同時にリユースによる「長く大切に使う」という社会への変化を促すと考えることができます。しかし問題も発生しています。

小売店から万引きした商品を売りさばくことに利用されています。商品を盗んでおカネを稼ごうとする人々の増加です。これはイタチゴッコのようなもので、出品者が無数にいるのですから、完全に排除するのはかなり困難だと思われます。

また、リユースによって中古品ばかりが取引されるようになると、新しく生産された商品が売れなくなります。それでなくとも消費が伸びないといわれている時代に、ますます消費が増えなくなり、景気は良くならないでしょう。売り上げが増えない限り労働者の賃金は増えませんから、貧富の格差は解消しないでしょう。脱デフレのハードルも上がります。

そもそも、なぜネットオークションで安い商品を求める人が多いのか。やはり「カネがない」人が多いから、というのも一因だと思われます。本当の意味でのリユースではなく、カネがないから新品を買うのではなく中古でガマンする、といった主旨なのではないかと思われるのです。もちろんそれが全てではありませんが。

こうしたネット売買サービスの問題点を解決するのがベーシックインカムだと思われます。例えばベーシックインカムが実施された社会では、おカネのために万引きした商品を売りさばく必要はありません。盗む行為そのものを楽しむような悪質な人でもない限り、こうした犯罪はなくなると思われます。

また、ベーシックインカムを給付すれば人々が十分なおカネを手にするため、「カネがないから中古品でガマンする」人は減るはずです。その結果、ネットオークションは衰退するかもしれません。しかし本当の意味でのリユース、「長く大切に使う」人はそのまま利用を続けるでしょう。それこそ本当に意味のあるリユースです。

ベーシックインカムによって購買力が増加すれば、メーカーの生産した新品の商品の売れ行きも増えますから、景気は回復し、脱デフレは実現されるでしょう。しかし同時に、過剰に消費する必要もなくなります。つまり「無理矢理に消費を増やして、労働者の賃金を増やす必要」がない社会になるからです。

売り上げを拡大しなくともベーシックインカムで所得が保障されているのですから、もし仮にヤフオクやメルカリが大流行してメーカーの新品が売れなくなって消費が拡大しない社会になったとしても、問題ありません。

本当の意味で、必要に応じてメーカーの生産した新品を買う、あるいは中古品を買う。その選択が社会におかしな影響を与える心配のない社会が実現するのだと思います。

2017年11月24日金曜日

国民は倒産する会社の社長にそっくり

以前に勤めていた会社は倒産したが、その社長は「優秀な人材がいれば成功する」と考えていた。国民の多くも「優秀な政治家がいれば国が良くなる」と考えているらしいが、今度は国が倒れる番かもしれない。

その社長は「優秀な人材」が大好きで、自分が優秀と思う社員を厚遇し、逆に無能だと思う社員を冷遇して会社から追い出すということを繰り返していた。そして優秀な社員を求めて、常に新たな社員を求め続けていた。だが、そんな優秀な社員は集まるはずもなく、人の入れ替わりが激しいために常に会社は不安定だった。

今の国民を見ると、その社長にそっくりだ。国民も「優秀な政治家」が大好きで、常にそうした政治家を求めているようだ。大河ドラマの主人公である。水戸黄門である。そういう人を選挙で選んで統治してもらえば世の中が良くなると考えている。ところが、そんな人材は、いるわけがない。その結果、選挙をして新しい内閣が誕生しても「こいつじゃない」と言い出して、すぐに支持率が落ちる。そこでマスコミが喜んで大騒ぎし、政権から引き摺り下ろす。そしてまた選挙して、また「こいつじゃない」と言い出し、マスコミが喜んで騒ぐ。

しまいには、「何度選挙しても優秀な政治家が出てこない、これは政治家が悪いからだ」と言い出し、「政治家はダメ」「政治はくだらない」「選挙は無意味」と決め付けるようになる。そして投票しない政治的に無関心な国民が増える。これはほとんどお笑いだ。そもそも「優秀な政治家」なんていない。そんなありもしない夢を追い求めて空回りする国は、いずれ倒産するだろう。

必要なのは優秀な政治家ではない。
優秀なシステム(政策)である。

システムが優秀であれば、多少アフォな政治家でも優秀な結果を導き出す。どのようなシステムが必要とされるのか、まずそれを国民が描き出さねばならない。システムは政治家が描くのではなく、国民が描くべきものだ。もし優秀な政治家を求めるとすれば、そのシステムを構築する実務能力を問うべきなのです。

とはいえ実際のところ、それはかなり難しい。選挙権を得たばかりの若いヤツや高齢者に「システムを考えろ」と言っても無理がある。だから識者が様々な例を示し、マスコミが様々な識者を紹介しなければならない。しかし彼らがその役割を十分に果たしているとは思えない。政治家のゴシップや相撲力士の暴力沙汰で、延々と同じことを報道するのに忙しい。国民にシステムを考えさせるなどあり得ない、むしろ逆だ。

これで日本が良くなったら奇跡だ。

すべての国民がシステムを考える事は無理かも知れないが、少なくとも、「理想の政治家」を追い求めて失望を繰り返すのではなく、「理想のシステム(政策)」を最優先に求めるべきだとの認識を持っていただきたいのです。いる筈もない理想の政治家を追い求めることは不毛です。

2017年11月22日水曜日

2%物価上昇じゃなくて、2%内容量の減少w

食品の内容量が減る現象が多発してシュリンクフレーションなんて呼ばれてるらしい。あきらかに消費者に「カネ」がないから起こる現象です。つまり通貨不足なんですよ。

原材料(モノ)の値段が、円安の影響や消費・投資の増加により徐々に上昇しています。パッケージを値上げしなければ採算が合いません。ところが、少しでも値上げするとたちどころに消費が落ちてしまいます。だから企業はパッケージの価格をそのままにして、内容量を減らすことで売り上げを維持しようとする。

なぜかと言えば、庶民にカネが無いからです。家計の金融資産は1800兆円にも膨れ上がっていますが、それは富裕層が保有しているだけの話であって、多数の一般家計には関係ありませんからね。

おカネの総額が増えないなら、モノが減るに決まってます。例えば庶民が10,000円のおカネを持っています。世の中の商品が100個(量)×100円(単価)=10,000円だとします。庶民は10,000円のおカネで100個の商品を買い、企業の売り上げは10,000円です。

単価が上昇すれば100個×110円=11,000円ですが、庶民のおカネは相変わらずは10,000円しかありません。なら、買える量は10,000÷110=91個です。この時の売り上げは10,000円です。

それと同じですよ。もしパッケージ売りだったら、100個入りのパッケージが91個入りになってしまう。もちろん貯蓄と言う緩衝(バッファ)が存在するから単純じゃありませんが、大きく言えばそういう話です。小学生でもわかるでしょ。つまりどういうことか?

カネを増やさなきゃ、インフレにすらならない。
内容量が無限に縮小するだけ。

これでインフレターゲットとか笑うしかありませんね。
2%物価上昇じゃなくて、2%内容量の減少。

企業が必死にインフレを回避しているわけです。しかし企業が悪いのではありませんね。カネを庶民に渡さないからインフレにならないのです。カネもないのにどうやればインフレになるのか。そして悪性なシュリンクフレーションなんて馬鹿げたことが起こる。

庶民にカネを配らなければ、ますます内容量は減り続け、品質が粗悪になり、物価は上がらない。

これでもまだカネを配りたくないのか?世の中がどんどん歪んでも、市場が歪んでも、それでもカネを庶民に配りたくない。官僚・政治家・マスコミは本当にダメだな。

2017年11月21日火曜日

カネは増え続けているが足りない

デフレは循環通貨が不足する現象ですが、おカネが増えていないかと言えばそうではありません。2015年は約32兆円増えています(3.5%)。しかしそれじゃあ足りないのです。

失われた20年の始まる前はどれくらいのおカネが増えていたかといえば、年率5%以上です。それで経済は順調であり、一億総中流と呼ばれる、格差の少ない、ブラック企業とは無縁の社会を実現できていたわけです。もちろん「借金ガー」もありません。

足りないなら刷れば良い。当たり前の脳みそがあればそう思うはずですね。だから「ヘリコプターマネー政策」なんです。年齢性別を問わず、全ての国民に毎月1万円を支給する。毎月じゃなくて、ゴールデンウィーク前に「国民ボーナス」として12万円をポンと支給すれば経済効果は大きい。

ヘリコプターマネーなんかしたら
ハイパーインフレがー

と新聞テレビ、政治家、官僚が大騒ぎするかも知れませんね。しかし国民1人毎月1万円を配ったとき、どれくらいのおカネが増えるのか?15兆円です。

2015年には約32兆円のおカネが増えているわけですから、仮にそれに足してみると合計で47兆円です。これは増加率年率5.1%です。失われた20年の前には、当たり前だった伸び率です。それ以前はもっと高い伸び率だった。さて、これで「ハイパーインフレがー」になるんでしょうか。

なるわけありませんね、バブル経済の当時でさえ物価上昇率は3%かそこらです。ハイパーどころか高インフレですらない。

マネー供給を、失われた20年以前の5%に戻すだけのことなんですから、今すぐにでも始めましょう。ヘリコプターマネーで一億層中流社会の復活ですよ。はい、野党の皆さんが「アベノミクス ハ シッパイ ダー」を連呼して安倍を攻撃しても1円も所得は増えません。中身のある議論をしましょう。どうせならヘリマネで安倍を攻撃してカネを引き出してください。

2017年11月17日金曜日

拝金社会が人類進化を阻害する

今日社会の主流となっている拝金主義は人類進化のポテンシャルを低下させている。簡単に言えば、学問研究より「カネを増やすこと」に人類の英知が奪われている。なぜ理不尽に思わないのだろうか。

これだけ生産資本が蓄積され、機械化が進展している現代社会にあっても、カネ、カネ、カネだ。企業はシステム上、宿命的にカネ、カネ、カネだが、政治家や官僚もマスコミも、カネ、カネです。それを象徴するマスコミ記者の質問「その研究は何の役に立つんですか、成果(経済効果)はあるのですか」。そう言い放って得意満面だよ。

そして政府も、学問研究への支出をケチる。教育無償化も堂々とケチる。カネが、カネが。人類進化に貢献する学問研究も、カネにならなければ相手にしない。彼らには、学問研究へおカネを出すことが未来への投資であり、人類進化の原動力であるとの考えはないのだろう。仮にそういう考えがあっても、優先するのは常にカネだ。

政府がカネを出さないから、大学で優秀な成績を収めた人材は学問の道に進まず、賃金(=カネ)の高い大企業に就職する。そしてやることは金儲けである。場合によっては株式や外貨を転がす仕事に彼らの優秀な頭脳が使われる。それがもたらす結果は投機によるカネの奪い合いとバブル経済です。スゲー人類進化に貢献しているw。

もし、大学で優秀な成績を収めた人材が資産ころがしでなく、市場の奪い合いでもなく、科学技術や文化の発展のため、学問研究の道に進むなら、明らかに人類の進化速度は加速するはずです。そんなことは小学生でも分かるでしょう。しかしやらない。なぜか。カネです。カネ、カネ、カネ。財源ガー(財務省)。

企業が拝金主義なのは必然です。企業は株主利益のためにあるんですから。問題はその拝金主義があろうことか、政治家、官僚(財務省)、マスコミにも蔓延し、それを恥とも思わない拝金社会に成り下がっていることです。まるで社会全体が株主利益を中心に回っているようなものです。

何かと言えば財源ガー、財源ガーの繰り返し。これだけ生産資本が蓄積され、機械化が進展している現代社会にあって、財源など刷ればいいだけだ。カネを刷って学問研究にどんどんおカネを出すべきだ。

カネなんか刷れば簡単にできる。しかし学問研究はそうはいかない。ならば、カネと学問のどっちが大切なのか?カネを刷ってカネの価値が仮に落ちた(インフレ)としても、学問研究が進化することの方が、遥かに、100倍くらいw重要ですよ。


2017年11月16日木曜日

政府ビットコインはマダー?

