2017年1月30日月曜日

ここがダメだよトランプ大統領

トランプ大統領が既存の政治家の常識に風穴を開けてくれることに期待していますが、自分の考えと違う部分はかなりあります。勝手ながらトランプ大統領にダメ出ししてみました(独断です)。

まず、保護主義のやりかた。自国の産業を守る姿勢そのものは賛同できますが、どうもやり方が下手な気がします。実際にどこまでやるかわかりませんが、やたらに高い関税を乱発したらアメリカが貧しくなると思いますよ。

ドルは基軸通貨なので、アメリカはドルを刷るだけでモノを買えるおいしい立場にあります。これまではそれを利用して、通貨発行益で豊かさを享受してきた部分があります。アメリカはすでに失業率も低い状態ですから、保護主義で雇用を増やしても効果は限定的でしょう。重要な点は中・低所得層の所得引き上げです。給付金でも減税でも良いですが、とにかく所得引き上げが優先のはず。

アメリカは日本のように慢性デフレに落ち込んでいません。その状態で輸入を規制するとインフレ率が上昇してしまいます。通貨発行による給付金によって、家計の可処分所得を増やすのが得策だと思います。「おカネを発行する」だけで良いのです。そうすれば世界にもドルが循環して、世界経済にも良い影響をあたえるはずです。

もう一つは、シリア難民の受け入れ一時停止。難民と移民とは違う。1000万人とも言われる違法移民を国外に退去させるのは、法治国家として当然です。一方、シリア難民の発生の原因はアメリカにある。人道とかなんとか言って地球の反対にある他国に介入し、内戦を激化させた責任を取る必要がある。もちろんトランプ氏が始めたことではないが、国としての責任があります。

難民には将来的にすべて帰国していただくとしても、内乱が続く限り難民を保護する義務があると思います。アメリカがもし難民の受け入れを停止するなら、代案を示す責任がある。それができないなら、最初から他国に介入するな、と言いたい。これは欧米諸国すべてに言えます。

他にもありますが、今回は大きな二点だけ書いてみました。