ビットコインが社会現象まで引き起こしていますが、政府もボケッとしていないで政府ビットコインを発行しましょう。お買い物ポイントとして国民に配ればいいんです。

エストニア政府が政府仮想通貨の発行を検討しているとの記事が以前にありましたが、日本政府も政府ビットコインを発行したらいいでしょう。そもそも政府には「通貨発行権」があって、今でも500円、100円などのコインを発行しています。

ウォレット(財布)となる仮想口座はマイナンバーと1:1で対応させれば、マイナンバーカードがお買い物カード・ポイントカードに早代わりです。レートは現金=預金=政府ビットコイン、すべて等価として扱います(闇取引レートが発生するかもですがw)。

普及しない?いえいえ、政府ビットコインは法貨ですから決済力が保障されていますよ。税金を政府ビットコインで納めることもできる。パソコンやスマホのアプリがあれば、どんな店でも利用できます。おまけに最強の手段があります。マイナンバーカードのウォレットに毎月1万円ビットコインが入る「ベーシックインカムコイン」ですよ。今やビットコインも勝手に分裂して増えているわけですから、当然アリですよねw。

難しく考えることはありません。政府ビットコインを「お買い物ポイント」と思えばいいです。毎月、お買い物ポイントが政府からもらえるんです。これで消費拡大。

これだと金融緩和がものすごく効果的にできます。

現在の金融緩和は市中銀行にマネタリーベース(日銀当座預金)を流し込む事により、あくまでも間接的に世の中のおカネ(マネーストック)を増やす方法ですが、この方法だと市中銀行から誰かが借金をしない限り世の中のおカネは増えない。だから金融緩和の効果が低いし、借りる人もマネーゲームのプレイヤーが多くなってバブルになる。

将来の金融緩和は、マイナンバーとリンクした政府ビットコイン(お買い物ポイント)をすべての国民に流し込めばOK。そうなると誰も銀行からカネを借りずとも、世の中のおカネ(マネーストック)が増加します。あいかわらずニュースでは個人消費が伸びないと騒いでいますが、いくら騒いでもカネがなけりゃ始まりません。お買い物ポイントを配りましょう。

しかも、政府ビットコインは銀行信用とは別の「政府信用」なので、バブル(信用膨張)が発生しません。いわば政府がビットコインの唯一の銀行のようなものだからです。政府ビットコインはマネーゲームに使われない(使いようがない)のです。

マイナンバーなんて面倒とか言っている人にも、マイナンバーがたちどころに普及しますよ。マイナンバーお買い物ポイントカード。そのお買い物ポイントが政府ビットコインなんです。難しく考えることはありません。政府のお買い物ポイントを国民に配って、個人消費を増やしましょう。


2017年11月15日水曜日

徳川埋蔵金と政府貨幣(お遊び

ちょっとしたお遊びで政府貨幣の意味を考えてみましょうw。ある日、国有地の工事中に3000億円とも言われる徳川埋蔵金が発見された。政府はこれを財源にしようと思うのですが、どうするか。

というのも、埋蔵金が仮に大判小判のような金貨(江戸幕府の貨幣)だった場合、そのままでは流通できません。財源として利用できないわけです。財源として利用するには、これを通貨(現金または預金)の形にしなければならないわけです。そのためには、

①埋蔵金を市場で売却

埋蔵金をオークションなどで売却して通貨に変える方法です。もっとも一般的ですが、最もつまらない方法です。仮に3000億円で売れたら、財源として3000億円確保されるだけです。3000億円の埋蔵金が出てきたのだから、世の中のおカネつまりマネーストックが3000億円増えるかと言えば、1円も増えません。コレクターの銀行預金(マネーストック)が動くだけです。

おまけに政府の予算が100兆円にもなるのですから、3000億円はマクロ的にあまり面白くありません。が、彼らは、まあこれやるでしょうね。頭が固いからねw。

②埋蔵金を日銀に預金する

埋蔵金を政府の銀行である日銀に預金します。日銀は資産として金地金を保有して現金(日銀当座預金)を発行していますから、金地金扱いで預金しても、日銀当座預金が発生します。しかし、徳川埋蔵金を、江戸幕府から引き継いだ「政府の貨幣(通貨)」であると考えれば、政府貨幣を預金して日銀当座預金を引き出すとも言えるわけです。

さて仮に日銀の帳簿で埋蔵金(政府貨幣)3000億円と計上し、政府の日銀当座預金に3000億円が発生すると、これはマネタリーベースが3000億円発生したことになります。それを政府が財政支出すると3000億円のマネーストック(市中銀行預金)が発生します。つまり、世の中のおカネが3000億円増えます。

同時にマネタリーベースが増えるので、これは現在の量的緩和とまったく同じ効果を持ちます。つまり、市中銀行の貸し出し元本を増やすことで、3000億円以上のおカネを増やす効果がある。埋蔵金を市場で売却するのとはわけが違うのです。

しかし、彼らは、まあやらないでしょうね。前例がありませんからw。

という、思考のお遊びでした。徳川の埋蔵金(大判小判)を政府通貨と考えるなら面白いわけです。こういう話をすれば、徳川の埋蔵金を一般コレクターに販売するよりも、日銀に預金したほうがいいなと思う人も多いかもしれません。

ところで徳川の埋蔵金なんか出てくるとは思えませんが、なにも徳川の埋蔵金(大判小判)である必要はないんです。徳川の埋蔵金が江戸幕府から引き継いだ政府貨幣だとするなら、同じように政府が政府貨幣を発行して日銀に預金すれば、同じく日銀当座預金が発生するのです。

埋蔵金を探さなくても、おカネはあるんですよ。



2017年11月10日金曜日

移民で日本が豊かになる妄想

移民を推進しても日本は豊かにならない。マクロで考えれば当たり前のことです。移民政策の前後で何が変わるのか?人口が増えるだけなのですよ。

新聞テレビが余計な情報をワンワンと流すために多くの人々は頭が混乱していますが、冷静に考えれば誰でもわかることです。移民政策を行って何が変わるのか、それは日本の人口が増えることです。それだけです。では、日本の人口が増えると豊かになるのか?なりません。

そもそも人口と豊かさには関係がないからです。中国は13億も人口がありますが、GDP総額は大きくても1人当たりに換算すればそれほど高くない。ルクセンブルグのような小国は中国に比べればアリのような人口ですが、1人当たりGDPは高い。豊かな国なのです。

世界的に見ても、人口が多いほど豊かだという国はないですね。イギリスもフランスもドイツも日本より人口は少ないですが、日本より貧しいわけではありません。

人手不足で経済成長しないとマスコミに煽られると、マクロで考えない人は直ぐに騙されます。確かに人手が増えれば総額としてのGDPは増えますが、同時に人口が増えるわけですから、1人当たりに換算すれば何も増えないのです。割り算ができれば、小学生でもわかります。

それどころか、人手不足だからこそ賃金が上昇するのです。バブルの時代に賃金が上昇した理由は、人手が不足したからです。人手が不足しないで、どうやったら労働市場で賃金が上がるのか。賃金は市場原理で決まるのですよ。

移民を「奴隷」として入れれば話は別です。移民から労働搾取すれば日本人は豊かになる。ブラック企業で低賃金・長時間労働で働かせて、その分だけ日本人が楽になるシステムを構築するのです。移民を底辺とする格差社会を作れば、日本人は豊かになる。そんな非人道的なことが許されるのでしょうか。

豊かな社会とは、総額としてのGDPが大きい国ではなく、1人当たりGDPが大きい国のことです。1人当たりGDPを増やすためには、人数を増やしても意味がありません。1人当たりの生産性を高めることです。生産性を高める最も有効な手段は「資本装備率」です。すなわち機械化なのです。

右派・左派ともに、移民政策で日本が豊かになると勘違いしている奇特な人がいまでも多い、それどころか新聞テレビまで勘違いしている。景気対策はおカネを発行して国民に配れば済む簡単なお仕事なのに、わざわざ移民だの何だのと、本質とは無関係の話を持ち出して、本業をないがしろにしている。物事の優先順位がわからない。

企業でも物事の優先順位がわからず、良いとされる戦術を手当たり次第に実行するダメ経営者がいますが、そういう企業は潰れます。企業はそれでも結構ですが、日本国において優先順位も分からずに国を潰されたのでは、国民は悲劇でしょう。


2017年11月8日水曜日

無理(利益優先)が通れば道理が引っ込む

日本企業の不祥事が相次いで報道されている。が、こんなのは今に始まったことではないし、氷山の一角に過ぎないと考えて間違いないでしょう。利益最優先をごり押しすれば、道理は引っ込むしかないのですから。

東芝の粉飾決算。こんな巨大企業がなぜと思うかも知れませんが、巨大でも所詮は企業。利益優先を至上命令として部下にどんどん圧力をかけると、こうなる。以前に勤めていた大手企業でも売り上げ目標をあわせるために、空売りが行われていた。

その後に勤めた中小企業では、社長が無茶苦茶な業務指示をするくせに、利益は絶対確保しろと命令した結果、財務担当者が苦し紛れに粉飾。会社は倒産した。大企業と違って中小企業が粉飾すれば、誰も助けないから、即、倒産。社員は全員解雇。

神戸製鋼が検査を意図的に甘くしたことは、もちろん製品の歩留まりを高めることでコストを下げるためであり、日産が有資格者による検査を怠ったことも、人員削減によりコストをさげるために行われたと考えて、ほぼ間違いない。

そして、こうした行為は社内で多くの人に認識されていても、大問題になるまでは表に出てこない。そりゃあそうでしょう。そうした問題を告発すれば、会社にはいられない。失業すれば路頭に迷うし、出世コースから外れれば給料も増えない。会社に依存してしか生きられない労働者にとっては、会社に従うしか道は無いのですから。

これは現代資本主義社会の宿痾のようなものであり、決して治癒することはないでしょう。法を守らない企業を非難することは当然ですが、そもそも、そういう社会であることを理解することも忘れないで欲しいですね。

2017年11月6日月曜日

反アベ感情に支配される人々

感情に支配されると非論理的な話も容易に信じるようになります。これはオウム真理教のようなカルト教が使う洗脳手法に用いられます。反アベは結構だが感情に支配されると危険です。

反アベの人々はアベノミクスは失敗だ、アベノミクスの効果はない、と必死に主張しますが、アベノミクスは経済学的に言えば「あたりまえの常識政策」であるところの、金融政策と財政政策を行っただけであり、効果があるのはあたりまえです。もし効果がないと主張するなら、現代経済学を真っ向から「意味なし」と断言するわけですから、ノーベル賞級の発見です。ぜひ、代案となる新しい経済論理を構築して世界に向けて堂々と発信すべきでしょう。

とはいえ、アベノミクスはマクロ的に効果があっても、格差が解消するには時間がかかりすぎる、あるいは効果が不十分だ、あるいはバブルの様相を示すといった課題があるのは事実であり、こうした部分に対する対策が不十分であると批判するなら正しいでしょう。現代経済学は万能ではないし、穴があるからです。

あるいは、金融政策と財政政策のバランスが悪いとか、その内容がまだまだ不十分であるといった批判をするなら正しいでしょう。運用方法が間違っているなら、その方法を変えればもっと良くなる可能性があるからです。

ところが、反アベ感情に支配されると、とにかく「安倍がやることは全部間違い」という衝動によって思考が支配されてしまう。こうなると経済理論もへったくれもない。ひたすら叩くだけです。

反アベは結構ですが、反アベにもやり方があるでしょう。

といえば、反アベの人々の中には、私を「安倍信者」「安倍擁護」とレッテルを貼る人も多いはずです。そういう非論理的な行動に走るのも、感情に支配されてるからです。私にとっては、安倍首相ははじめから眼中にない。安倍氏なんかどうでもいいのであって、彼がする政策の内容が私の考える政策に近いかどうかを判断するだけです。

もし安倍氏の各政策を総合的に見て、納得のいかないものが多ければ、当然反アベになるわけですが、次に行うのは比較です。安倍氏の場合と同様に、野党の各政策も総合的に見て、両者を比較し、どちらを支持するか決めるのです。

その結果、安倍政権40点、野党10点なら、安倍政権に投票せざるを得ない。もちろん投票を棄権する選択肢があるかも知れませんが、有権者としてそれはしたくありません。どこかに投票することになります。もし、投票用紙に「どの政党もダメ」という記載項目が新設されれば、あるいはそこに書くかも知れませんがw。

私にしてみれば、40点の安倍政権に勝てない野党の方が悪い。せめて60点くらいになれば、余裕で勝てるはずです。もちろん採点する有権者によって採点基準が代わるから難しい。しかし、少なくとも自民党圧勝ということは、単に小選挙区制に原因があるだけではなく、野党の政策に魅力がないからであり、真摯に反省すべきでしょう。

野党敗退を受けて、新しい政策が打ち出されたか?
野党から今までにない、新しいビジョンが示されたか?
マスコミは何をしているのか?

反アベは結構だが、反アベにもやり方があると思います。

2017年11月3日金曜日

国債を廃止しよう

財務省も政治家もマスコミも財政再建だと騒いでいます。しかしそんな生易しい考えではダメです。根本的に「国債を廃止しろ」くらいの勢いが欲しいですねw。

国債で利ザヤを稼いでいる人たちは発狂するでしょうが、ツケがいやならそうすべきでしょう。そもそも政府が借金するから問題になるわけです。借金をしなければ良いだけの話です。

では、財源が不足した時はどうするのか?通貨を発行すればいいだけです。そんなことをすると、ハイパーインフレがーと脊髄反射する人がいますが、そもそも国債を発行しても、結局はおカネを発行しているのです。つまり、政府が通貨を発行しようと、国債を発行しようと、世の中のおカネ(マネーストック)が増えることには何の違いもありません。国債を発行してもインフレになります。

では、通貨発行による財政出動と国債による財政出動の何が違うのか?それは、世の中に供給したおカネを回収する期限が違うだけです。

国債によって世の中に供給されたおカネは、国債の償還(返済)の際に世の中から税金として集められます。国債には償還日が決まっていますから、その日までに必ず世の中からおカネが回収されます。従って、これが借金と呼ばれる所以です。

通貨発行によって世の中に供給されたおカネは、必ずしも回収する必要がありません。もしインフレ対策として回収する場合は、やはり税金として世の中から集められます。ただし、回収される日付は国債と違って決まっていません。

国債であろうと、通貨発行であろうと、世の中からおカネを回収するためには、税金で集めることに代わりありません。

そもそも、おカネを回収する必要があるのか?
出しっぱなしでもいいのではないか?

デフレからの脱却が遅遅として進まない経済状況にあって、なぜ世の中のおカネを回収してしまう必要があるのか。財政再建とは、今説明したように、世の中のおカネを回収することです。インフレですらないのに、おカネを回収する必要なんてないんです。

過度のインフレにならない限り、
おカネは世の中に出し放しでよい。

しかし、国債は返済期限が決まっている。ただそれだけの理由で、何の考慮も無く、機械的に税金でおカネを世の中から回収してしまう。それが財務省です。借金ガー。

つまり、国債を発行して世の中におカネを供給する必要はなくて、通貨発行で世の中におカネを供給すれば良いのです。それなら無理矢理に世の中からおカネを回収する必要はありません。そして、インフレになったら税金(消費税など)を増やして、世の中からおカネを回収すれば良い。それを法律で厳格にルール化すれば良いだけなのです。

そもそも、通貨発行権を有する政府が借金することがナンセンスなのです。なぜ通貨を発行できるはずの政府が通貨を発行せず、わざわざ銀行から借金するのか?

将来世代へのツケなんて今すぐに止めましょう。国債を廃止して、国民の通貨発行を行使し、必要なおカネを世の中に供給するべき時代なのです。

2017年11月2日木曜日

出口戦略とは何か

新聞テレビは出口戦略や金融正常化と報道するものの、具体的に何をするのか伝えません。なので国民の大部分は、単に言葉のイメージだけで「新聞テレビが言うのだから、いいことなんだろう」としか理解していないでしょう。

中途半端に知識のある人は、世の中のおカネを減らすことだと思っています。新聞テレビの一部の報道でもそう言ってますから。しかし金融システムの基本を理解していないため、まるでトンチンカンな理解です。これでは何も知らないほうがマシです。

出口戦略とは、銀行の保有するマネタリーベース(現金)を減らすことです。いわば銀行の金庫の中のカネを減らすことであり、金庫の外つまり世の中のおカネを減らすことではありません。銀行が世の中に貸し出すおカネの「元本」を減らすだけです。

マネタリーベースを減らしたところで、それだけでは世の中のおカネ(マネーストック)は1円も減りません。銀行の中のカネが減るだけです。マネタリーベースを減らそうが、増やそうが、それだけでは世の中のおカネは1円も増減しないのです。

実際に世の中のおカネが増減するのは、銀行の貸し出すおカネが増えるか、減るかによって決まります。ですから、銀行の貸し出しをコントロールすることが、金融政策の基本なのです。出口戦略と称する方法も、銀行の貸し出しをコントロールする一つの手段に過ぎません。

新聞テレビは「世の中に出しすぎたおカネをそのままにしておくとバブルになる」といいますが、これは本質的な間違いです。正確には「銀行に与えすぎたおカネ(マネタリーベース)をそのままにしておくと、これから銀行の貸し出しがどんどん増えてバブルになる」のです。これから銀行が貸し出しを増やすことでバブルになる恐れがあるのです。

つまり、銀行の貸し出しを制限することが、出口戦略の本質的な意味なのです。

貸し出しを抑制するには、大きくは二つの方法があり、一つは貸し出しの元本であるマネタリーベースを銀行から回収すること、もう一つは銀行が元本を信用創造で膨らませて貸し出す際の倍率を制限することです。

新聞テレビが盛んに報道するのはマネタリーベースの回収のことです。いわゆる日銀の量的緩和政策を終わらせて、銀行から回収するのです。その一方で、貸し出し倍率を制限する政策すなわち預金準備率の引き上げについては、マスコミから完全にスルーされています。不思議です。

マスコミがスルーするからには、やはり裏があるのでしょう。とにかく日銀に国債を買わせたくない人たちがいるのかも知れませんね。


2017年11月1日水曜日

毎月1万円から始めるベーシックインカム

いきなり毎月10万円支給なんて話だから反対論がうるさいのです。毎月1万円の支給額から計画的・着実に増やしてゆけば、やがて毎月10万円に手が届く。それが現実的なベーシックインカムの導入法です。

ベーシックインカムをいきなり毎月10万円でスタートすれば、その時点から社会保障制度やら税制やらの大改革が必要になります。だから多くの人々に「現実的でない、夢物語だ」との印象を与えてしまいます。小額ベーシックインカムとして、毎月1万円から始めれば、既存の社会保障のシステムはそのままです。そして、ベーシックインカムの支給額を増やすに従って、徐々に入れ替えてゆけば良いのです。

財源が無いという指摘にも対応できます。毎月1~2万円程度であれば、通貨発行による財源だけで賄うことが十分に可能だからです。毎月1万円を支給するために必要な年間予算は約15兆円。日銀が量的緩和で発行している通貨は年間80兆円です。その一部を回すだけで良いのです。

そして、おカネを配れば経済が活性化することは間違いありません。年間15兆円の財政出動を行うわけですから。経済が活性化すると、世の中のおカネが循環するため、税収を押し上げます。これをさらなる支給の原資に利用できるわけです。

おカネが回り始めれば、税制にも手を付け易くなるでしょう。景気が悪いときに増税はできませんが、景気が良くなれば増税も可能になりますから、ベーシックインカムの財源を確保し易くなるでしょう。

これが経済の好循環です。

な~んにも手を打たなければ、世の中はな~んにも変わりません。もっともらしい理屈を付けて、結局は何もしない国民。それでは日本の社会が良くなるはずもありません。経済が動き始めれば、打つ手がどんどん増えていくのです。何も変化しなければ、打つ手はありません。

毎月1万円から始めて、10年後に毎月10万円。目標を明確にして、慎重かつ着実に実行すれば、10年で実現しなくとも15年で実現できる。スタートしなければ、騒ぐばかりで何も実現できません。

2017年10月28日土曜日

生産性革命 公務員より始めよ

安倍首相の大好きな生産性革命だか、企業に求めるより、まず隗より始めよ。公務員の生産性革命をないがしろにしたままでは、ご都合主義にしか聞こえませんからね。

複数の大手銀行が、ITやAI(人工知能)などの活用により人員の3割をカットする計画を公表している。まさに生産性革命です。機械化で余った分だけ人手を減らす。人件費が削減されれば、生産性は飛躍的に向上します。逆に言えば、いくらITやAIを導入しても、人件費をカットしなければ生産性は向上しません。だから生産性革命に人員削減は付き物です。

そして削減された余剰労働力が、労働力を必要とする他の産業で再雇用される「雇用(労働力)の流動化」によって、社会全体の生産性が高まると言う、市場経済ロマンチックなお話です(イヤミ)。さて目論見どおりに雇用が生まれますやら。

さて、生産性革命を連呼する安倍首相ですから、当然ながら公務員の生産性革命も、「革命的な規模で」推進されるものと期待しています(皮肉)。比較的単純な作業は、ほとんどITやAIで代用可能ですから、銀行と同じくらい、3割程度は人手が余るかも知れませんね。

もちろん、どんなに人手が余っても公務員は解雇されませんので、民間と違ってセイフティーネットはばっちりです。そこで雇用(労働力)の流動化をしっかり行っていただきます。つまり、労働力を必要とする他の産業への配置転換、具体的に言えば公的な「介護福祉」事業への転換です。介護は人手が不足しています。

なにしろ財務省は社会保障の財源が「ない」なんてうそぶくのですから、まあ、無いなら仕方ない。それなら、社会保障を公務員にやっていただきましょう、というわけですww。そのためには、公務員の生産性革命と労働力の流動化ですね。もちろん、財務省内には先陣を切ってITやAIを導入すべきですね。

民間企業なら、有無を言わさず配置転換・地方転勤ですが、公務員はそうも行かないでしょうね。そこで公的な社会福祉事業への転属希望者を募り、彼らには手当てを加算します。その代わり、他の公務員の給与は引き下げます。当然でしょう。「財源が限られているんですから」ねw。

財務省は、介護報酬の見直し案を提示しましたが、自立支援のサービスの報酬を加算、その他の報酬を引き下げるといいます。それと同じですよ。「財源が限られているんですから」。

まあ、今回はイヤミだらけの話になりましたが、財務省による介護報酬見直しの話を聞いた瞬間に、怒りでぶちきれましたからね。これくらい書かないと気が済みません。

2017年10月27日金曜日

安倍首相の賃上げ要請 評価するが効果は?

安倍首相は経済財政諮問会議で企業の3%賃上げを期待したいと述べ、賃上げを要請した。同時に賃金引上げの見返りとして税制上の優遇措置を検討するという。これは評価すべきことだが、効果はあるのか?

首相自らが企業に賃上げ目標を示すのは異例とはいえ、賃金引上げを重視する姿勢は評価に値するでしょう。労働組合に代わって賃上げ交渉をしているわけなので、連合は安倍政権を歓迎すべきだし、左派系の朝日・毎日などの新聞は、安倍首相の賃上げ要請を高く評価すべきではないのだろうか。「企業は安倍首相の要請に応えて3%賃上げを実施せよ」なんていう社説があっても良いくらいです。

では、経済全体にどれほど効果があるかと言えば、あまり期待はできないでしょう。そもそも賃上げが出来るほど儲かっているのは一部の大企業であって、雇用の大部分を担う中小企業はそれほどゆとりがあるとは考えられません。

安倍首相は「生産性の向上と同時に賃上げを」というが、ITやロボットなどを導入しても、それだけでは生産性はあがらない。ざっくり言えば、「生産性=売り上げ利益/コスト」だから、売り上げが増えるか、雇用をカットしなければ生産性は向上しない。もし売り上げが増えなければ、生産性革命は失業を促進する。

まして、2019年には「消費増税」である。その後にはオリンピックも終了するから消費が減り、近い将来に景気後退に突入することは目に見えている。この時期に固定費(=人件費)を増やすのは、不合理極まりない判断だろう。自分が経営者ならこう考える。

「消費増税は目と鼻の先だ。そうすればデフレ逆戻りで利益は減少する。経営の安定化のためには、今から貯めるだけ貯めこんでおくべきだ。しかし設備投資はすすめておこう。そして増税後に景気が悪化したら、非正規雇用の従業員を大量解雇して、生産性を高めて乗り切る。そして、安倍首相の要請に応えて賃上げに先走った企業に対し、コスト面で有利に立ち、シェア拡大を図る。」

というわけだから、企業は今から二年後の増税と景気後退への対応を考えるはずだ。賃上げすれば負け。もし企業に賃上げして欲しいなら、次のことをすれば良い。

①消費増税は中止する
②国民にカネを配って消費を増やす

そうすれば、わざわざ首相が企業に「3%賃上げしろ」と圧力をかけずとも、景気が劇的に良くなり、売り上げ増加と人手不足によって、企業は放って置いても賃上げするようになります。それが自然な「経済の好循環」ですよ。

下ネタで言えば、3%で圧力をかけるのは下剤で便秘を解消するようなものです。飯も食わないで、自然な排便もあったものじゃない。飯をいっぱい食えば、勝手に出るんですw。

2017年10月26日木曜日

日本政治の実態は米国派・中国派

日本には右派や左派は無く、その実態は米国派と中国派ではないかと考えています。米国に近い勢力と中国に近い勢力が覇権争いをしているだけにしか見えないのです。

自民党は米国派です。左派が指摘するまでも無く対米追随であり、米国の価値観(自由貿易・グローバリズム)にべったりの政策が行われています。TPPはトランプ氏が大統領になったことで反故になりましたが、一時的なものでしょう。ロシアやイランに対する外交政策も、対米追随です。

弱肉強食の世界で自国を守るための国防をアメリカに依存しているため、アメリカに追随するしかないわけで、そうした状況を容認している。核兵器の禁止条約が国連で成立したところで、日本は核の傘を外されることを恐れて何も出来ない。自民党が正面からアメリカの意向に反する行動をしたことがあるでしょうか。

一方の野党は中国派です。彼らの行動はすべて中国の利益を増やす方向に働いています。金融緩和すれば円安になって日本の競争力が伸び、中国のシェアが低下するわけですから、当然ながら中国派は反対でしょう。沖縄から米軍基地を追放する動きも、北朝鮮との話し合いを重視する姿勢も、いずれも中国の利益にかなうのです。TPPへの反対もアメリカ主導のグローバリズムだからであり、中国が提唱する自由貿易・グローバリズムには喜んで賛同するに違いないでしょう。

弱肉強食の世界で自国を守るための国防を日本が放棄する。これはアジアの覇権国家を目指す中国にとってまさに理想です。そして日本は中国の核の傘に守られるようになる。これが望みなのかも知れませんね。民進党や共産党が正面から中国に反対する姿勢を見たことがありません。

もちろん、立場が変われば見え方も変わるので、これは自分の見方に過ぎません。自分から見れば、右派とか左派とか、そんなものは日本には存在して居らず、米国派と中国派があるようにしか見えないわけです。

とはいえ、米国にも中国にも擦り寄らない、独自の考えを持つ人々も多いはずです。そうした人々が日本派をしっかり形成してゆくことを希望しています。覇権争いが渦巻く醜い世界の現状から言えば、日本派の立場を確立することは容易とは思えませんが、足場を固めながら、米国や中国の干渉を排除していきたいですね。

2017年10月25日水曜日

野党のダメさ加減は深刻

今回の選挙結果から、野党の深刻なダメさ加減が明白になった。小選挙区制の性質上、与党が有利であることは避けられないが、それにしても国会の三分の二を与党が占めるのは、野党が国民の支持を得ていなからだ。

しかも野党は若者の支持率が低い。いわば「市民と野党」VS「若者と自民党」なのだ。読売新聞のアンケートによれば、衆議院選挙における与党大勝がよかったと思う人は48%で、悪かったとする人36%を上回ったというが、さらに19歳~29歳の若者に限ってみると、実に60%以上の人が、自民党の圧勝を歓迎しているのである。

これからの時代を担う若者に夢を与えているのは、
野党ではなく自民党なのだ。

まさに「情けない」の一言。野党は若者ではなく「プロ市民と高齢者」のための政党なのだ。野党は自民党以上に保守的(=古臭い)政党だと思われているのである。そして実際にやっていることは、まさにシーラカンスのようなことばかりである。

労働組合をそのまま政党にしたような主張をしている。これはもう50年以上も昔からまったく同じだ。化石である。マクロ経済の視点がないため、ひたすら賃上げ、労働環境の改善というミクロ対策に固執している。しかし賃金も労働環境もマクロ環境によって極めて強い影響を受けるため、マクロ経済を抜きに考えることは不可能であり、マクロ環境を良くすれば賃上げ、労働環境を改善することができる。逆に言えば、マクロ環境が悪化すれば、いくら騒いでも賃金や労働環境は悪化する。

また財政再建に関しても野党はミクロである。つまり、消費税増税によって税収を増やす財務省のやり方に賛同しているのだ。消費増税でマクロ経済を活性化することは決してできない。カネが回らなくなるからだ。マクロ経済を改善することで税収を増やさなければ、税率を上げたところで税収は必ず頭打ちとなり、いずれ行き詰まる。

しかし野党でこれらを理解している政党はない。

身を切る改革を連呼する維新も伸びなかった。そもそも「身を切る」なんて景気が悪いし、国会議員が身を切ったあとは、国民に身を切れ(増税)と言ってくるのが、目に見えたのだろう。身を切るなんてフレーズに明るい未来の展望など感じられるわけがない。身を切るよりも、経済の活性化である。

あたらしもの好きの国民が多いので、希望の党がもう少し伸びるかと思ったが、意外に伸びなかった。無党派を動かせるほどの魅力はなかったのだろう。単に「安倍一強を許さない」だけでは、批判票を取り込めても、国民に希望を与えることはできなかった。

プロ市民と高齢者のための野党のままなら、政権を獲得することは永遠に不可能だろう。野党は未来を担う若者にどんな希望を示すことができるのか、それが問われている。自民党が希望を示しているかと言えば、まったくそんなことはない。野党が古すぎるから、自民党が新しく見えるだけだ。

キーワードは「人工知能とロボット」。

野党は今までの政策を捨て、ゼロから政策を考え直すべき時だ。


2017年10月20日金曜日

野党の言う「市民」とは誰のことか?

市民と野党の共闘。いい加減に聞き飽きたフレーズです。しかし市民と共闘する野党が国民の支持を伸ばせないのですから、いわゆる「市民」とは、限られた一部の人々を指す言葉なのでしょう。

野党が好んで使う「市民」はネットスラングの「プロ市民」に近い人々のことです。憲法やら自衛隊に極めて関心の高いマイナーな人々です。大多数の「庶民」とは無関係です。大多数の庶民は憲法や自衛隊より、自分達の生活に最も関心があります。景気や社会保障、消費税などです。メディアの世論調査を見ても、関心の高い項目はこうした分野です。

そのことにいち早く目をつけたのが安倍氏です。安倍氏は民主党政権時代に彼らをよく観察したはずです。民主党は憲法やら自衛隊やら、庶民の生活向上よりも彼らの得意なイデオロギーに走り、対米関係を悪化させ、沖縄に混乱をもたらしました。

そして、庶民に最も関心のある生活向上に関しては、あまりに稚拙な経済政策が行われ、円高を放置し、財務省や日銀の言いなりになって消費増税にまい進していました。これを見て安倍氏は「これだ」と確信したに違いありません。野党の最大の弱点は、庶民の生活よりイデオロギーに走る彼らの姿勢であると。

そこで安倍氏は資本主義における経済政策理論を3つ(金融・財政・構造)も取り入れたアベノミクスを最優先に掲げ、庶民の生活向上に失敗した民主党に代わって、まず経済最優先で戦うことにしたのでしょう。そして実際、不十分とはいえ理論どおりの結果になりつつあります。あたりまえです。世界的に常識とされる経済理論を使うのですから、安倍氏でなくても成果は出ます。常識的なことをしただけです。

ところが、その常識的な経済理論すら実施せず、かといって新しい理論を提唱するでもなく、ただ反対してきたのが野党です。対案があると言うものの、しっかりした理論に基づくものでなければ意味がありません。ただの対案ならラーメン屋の親父でも出せるからです。

今回の選挙でも、野党は相変わらず憲法やら自衛隊です。プロ市民は大喜びでしょう。プロ市民はマイナーとはいえ、一定数が存在しますので、手堅い戦いをするでしょう。しかし彼らの支持層の多くは高齢者であり、いまや若い人の多くは自民党を支持するようになりましたから、やがて消滅してゆくと予想されます。永遠に政権を取ることはできません。経済よりもイデオロギーだからです。

野党は「プロ市民」から脱却し、庶民を見なければならないでしょう。庶民は生活の向上に最も興味があるのであり、極端に言えば憲法や自衛隊なんかどうでもいいのです。ポピュリズムだのなんだのとマスコミが騒いでも、そういうものなのです。もちろん、野党が政権も取れずにプロ市民といっしょにずっと遊んでいればいいのであれば、それでも結構ですが。

だから、庶民の生活を豊かに出来ない政党には、それ以外は何も出来ないのであり、庶民の生活を豊かにできる政党なら、それ以外の分野においても力を発揮することができるのです。

2017年10月19日木曜日

MBとMSの説明なき新聞記事は役立たず

新聞テレビの経済記事にはマネタリーベースとマネーストックの話が出てきません。両者をごちゃまぜにして単に「おカネ」と言っているだけです。金融制度の根幹システムをスルーする新聞記事は読むに値しません。

ご存知のように、マネタリーベースとマネーストックは両方ともおカネではあるものの、根本的に役割が違います。これをごちゃまぜにして単に「おカネ」と表現するのは限りなくウソに近い行為です。

マネタリーベース(現金・日銀当座預金)は日銀が市中銀行に供給するおカネのことであり、これは日銀と市中銀行の間でしか(政府も含まれるが)関係のないおカネです。国民や企業には直接関係ない。言うなれば、これは「堀の内側(金融部門)」にあるのです。だから、いくら日銀が金融緩和でおカネを発行しても、それはマネタリーベースであるがゆえに、国民や企業のおカネが増えるわけではありません。世の中のおカネは増えず、いわゆる銀行の金庫に「ブタ積み」になるのです。

一方、マネーストックは国民や企業の保有しているおカネであり、これが日常的な取引に利用されたり貯蓄されたりしています。これが世の中のおカネです。ですから国民生活にとって直接に重要なのはこのマネーストックというおカネなのです。そのおカネは市中銀行が信用創造によって預金を発生し、その預金を家計や企業に貸し出すことで発行されます。言うなれば、これは「堀の外側(非金融部門)」のおカネなのです。

そして「堀の内側」と「堀の外側」では、それぞれに別のおカネ(マネタリーベースとマネーストック)が循環していて、直接に関わることはありません。そしてその堀の両側に立って、マネタリーベースとマネーストックに関係性を持たせているのが市中銀行なのです。「堀の内側と外側」これが今日の金融制度の基本システムです。

ところが、新聞テレビの経済記事では、決してマネタリーベースとマネーストックという言葉は出てきません。単に両方とも「おカネ」と言っています。そのため、多くの一般国民はまったく違う両者のおカネを同じものだと考えているでしょう。これでは金融政策の正しい理解は不可能です。

こんな新聞テレビが、やれ「出口戦略」だの「財政再建」だのと書くのですから、呆れるを通り越して怒りを禁じえません。マネタリーベースとマネーストックもきちんと説明しないでおいて、正しい理解などできるはずもないからです。おかげで、何も知らない国民は、出口戦略は増えすぎたおカネを減らすこと、財政再建は借金を返すこと、としか理解できないのです。

マネタリーベースとマネーストックは、経済の最低限の知識です。
最低限の知識も書かない新聞記事は読むだけ時間の無駄です。


2017年10月18日水曜日

内部留保に課税するなら家計の貯蓄にも

企業の内部留保が増え続けていることを受けて、内部留保への課税が主張されているようですが、なら家計の貯蓄にも課税すべきでしょう。

企業の内部留保(利益剰余金)は家計の貯蓄(預金)に該当する部分です。同じくストックだからです。どちらもおカネを使わずに貯めこんでいます。そのために世の中のおカネが回らずに景気が良くならない。なぜ企業が貯めこんだカネは責めるのに、家計が貯め込んだカネは責めないのか?どちらも経済を冷やしている点では同じです。

家計の貯蓄は、家庭の生計を安定させるために、ある程度は必要でしょう。だからむやみに責められるべきではないはずです。しかし何億円も使わないで貯めこんでいれば、これは責められるべきではないでしょうか。本人の努力の成果だという理由であれば、いくら貯めこんでも許されるのでしょうか。

同じように考えるなら、企業の内部留保(貯蓄)も企業経営を安定させるためにある程度は必要だと考えて当然でしょう。だからむやみに責められるのはどうかと思います。とはいえ、使わないで何十億も何百億も貯めこんでいれば、これは責められるべきだと思います。企業の努力の成果だという理由であれば、いくら貯めこんでも許されるのでしょうか。

ついでに言えば、政府の埋蔵金。あれは政府の貯蓄ですから。あれは責められて当然でしょう。しかし政府の役人に言わせれば、政府の業務を安定化させるためにある程度は必要だと言うでしょう。確かにある程度は埋蔵金があってもいいのですが、それだけ世の中のおカネは回りにくくなるのです。

家計だろうと企業だろうと、おまけに政府まで、おカネを貯め込むのが大好きなんですw。みんなでおカネを貯めこんだら、世の中のおカネが回らなくなるのはあたりまえでしょう。

それでもおカネを貯めこみたいのなら、おカネを増やしなさい。たくさん貯めこんでも、それ以上におカネを増やせば世の中におカネは回ります。しかしおカネを増やしたくないなら、貯めこんだおカネを課税で回収するしかありません。それは家計だろうと企業だろうと政府だろうと同じであって、それこそ「聖域」なんてありません。

課税に聖域なんか認めたら、
聖域におカネがどんどん吸い寄せられて、
社会が歪むんじゃないですか。

内部留保に課税しろと騒ぐのは大いに結構です。ならば家計の貯蓄にも、政府の埋蔵金にも厳しく対応すべきと主張するのが当然ではないかと思うのです。それが嫌ならカネを刷ればいいのです。

2017年10月12日木曜日

不景気に「高齢化、潜在成長率、価値観」は関係ない

日本の経済が低迷(デフレ化)する理由として高齢化、潜在成長率、人々の価値観の変化が繰り返し新聞テレビで報道されますが、あんなものは関係ありません。国民にカネがないのが原因です。

もちろん、高齢化、潜在成長率、人々の価値観の変化が日本の経済の低迷にまったく無関係ではありませんが、およそ誤差範囲です。主たる原因は国民にカネがないこと、一部の金持ちや高齢者がしこたま貯蓄しているため、庶民にカネが回ってこないことです。ですから、カネを国民に配れば景気はたちどころに良くなります。バブル経済の頃を思い出してみれば良いのです。

と言えば、御用学者は「昔と今は時代が違う、昔は高齢化していなかったし、潜在成長率も高く、人々の購買欲も高かった」としたり顔で言うかも知れませんね。しかし本当ですか?

日本のデフレ化は、バブル経済の崩壊後に「いきなり」始まったのです。もしデフレの原因が高齢化、潜在成長率、価値観の変化にあるというならバブルが崩壊すると同時に、いきなり高齢化社会、潜在成長率の低下、人々の価値観の変化が生じたのか?そんなはずはありません。そうしたものは徐々に変化するからです。ではいきなり変化したのは何か?おカネの増え方なのです。

日本の不況は高齢化でも、潜在成長率の低下でも、人々の価値観の変化でもなく、おカネの供給が急激に低下したことで始まったのです。そして低下した状態は今でも続いているのです。

(グラフ:マネーストックの伸び率と経済成長率)

グラフを見れば誰でも直ぐにわかります。小学生でもわかる。ところが新聞テレビ、御用学者は見ざる、聞かざる、言わざるを決め込み、おカネ以外の理由探しを始めたのです。それが、高齢化、潜在成長率、価値観の変化です。そして、それがさも原因であるかのように、何度も何度も繰り返して国民を洗脳してゆきます。

もちろん、それらがまったく無関係なのではありません。関係はあるのですが、決して「主因」ではないのです。ここを見間違えると、問題は迷宮に入ってしまいます。

だからおカネを国民に配り、国民所得を引き上げれば日本の景気はまるでウソのように回復します。ウソだと思ったらやってみればいいのです。もう20年もおカネの増加を抑えてきたのですから、いい加減に元に戻すべきです。バブル崩壊前の水準までおカネの供給量を戻し、そのおカネを国民に配るべきです。にもかかわらず、何かの理由をつけては逃げてきたのです。

おカネの供給量をバブル崩壊前に戻すだけなので、ハイパーインフレなどになるわけがありません。バブル期でもインフレ率は3%程度です。そんな心配よりバブルの再燃(銀行債務の膨張)への対策の方が重要でしょう。それは規制強化で対処できます。

いい加減に「低成長の理由探し」はやめましょう。
国民におカネを配るのです。

2017年10月11日水曜日

今回の選挙に期待したい結果

ぶっちゃけ、自分が「今回の選挙でこうなったらいいな」と思っていることを書きます。

いつの選挙もそうですが、「緊縮の議員がすべて落選」することを期待しています。が、そういうことは現実には起きないので、今回の選挙では、「緊縮の総理が出ないこと」これを最も望んでいます。その意味では不本意ながら安倍首相が最も適任です。

野党はすべて金融緩和に消極的で、財政出動の規模も、全然足りない安倍政権よりさらに少なくしたいようです。身を切る改革などと主張する政党もあります。国会議員が身を切るのは勝手ですが、その代わりに国民にも増税で身を切ってもらうなど、ふざけています。

積極的な金融・財政という点では、アベノミクスを超えようとする政党はありません。野党はアベノミクスのようなショボイ金融・財政すらやらないというのですから、これでは安倍政権の維持を望むしかありません。そういう意味で、自民党・公明党で過半数を獲得することを望んでいます。

仮に過半数を下回った場合、自民党と他党の連立政権となり、安倍首相の代わりに自民党の誰かが新たな首相として出てくるでしょう。自民党内には「緊縮議員」がひしめいていますので、緊縮議員が首相に選出されて、それでなくともショボイ安倍政権の金融・財政政策が、さらにショボくなる恐れがあります。

他党についてはどうか。希望の党がベーシックインカムを打ち出したことは、おおいに評価すべきことだと考えています。小池氏自身が述べた「AIからBIへ」を彼女が十分に理解しているとは思えませんが、これから時間をかけて修正すればいいと思います。ですから、希望の党が第二党としての地位を確立することを望んでいます。もちろん、希望の党がベーシックインカムを取り下げるようなことがあれば、お話になりません。

希望の党がベーシックインカムを主張すれば、希望の党に親和的な人々の間で、急速にベーシックインカムの考え方が広がる可能性があります。これは、これまで欧米に比べて立ち遅れてきたベーシックインカムに関する国民の知名度を引き上げる効果があるはずです。もしベーシックインカムを主張する政党が第二政党の地位を確立すれば、その効果はさらに大きくなるはずです。

希望の党のベーシックインカムは、まだまだ稚拙なために、相当な批判を浴びるでしょうが、ひるむことなくベーシックインカムの主張をより活発に展開していただきたいです。

安全保障に関して言えば、曲がりなりにも保守系が主流になると予想されるため、根本的な問題の解決には至らないものの、当面は心配していません。

左派系の野党に関しては、とても残念ですが期待していません。本来は左派系の野党こそ先頭に立って、より積極的な金融・財政政策をリードし、ベーシックインカムの旗振り役を務めていただきたかったのですが、どうやらその反対の方向に向かっています。とても社会主義を目指しているとは思えません。ずっとそれを望んできたのですが・・・・。

ということで、極めて勝手な自分の願望を書きましたw。

まとめとしては、安倍政権が過半数で政権を維持、希望の党がベーシックインカムを前面に押し出した上で第二党の地位を確立する。これですw。


2017年10月10日火曜日

ヘリマネで円安になっても大丈夫な理由

ヘリコプターマネー(通貨を発行して国民に給付する)政策を行うと円安になり、輸入物価が上昇して生活が苦しくなるのではないか、と心配する声があります。確かに円通貨を発行すれば円安になりますが、それで生活が苦しくなる心配はありません。所得がそれ以上に増える可能性が高いからです。

2017.10.10

(ねこ)
景気対策としておカネを発行して国民に配る「ヘリコプターマネー」はいい政策だと思うにゃ。でもおカネを発行すると為替市場で円安になり、輸入品の価格が値上がりするから生活が苦しくなると心配する人がいるのにゃ。大丈夫なのかにゃあ。

(じいちゃん)
大丈夫じゃ、しかしこれを説明するのはいささか困難じゃ。つまり一言で片付けられるほど単純ではないからなんじゃ。だから話は長くなってしまう。さて、円安の問題よりもまず最初に頭に入れて欲しいことが二つある。

①国民の購買力は物価と所得の双方で決まる。
②日本の輸入力(購買力)は輸出競争力で決まる。

(ねこ)
ふ~ん、どういうことかにゃ。

(じいちゃん)
①国民の購買力は物価と所得の双方で決まる。

仮に物価が上昇しても、同時に国民の所得が増えれば国民の購買力は逆に向上し、人々の生活が豊かになることは十分にある。その実例がバブル崩壊前までの日本経済じゃ。例えば高度成長期の日本はインフレ率が5%以上もあった。しかしその20年間に賃金が7倍にも増えたので、インフレはまるで問題にならなかったんじゃ。オイルショックというインフレ騒ぎもあったが、あれは中東戦争などによって生じたもので、極めて短期間に終わった事故のようなものじゃ。じゃから、仮に物価が上がっても所得が増えれば国民の購買力は維持あるいは向上する。

②日本の輸入力(購買力)は輸出競争力で決まる。

貿易はおカネを利用して行われる。しかし実際にはモノがやり取りされている。だから基本は物々交換なんじゃ。だからその国の製品の競争力が重要になってくる。つまり輸出競争力の高い製品をたくさん生産できる国は、そのぶんだけ外国からたくさんの商品を輸入することができる。それが基本じゃ。そしておカネはあくまでもその交換の仲介をしているに過ぎない。だから大きく見れば、日本の輸出競争力が高ければ、日本は高い購買力を持つことになり、より多くの商品を輸入できる。つまり貧しくなることはない。

貿易はおカネが絡んでくるため非常に複雑じゃが、この二つを頭に入れておけば、そんなに惑わされることはないと思うのじゃ。

(ねこ)
ふ~ん、それで、円を発行して国民に配ると円安になるにゃ。すると輸入品の物価が上がるけど、それでどうなるの?

(じいちゃん)
まずヘリコプターマネーを実施するということは、国民におカネを配ることじゃ。じゃからそれだけで国民の所得は向上する。仮に毎月1万円のヘリマネを実施するとすれば年間12万円の給付となる。たとえば家族(4人)だと支給額が年間48万円で、年間消費400万円の家計だとすると12%の所得向上に匹敵する。もし物価が12%値上がれば相殺されてしまうが、それほど物価が上昇するとは思われない。毎月1万円のヘリマネを実施すると年間15兆円のおカネが増えるわけだが、これは日本の現預金およそ900兆円のわずか1.6%に過ぎない。

為替相場は両国間の通貨供給量によって決まるとするソロスチャートと呼ばれる考え方がある。これは投機で有名なジョージ・ソロス氏の考案したチャートなんじゃが、短期的に誤差はあるものの、長期的にはよく一致しているという。ドルと円であれば、ドルと円のおカネの量の比率で交換比率、つまり為替相場が決まるのというのじゃが、考えてみれば当たり前じゃ。

すると、ドルと円の為替市場で、円の総量が1.6%増えただけで為替が12%も動くとは考えにくい。しかも、影響を受けるのはあくまでも輸入品・輸入資源に関わる製品だけだから、そのほかに日本国内で生産される様々な商品の相場と合算した結果としては、物価全体の変動は為替の変動幅よりも小さくなる。

よって、物価の上昇幅はヘリマネで国民に給付されるおカネの金額を上回ることはないと思うのじゃ。

(ねこ)
ふにゃにゃ~ややこしいのにゃ。

(じいちゃん)
そうなんじゃ、非常にややこしい。おまけに話はそれで終わらない。もし円安になったら貿易はどうなるじゃろうか。円安になると日本の国際競争力がどんどん高くなる。すると日本の製品が外国でバンバン売れるようになるから、貿易黒字が大量に出る。輸出企業の業績が伸びれば日本の景気は良くなり、当然ながら人々の賃金が上昇して所得は向上する。最初は輸出産業だけが儲かるが、やがて国内全体に波及することになる。これはバブル崩壊前に日本が貿易を急速に伸ばしたことで国民所得もどんどん増えたことを思えば容易に理解できるはずじゃ。また円安になれば海外へ移転した企業の国内回帰も考えられる。

また貿易黒字が大量に出ると、為替市場では円買いが行われて円高圧力が生じてくる。これによって、円安にはある程度の歯止めがかかる。ゆえに貿易黒字による円買い実需がストッパーとなって、円安が過度に進むことは防がれると思うのじゃ。

よって、円安による輸出拡大によって景気が活性化し、国民所得が向上することで円安による輸入品の価格上昇の影響は吸収できると思うのじゃ。

(ねこ)
ややこしいにゃ~、でも所得が増えればインフレなんか気にしなくても大丈夫なんだということは、わかるのにゃ。インフレを心配するよりも、むしろ国民所得を向上させる方法を考えた方がいいにゃ。

(じいちゃん)
まったくじゃな。じゃが話はまだおわらん。円を発行すれば円の金利が低下するので円を借りやすくなる。この円を借りて為替市場で売り、ドルに換えて海外に投資するいわゆる「円キャリー」が活発化する可能性もある。そうなると円は為替市場で売られるため、円安が加速する恐れはあると思う。しかし一方でベーシックインカムによって内需が拡大すると日本の経済が成長するため、投資機会を提供することになる。日本国内に投資する場合は円通貨が必要になるから、為替市場では円を買う動きが出て、円安は抑制される。

そして、一番ややこしいのが投機じゃ。これまでも世界で為替がおかしな動きをしてきたのは、マネーゲーム、為替投機に原因がある。短期的に投機の動きを予測することはほぼ不可能なんじゃ。何しろゲームじゃからな。もし投機の動きを正確に予測できるヤツが居れば、たちどころに大富豪になれる。だから投機がどれほど為替に影響を与えるかわからんのじゃ。

リスクとしては、円の売り浴びせじゃろう。これに応じて日銀が中途半端に円買い介入すれば利ザヤを与えることになる。しかし日本の通貨量は膨大じゃから、おいそれと売り浴びせはできないじゃろう。またこうした空売りは、売るための資金を借り入れ(あるいはレバレッジ)によって調達することで拡大する。マネーゲームにカネを貸さないように規制したり、あるいは通貨制度を改革することでかなり抑制できると思う。

おカネは貿易のような実体経済とは違って、利ザヤを抜くために複雑な動きをするため、為替がどの程度変動するかを事前に予測することは難しい。

(ねこ)
おカネは本当にややこしいのです。本来は単純なはずの経済を複雑でわかりにくくしているのです。

(じいちゃん)
まあ、やむを得ないところじゃな。じゃが経済の基本はあくまでも財(モノやサービス)を生産して交換することにある。じゃから先に説明した①と②の考え方からすれば、心配する必要はないと思うのじゃ。物価を気にするよりも、国際競争力の高い製品を生産し、国民の所得を増やすことを考えた方が結果として国民は豊かになるはずじゃ。

とはいえ、頭でそう理解しても不安はあるじゃろう。そこで予防策を講じておくことが必要だと思う。その予防線はインフレターゲット政策じゃ。

インフレターゲットとして、例えば3%を設定するとしよう。そしてヘリマネを毎月1万円の支給からスタートする。そして物価の動向を慎重に見ながら、可能であれば次の年に毎月2万円に増やす。もし3%を超えそうなら次の年の増額は取りやめて2万円でしばらく様子を見る、という具合じゃ。ただし景気が良くなるとインフレになるのは当然なので、物価ばかりに気を取られてはまずい。国民の所得が増加している可能性が高いからだ。

国民の豊かさは物価変動を差し引いた実質購買力、あるいは実質所得によって左右されるので、これが伸びているうちはインフレを心配する必要はない。それこそ、高度成長期のように5%のインフレ率でも給料がどんどん増えれば問題ないんじゃ。

じゃから、インフレターゲットを設定してそれを超えないように、国民の実質所得にも気を配りながらヘリマネを行えばそれほど心配する必要はない。仮にインフレの抑制が厳しいようなら消費税を増税して消費を抑制することでインフレを抑えることもできる。それを財源として低所得者への再分配を強化する。

(ねこ)
にゃるほど、やり方には工夫が必要なんだにゃ。ただ漫然とカネを刷って撒けばいいわけじゃないにゃ。

(じいちゃん)
ほっほっほ、そんなことしたら大変なことになるぞ。本当におカネはわかりにくいし、これが誤解や混乱の原因になっておる。とはいえ貨幣経済を放棄するわけにもいかん。しかし経済の本質が財の生産と交換にあることをしっかり頭に描いておくなら、漠然としながらも、正しい方向性は見えてくるはずなのじゃ。

(サイト記事として同時掲載)

2017年10月7日土曜日

ベーシックインカム逓増法で反対論を封じる

ベーシックインカムを小額から始めて徐々に増やす(逓増)方法の導入により、多くの反対論を簡単に封じることができます。それ以外にも方法はあるでしょうが、私はこれをお勧めします。

ベーシックインカムをいきなり毎月10万円とか15万円にするのではなく、毎月1万円からスタートして徐々に増額し、10年で毎月15万円まで計画的に増額する。場当たりではなく、ロードマップをきちんと描いて目標金額を掲げ、不断の決意で進める。それなら毎月1万円からスタートしても大丈夫です。

逓増法を使えば、反対論者に簡単に反論することができます。

「財源がない」

>毎月1万円の支給から始めれば財源は通貨発行益だけで賄うことが現実的です。毎月1万円の支給に必要な予算は年間約15兆円です。現在、日銀の量的緩和で発行されるおカネは年間80兆円ですから、その程度は問題なく供給できるでしょう。毎年インフレ率の様子を見ながら、通貨発行だけで毎月3~4万円程度まで、徐々に増加することは可能でしょう。

「通貨発行だけでは賄えないから増税になる」

>小額のベーシックインカムは景気回復の呼び水となる可能性があり、そうなればわざわざ増税しなくても、税収がグンと増えます。また、既存の給付型社会保障の予算を一部付け替えることも財源として考えられます。それにより毎月8万円~10万円程度まで賄える可能性があるでしょう。あくまでも増税は最終手段であり、最初から増税など必要ありません。

「代わりに社会保障が切り捨てられる」

>毎月1万円程度の支給だけで、年金や生活保護などの社会保障を切り捨てるなど考えられません。せいぜい、等価減額(BIで1万円増やしたら、1万円だけ減らす)でしょう。そもそも通貨発行で財源を確保するのに、社会保障を切り捨てる必要などありません(儲けが出てしまいますw)。もちろん、将来的にベーシックインカムだけで十分な生活保障ができるようになれば、年金も生活保護も不要になるでしょう。

「働く人がいなくなる」

>小額ベーシックインカムの月額1万円程度で働かなくなる人はいないでしょう。徐々に様子を見ながら支給額を増やしていけば、離職者が急激に増えることを防ぐことは十分に可能だと思われます。将来的に豊かな社会になれば、働く人が減るのは当然です。

「ハイパーインフレになる」

>ベーシックインカムによって国民の購買力が増えるのですから、当然ながら消費が増えて人々が豊かになり、インフレが発生します。しかし物価は市場における需要と供給のバランスによって決まるので、毎月1万円程度の小額ベーシックインカムでハイパーインフレになるほど消費は過熱しません。ベーシックインカム毎月1万円の予算は約15兆円ですが、これを毎年供給してもマネーストックの伸び率は年率1.6%程度に過ぎません。バブルの頃はカネが溢れており、マネーの伸びは10%ちかくありました。しかしバブルの頃でもハイパーインフレにはなっていません。今はデフレなのでインフレになったほうが良いくらいです。

「円が暴落する」

>金融緩和を毎年80兆円もやってますが、円は暴落していません。毎年15兆円程度の通貨発行は問題にならないでしょう。また、円安そのものは日本の輸出産業に追い風となります。景気がますます良くなります。輸入物価が上昇するとしても、ベーシックインカムによる所得向上と、好景気による賃上げの両方が期待できるため、それほど問題にはならないと思われます。

「ベーシックインカムは行き詰る」

>行き詰ることは考えられませんが、仮に行き詰っても問題ありません。毎年1万円の支給から初めて毎年増額し、5万円の支給段階で行き詰ったとしても、それ以上に支給額を増やせなくなるだけであり、誰も困りません。おそらく増額が厳しくなる最大の理由はインフレだと予測されますが、インフレは供給不足が原因ですから、生産性の向上、技術研究開発、設備投資を促進すれば解消すると思われます。

こんな感じです。

2017年10月4日水曜日

豊かな社会を築く基本は2つだけ

経済システムは複雑です。しかし良く考えてみると、豊かな社会を築くための基本的な原理はわずか2つだけであり、それを原点に考えると経済はすっきりわかります。

①より多くの財(モノやサービス)を生産すること
②生産される財の量に見合う必要かつ十分なおカネを配ること

基本原理はわずかこの2つだけです。御用学者や新聞テレビのごちゃまぜ情報で頭が混乱するならば、まさにこの2つの立場から考えを整理すればスッキリするでしょう。

どうすれば社会が豊かになるか?それにはまず、財(モノやサービス)をより多く生産すればいいのです。財が多ければ多いほど、社会が豊かになるのは当然だからです。ですから、まずこれが第一の原理になります。これに異論を唱える人は、さすがに居ないでしょうw。

次に、財がどれほど豊富にあっても、それを買うためのおカネが人々に十分に行き渡らなければ、単に在庫の山ができるだけで、人々はちっとも豊かになりません。国民におカネを行き渡らせることが、第二の原理になります。これも異論はないと思います。

ほとんど、小学生でもわかる話ですね。しかしこれこそが、豊かな社会を築くための基本原理であり、経済政策の根本的な目的となるのです。

もちろん、この2つの原理をいかにして達成するか、その方法は様々であり、それゆえに経済論には多くの流派が存在すると考えられます。しかし、その中でもこの2つの原理に明らかに反している考え方が存在しています。まったく論外の考えです。

それが「緊縮財政」です。

この緊縮財政を推進する財務省の御用学者の記事が、なんと10/4付け読売新聞の1面のド真ん中に、堂々と掲載されていました。つまり、読売新聞のスタンスは緊縮財政です。

その記事は「安倍政権が全世代型社会保障で若者への給付を増やすなら、高齢者への社会保障は抑制すべき」と主張します。しかし、これでは高齢者の年金は減少してしまいます。あっちを増やせば、こっちを減らす。こんな発想では社会は豊かにならないのです。

そもそも、技術革新によって日本の生産能力はこれからもますます拡大するはずです。人工知能やロボットによって、生産能力は飛躍的に増加するでしょう。社会全体の財(モノやサービス)の生産量が増えるのですから、どうして高齢者をわざわざ貧しくする必要があるのか?

社会全体の生産量が増えるなら、あっちを増やせば、こっちを減らす必要はありません。両方増やすことが可能なはずなのです。ところが、財務省の御用学者はこんな小学生レベルの理屈すら理解できません。次のように主張します。

「高齢化社会で生み出される富の量は減るのだから・・・・」

さすがに、腰が抜けるほど驚きましたねw。これがどこそこの研究員だそうですよ。この人は未だに人間が財の生産の主力だと思い込んでいます。まあ100年前の人ですね。今日、財の生産は機械が行います。生産設備つまり「資本装備率」こそが生産量の最も大きな要因なのです。

財務省の御用学者も読売新聞も、「日本はもうダメ、貧しくなる」という、根拠のない後ろ向きの悲観論が前提なのです。こんな前提では国民生活が良くなるはずがありません。

このように、緊縮財政は「豊かな社会を築く基本」に明らかに反しています。経済政策の考え方には、いわゆるリフレ派、ケインズ派といった考えの違いはあります。しかし方法論の違いはあれ、両者ともに基本原理に反するものではありません。しかし緊縮財政だけは明らかに違うのです。

緊縮財政。これこそが、日本の生産力を毀損し、国民を貧困化する忌むべき考え方なのです。




2017年10月3日火曜日

ワイズスペンディングじゃあ旧民主党と同じ

ワイズスペンディング(賢い財政支出)の考え方は、歳出の総額を増やさずに内容を最適化する方法です。しかしこの方法は掛け声だけで何もできなかった「旧民主党政権」と同じ考えです。所詮、おカネがなければ何もできないのです。

旧民主党政権においても、ワイズスペンディングによって社会を変えようと考えられていました。おカネの使い道を変えるのだと。そして実際、民主党が打ち出したのがコンクリートから人へ、つまり「人」への投資であり、また少子化対策としての「子供手当て」であったわけでしょう。

人への投資や子供手当ての考え方は極めて正しい政策であり、それは今の安倍政権が似たようなことをしていることからも明らかです。安倍政権が最近打ち出した「全世代型社会保障」など、政策名が違うだけで、目指す方向は同じです。だから、民進党は安倍の争点潰しにあってしまったわけです。

では、旧民主党政権の何が根本的に間違っていたのか。財源に関する考え方です。あくまでも歳出を増やさず、限られた税収の範囲で、歳出の使い道の変更によって人への投資を実現しようとしたことです。これこそが、民主党の非常に甘い点だったのです。

予算の付け替えだけで、それほどの予算は捻出できません。あれだけ事業仕分けだなんだと大騒ぎしても、出てくるおカネは微々たる金額に過ぎません。それでは大きな政策を打つことなど不可能なのです。だから掛け声だけで何もできずに終わってしまった。もしあの時、旧民主党が頭を切り替えていれば、今頃は社会も大きく変わり、自民党の1人勝ちに終止符が打たれていたかも知れません。

しかし旧民主党は金融政策に関して極めて保守的な考え方しか持ち合わせておらず、もっと言えば、おカネの仕組み、意味をまるで理解していませんでした。そのため、ヘリコプターマネーはおろか、日銀の量的緩和政策にすら考えが及ぶことはなかったわけです。

世の中はカネの手当てができなければ何もできません。しかし、カネさえ手当てできれば、それを生かす生産力・技術力のパワーは日本に余るほどあるのです。実際にパワーが余っている(労働力・資本過剰)からデフレなのであり、賃金が低下してしまうのです。もしパワーが足りないのならデフレではなく、日本はとうの昔にインフレになっているはずです。つまり、足りないのはおカネなのです。

そうした極めて簡単な、小学生でもわかる理由に気付けば、今まさにおカネを発行し、それを財源として大胆な政策を打つべき絶好のタイミングであると理解できるでしょう。まさに絶好のタイミングなのです。今しかない。なぜそれをミスミス逃してしまうのか。

もし、小池氏の希望の党がワイズスペンディングで世の中を変えられると考えているのであれば、それは旧民主党政権とまったく同じです。実に甘い。予算の付け替えで出たショボイ財源で打てる政策など知れています。その場合、結果は見るまでもなく、旧民主党と同じ結果になるはずです。つまり、希望の党はイメージだけ良くて結局は何もできないまま終わるのです。

2017年10月2日月曜日

衆院選の争点は自民党内の総理交代です

衆院選の争点が様々に言われますが、最終的に選挙で何が決まるのか?安部内閣の継続か、それ以外の自民党の総理に代わるか、その選択だけでしょう。政権選択(与野党交代)の選挙ではありません。

民主党が政権交代を実現した2009年の時に比べて、安倍内閣の支持率がそれほど低いわけではありません。ですから、新たな政党である「希望の党」が単独で政権を確保できる可能性は高くないと思われます。とすれば、もし仮に自民+公明が過半数を割り込んだとしても、希望の党との連携のような形になるはずであり、新しい政党への政権移行はありえないと思われます。

そうであるなら、次のような図式になるはずです。

①自民+公明で過半数の場合
=安倍政権の継続

②自民+公明で過半数割れの場合
=安倍以外の自民党政権

つまり、衆院選挙の後でも、自民党政権であることは変わらず、安部自民党政権か、それ以外の自民党政権か、その選択になるわけです。

つまり、新聞マスコミの解説するような争点など、あって無いようなモノだと思います。事実上、投票からもたらされる結果は①または②なのですから。ですから、あまり争点を複雑に考える必要はなく、むしろ複雑に考えるほど頭が混乱して判断を誤るだけ、そんな気もするのです。

とにかく、安倍以外なら誰でもいい、政策なんかどうでもいい、つまり「安倍おろしが目的化している」人にとってはチャンスかも知れません。そういう人は財務省や文科省をはじめとする官僚には多いでしょうね。安倍は政治主導の下に官僚と厳しく対立していますから。左派系の中にも、とにかく安倍でなければ誰でもいい、という人はいるようですし。

それにしても、希望の党からは、なにも政策が出てきません。とりわけ国民の最大の関心事項であるはずの経済政策、マクロ政策についてはまったく不明です。消費税の増税延期だけでは、あまりにも不十分です。どんなマクロ政策で行くのか。新聞マスコミも、ドタバタ劇で騒ぐのは好きでも、まともに取材しません。

しかし、新しい政党がこんなザマでは、また安倍自民党に投票するしか選択肢がないという、馬鹿げた事態になりそうな予感がします。各政党とも、一刻も早くマニフェストを発表して、マクロ経済政策に関するスタンスを明確にして欲しいですね。

希望の党に投票するかどうかは、マクロ政策で決めます。

2017年9月28日木曜日

財務省の「財源ガー」より大隅教授の言葉

新聞もたまには良い記事を掲載します。ノーベル生理学・医学賞受賞の大隅教授の講演会の記事がありました。博士の言葉「ゆとりがなければ科学は育たない」。

大隅教授は日本の科学・学問の置かれた現状に危機感を覚えているという。このままでは日本の学問研究は衰退してしまうかも知れない。公演の中で博士はこう述べられたという。

「今の日本はゆとりを失っている。ゆとりがない心から、おもしろい科学は生まれない。社会が役に立つことばかり求めていては、科学は育たない。ある研究が花開くのは10年後なのか100年後なのかは、誰にもわからない。本当に知りたいことを蓄積していく先に人類の将来はある。」(引用)

まさに正しい見解です。学問研究に成果や効率を求めることがそもそも異常なのです。とりわけ基礎科学の分野は、大隅教授のオオートファジーにしろ、何の役に立つのかまるでわからない。しかしそんなことは考えずに研究を始めたといいます。興味があるから、おもしろいから研究に没頭したわけです。

こうした研究は下手をすると本人が生きている間に何の成果(経済的効果)を得ないことすらあります。しかし、それらは確実に経験として積み重なり、世代を超えて大きな成果を生み出すこともありえるのです。実際、人類の科学や技術の進歩は世代を超えて受け継がれ、蓄積されることで発展してきたものであり、一個人の努力や才能の成果ではないのです。人類総がかりで生み出す、社会財産なのです。

それを、たかだか数年単位で学問研究に成果を求める姿勢は傲慢であり、科学に対する冒涜です。その根本には「投資効率」という「拝金主義」が存在しているのです。カネ、カネ、カネ、カネ。そんなにカネが惜しいのか。

マスコミ記者の質問は「何の役に立つんですか、成果はあるんですか」。財務省は「財源ガー、無駄遣いの排除」。まさに頭の中はカネ、カネ、カネ。

科学とは無駄遣いの大いなる成果である。

そんなこともわからん拝金主義者、財政再建カルトの連中によって、日本の研究学問、そして経済活動が潰されてゆくのは、極めて残念であるし、強い憤りを感じざるを得ないのです。

2017年9月27日水曜日

成長戦略はいいわけに過ぎない

新聞テレビはしきりに成長戦略の必要性を報道しますが、具体政策は何も出てきません。結果として、単に人々の関心を成長戦略に向けさせているだけなのです。何十年を経ても成長戦略は出てこない。無いからです。

そもそも成長戦略を政府が考えることは不可能です。不確実性の時代になると、民間でも成長戦略を成功させることはとても難しい。唯一の方法は「数撃てば当たる」という確率論方式です。つまり、チャレンジの数が多ければ、失敗の山の中から成長戦略が生まれてくる。

しかし、そんなことを政府がやったら大変です。誰が失敗の山の責任を取るのか?それこそ新聞マスコミがよってたかって叩くでしょうww。だから民間が失敗の山を作る役割を引き受けなければならない。

重要なことは、人々の購買力を強化することです。カネがなければ、いくら良い製品が生まれても売れない。もちろん「超ウルトラ級の画期的商品」なら、人々におカネが無くても売れるかも知れませんが、そんな製品はめったに生まれない。つまり、失敗する可能性が高くなる。チャレンジャーは次々に討ち死にしてゆくでしょう。

一方、人々に購買力があれば、そこそこ良い製品であれば、そこそこ売れるはずです。そうすれば、チャレンジャーのリスクは軽減されるので、新たにチャレンジする人は増えてくるはずです。もちろん銀行や投資家の投資機会も増えますよw。

つまり成長戦略に必要なのは「モノやサービスが売れる経済環境」です。まずこれが大前提のはずなのです。カネがなくて売れないのに、成長戦略もあったものではありません。

日本の成長が止まったのは、バブル崩壊後に金融が引き締められて以来です。それ以来、基本的に金融はずっと引き締められ続けており、おカネの供給は減ったままです。バブル崩壊と同時に成長戦略が無くなったわけではありません。

成長戦略ではなく、おカネの供給が経済成長を支えていたのです。そんな簡単なこともお忘れですか?

ですから、もう何度も主張するように、給付金・ヘリコプターマネーなのです。成長戦略より、まずモノやサービスが売れる経済環境を作る必要があります。そこをまったくスルーして成長戦略の必要性を、しかも一つの具体論も出さずに記事を書く新聞テレビには呆れてしまいます。

そんなに新聞テレビは、国民にカネを配るのが嫌なのか。


2017年9月26日火曜日

財政再建はまったく不要、むしろ毒薬

財政再建は日本経済を死に至らしめる毒薬です。必要なのは財政再建から頭を切り替えることです。国債発行も通貨発行も、同じ「通貨の供給」だからです。

財政再建はまったく不要です。必要なのは「国債発行による通貨供給」から「通貨発行による通貨供給」への発想の転換です。税収の不足分を国債ではなく通貨発行によって賄えば、そもそも国債なんて必要ないのです。そうすれば財政再建・財政赤字の問題は根本的に発生しません。本当は将来のツケなんて存在しないのです。国債を発行することで、わざわざツケを作っているのです。歳入を「税収+国債」ではなく「税収+通貨発行」に変更するのが根本的な問題の解決方法です。

国債の代わりに通貨を発行するとインフレになる、と騒ぐ人が居るでしょう。しかし、国債の代わりに通貨発行をしてもインフレの短期リスクは国債発行と同じ程度に過ぎません。なぜなら通貨発行も国債発行も、ほとんど同じだけ世の中のおカネ(マネーストック)を増やすからです。だから、国債発行でも通貨発行でも同じだけインフレになる。通貨発行してインフレになるなら、国債を発行してもインフレになるのです。

ではなぜ日本では1000兆円以上の国債を発行してもインフレにならないのか。国債の発行によって供給された1000兆円のおカネの大部分が、貯蓄されたまま動かないからです。国債だからインフレにならないのではなく、おカネが貯めこまれて動かないからインフレにならないのです。ですから国債ではなく通貨発行で1000兆円のおカネを供給しても動かなければ同じなのです。

ただし政府による通貨発行はマネタリーベースを増やすので、金融緩和と同じ効果があります。市中銀行はこれを元に何倍にも膨らませて預金(マネーストック)を信用創造するので、これがバブルやインフレの長期リスクとなります。とはいえ、これは日銀の行っている金融緩和と同じです。ご存知のように、金融緩和してもちっともインフレになりません。ですから、過度にインフレの心配をする必要はありません。

そして、財政再建は不要どころか毒薬です。
財政再建は金融引き締めどころの騒ぎではないからです

金融引き締めは中央銀行がマネタリーベースを減らすことです。これが市中銀行の金利の引き上げを促し、貸し出しの増加を抑制します。貸し出しが抑制されることで世の中のおカネ(マネーストック)の伸びが低下するわけですから、それは間接的な方法です。基本的に世の中のおカネが減るわけではありません。

ところが、財政再建は家計に課税して世の中のおカネを直接に吸い上げて相殺(おカネを消す)してしまうため、世の中のおカネ(マネーストック)を直接減らすのです。つまり、財政再建は経済の「毒薬」なのです。財政再建によって、世の中のおカネが直接にドンドン減ってしまうのです。これは強力なデフレ圧力となります。

日銀が、金融緩和によって貸し出しを増やし、世の中のおカネを増やしてデフレを脱却しようという最中に、財務省が財政再建によって世の中のおカネを減らそうと言うのですから、まさに「アクセルとブレーキを同時に踏む」ような行為であり、飛行機なら「逆噴射」で墜落間違いなしですね。財務省はやる事が支離滅裂です。

財政再建はまったく不要、むしろ毒薬なのです。


2017年9月25日月曜日

マクロ政策争点なき衆院選は不毛

衆院選の各党マニフェストはまだですが、方針概要が新聞等で報道されています。しかし各党ともミクロ政策ばかりで、これでは何回選挙をしたところで同じことの繰り返しです。

自民党は人づくり革命や全世代型社会保障(教育の無償化・支援)であり、民進党もほとんど同じ社会保障や同一労働同一賃金といったあたり。ちょっとした騒ぎになっている小池氏がらみの新党(希望)も、しがらみのない政治とかワイズ・スペンディング(支出)を掲げるらしい。これらはほどんどがミクロ政策です。

経済政策において国政が地方政治と決定的に違うのは「マクロ政策」があることです。ある意味でミクロ政策は地方自治体でもできます。そして地方自治体こそ限られた財源の中で、いかに公共のための政策を行うか=ワイズスペンディングが重要です。地方はまさに家計簿の世界です。

しかし国政はマクロ政策として、国家経済全体を大きく動かす重大な政策を担ってます。マクロ政策の柱は財政政策と金融政策の二本柱であり、これをどうするかが課題です。

教育の無償化や同一労働同一賃金もマクロに与える影響は当然にあるわけですが、基本的にマクロはおカネの量が重要になります。財政政策の内容は当然重要ですが、全体としての財政出動をどれくらいの規模で行うか、が重要です。こうした報道がほとんどありません。

また、もう一つの柱である金融政策については各党ともまるでありません。金融政策は日銀の専権事項ではないのです。国民の意思を反映しなければ、金融政策は日銀の「恣意」で動かされてしまいます。それは民主主義ではありません。たとえば金融緩和はどうするべきか、インフレターゲットはどうあるべきか、それらの目標は国民が決めなければなりません。つまり公約です。

その上で、日銀が目標を達成するための手段として、具体的な金融政策の運用判断を行うのが日銀の専権事項なのです。何から何まで日銀の好き勝手にすればいいのではありません。

その意味で各政党の公約には、まるで期待できません。

そもそも成長戦略などと言って、ミクロ政策を下手に増やせば、それだけ手間が必要となります。結果、役人の仕事が増えて、ますます役人の権限が肥大化し、官民癒着の温床にもなります。

そうではなく、マクロ政策で経済環境をスッキリ良くして、あとは民間が好きなようにすればいい。政府は貧富の格差が拡大しないように再分配政策だけシッカリやればいいと思うのです。そもそも自由主義経済ってそういうことです。成長戦略なんか政府の仕事ではありません。民間の仕事です。

いやはや、何回選挙やっても、これじゃ何も変わらんでしょ。マクロですよマクロw。いくら財政出動するの、金融政策はどうすんの、消費税はどうすんの、それが最重要ですよ。政治家には少しは真面目に仕事していただきたいと思います。

マクロ政策なき衆議院選挙は何回やっても不毛です。



2017年9月22日金曜日

新聞の「金融正常化」フェイク報道

米国FRBが資産縮小を打ち出したことを受け、新聞には「金融正常化」の報道がされていました。しかしその内容は実にいい加減なものであり、正しい情報を伝えていません。

正しい情報とは、金融におけるマネタリーベースとマネーストックのことです。いつものことですが、新聞テレビはマネタリーベースとマネーストックを正しく伝えたことがありません。両方をごちゃまぜにしているため、ほとんど意味のない情報になっているのです。

紙面には「増えすぎた世の中のおカネをそのままにすると、急激なインフレになる恐れがあるので、世の中のおカネを減らす判断をした」のような、不正確なことを漫然と書いています。ところがFRBは世の中のおカネ(マネーストック)を減らす気などまったくありません。減らすのはマネタリーベースなのです。

もし本当に世の中のおカネ(マネーストック)を減らすとどうなるか?たちどころに米国はデフレになり、金利が急上昇して、景気が見る間に落ちてゆくでしょう。あの日銀ですらマネーストックを減らそうなどと考えないでしょうし、実際、世の中のおカネは常に増え続けています。増加するペースが大きいか、小さいかの違いだけなのです。

こんなフェイク報道を新聞テレビはいつまで続けるのか、いい加減にきちんと報道すべきです。マネタリーベースとマネーストックは金融制度の基本中の基本であり、難しいから書かない、なんて話では済まされないのです。難しい話をやさしく国民に理解させるのが、新聞マスコミの仕事なのです。職務怠慢です。

FRBは資産を縮小することで、金融部門(市中銀行)に供給しているマネタリーベースを減らします。マネタリーベースを減らすと、金融部門が預金を信用創造で作って企業や家計に貸し出す際の金利が上昇し、貸し出しが減少することで世の中のおカネ(マネーストック)を減らす効果があります。しかし実際には世の中のおカネが減ることはまずありません。そんなことをすれば、先ほども申し上げたようにデフレ不況に逆戻りしてしまうのはFRBも理解しています。

ではなぜ、FRBが資産を縮小してマネタリーベースを減らすのか?それは、マネタリーベースを減らしても、景気回復で貸し出しが増え続けるだろうと予測するからです。つまりマネタリーベースを減らしても、金融部門の貸し出しが増えれば世の中のおカネ(マネーストック)は増えると踏んでいるからです。

つまり、世の中のおカネを減らすつもりなどゼロなのです。

ところが新聞テレビはマネタリーベースとマネーストックの区別もできない知的レベルらしく、FRBが資産を縮小すると聞くと「世の中のおカネを減らす」などと、まるでトンチンカンな記事を書くのです。呆れてしまいます。

2017年9月21日木曜日

ヘリマネしなきゃおカネは増えない

世の中のおカネが増えないから景気は良くならないし、賃金は上がらないし、労働環境は良くならない。しかしバブル崩壊以降、日銀がいくら金融緩和しても世の中のおカネはほとんど増えない状態になっているのです。

日銀が供給するおカネはマネタリーベース(日銀券および日銀当座預金)MBですが、これは市中銀行のいわば帳簿にあるおカネであって、このおカネは世の中に出回るわけではありません。実際に世の中の人々や企業の所有する、手元や預金通帳のおカネはマネーストックMSです。このマネーストックは市中銀行から誰か(家計、企業、政府)におカネが貸し出された時に増えます。なので、誰かが市中銀行からおカネを借りなければ世の中のおカネは1円も増えません。

では、世の中のおカネであるマネーストックMSの推移はどうなのか、日銀の供給するマネタリーベースMBの推移と並べてみましょう。対前年の伸び率でみます。


図から読めることは、1990年代のバブル崩壊後に日銀が金融ハードランディングを実施するまでは、マネタリーベースとマネーストックは比較的に同じ傾向にあり、マネタリーベースの増減にあわせてマネーストックも増減しているように見えます。ところが、ハードランディングの後、日銀がいくらカネを刷ってマネタリーベースを拡大しても、世の中のマネーストックの伸び率は鈍いままです。

とりわけ、アベ政権以後に日銀がマネタリーベースを急拡大したにも関わらず、マネーストックの反応はほとんど微々たるものです。つまり、市中銀行からおカネを借りる人が居ないのです。貸し出しが伸びなければ、世の中のおカネは増えません。

世の中のおカネが増えないのですから、賃金が増えるはずないですし、消費も増えない。となれば物価なんか上がるわけがない。

ですから、企業や家計が銀行からカネを借りるのをひたすら待つのではなく、日銀の発行したおカネを直接に世の中の投入すれば、世の中のおカネは確実に増えます。それがヘリコプターマネーです。また、こうした状況であれば、日銀がいくらおカネを発行しても意味がなく、ヘリコプターマネーでなければダメであることがおわかりいただけると思います。

もし参議院選挙で、与野党がまともな経済論争をするなら、このヘリコプターマネーの話題こそ重要であり、争点に据えるべきテーマであると思うのです。



2017年9月20日水曜日

まんまとアベの罠に嵌る民進党

衆議院の解散選挙が濃厚ですが、早くも自民党の「争点つぶし」の罠にまんまと民進党が嵌ったようです。なぜそうなってしまうのか?

マスコミ報道によれば、自民党は選挙の争点として、消費税増税の税収増の使い道として「全世代型社会保障、教育の無償化・支援」などを打ち出すとしています。これは民進党が打ち出している「オール・フォー・オール=消費税の増税を社会保障の充実に」というスローガンとほとんど同じような印象を国民に与えます。これなら国民は民進党を選択する必要はありません。

これに対して民進党は、ものマネだとか、トンビに油揚げをさらうような恥知らずの行為と批判しているようですが、ほとんど負け犬の遠吠えようなものです。こうした争点つぶしは過去にもすでに経験済みであり、当然ながら簡単に予測できたことです。

なんでこうなるのかw。
それは、民進党が今までと何も変わらないままだからです。
繰り返します、「民進党は何も変わっていない」。

民進党の政策は眠っていてもわかる、
新鮮味も何もない、シーラカンス政策だからです。

以前にも書きましたが、絶対に争点を潰されない方法は簡単です。消費税の増税に強烈に固執する政策を止めて、ヘリコプターマネーによって世の中のおカネを直接に増やす方法を行い、それを財源として育児、教育、社会保障など年金の安定化を図ればよいのです。

これは自民党には絶対にできない。なぜならカネを貯めこんでいる富裕層はインフレを嫌い、高金利を望み、世の中のおカネを直接増やすことに大反対だからです。ヘリマネは、まさに市民のための政策だからです。

ところが民進党は財務省に騙され、わざわざ自民党と同じ土俵「消費税増税」に上がって戦おうとしている。これじゃあ争点つぶしもへったくれもありません。民進党が自ら潰されにノコノコやってくるのですから、アベは笑いが止まらないでしょうw。

アベが最も怖いのは、消費税を増税するか、しないか、それを二者択一の焦点にされること。同じ増税なら、こりゃ自民党の楽勝だね。

この際だから、民進党は大敗して跡形もなくなったほうがいい。財務省に騙されて国民に増税を強制するような野党はいらない。潰れてこそ、ようやく気が付くかもしれませんね。

自民党もダメ、民進党はもっとダメ、またしても選挙はまったく期待できませんね。