2017年1月24日火曜日

トランプ登場 外需依存から内需へ転換

内需拡大の必要性が言われて久しい。にもかかわらず、日本政府は内需拡大にはずっと消極的であり、ひたすら「外需依存」の度合いを強めてきました。アジアの成長を取り込むとか、農業が海外に打って出るとか、TPPなど自由貿易協定はすべて「外需依存」です。

外需依存の経済は他国との貿易戦争が避けられない。実際にそうなっているわけです。通貨安戦争も、元をただせば自国の輸出を伸ばすためです。いつまでそんなことを続けるのか。トランプ氏が米国大統領になって、保護主義的な動きを見せている今日、日本もいよいよ本格的に内需拡大の必要性に迫られることになりました。

外需依存から内需拡大への転換。

これは構造転換のチャンスであると捉えるべきです。内需拡大の切り札は何といってもヘリコプターマネー(小額ベーシックインカム)です。金融緩和のために発行される年間80兆円の現金のうち、15兆円~30兆円をヘリコプターマネーに回せば、国民1人当たり年間12万円~24万円の給付金を受け取ることができます。

米国の保護主義な動きによって日本の対米輸出が減少するだけではなく、対中輸出も減少します。なぜなら、日本から輸出した中間財が中国の対米輸出品に使われているからです。しかも中国の景気が悪くなれば中国国内の消費が減り、日本から中国への消費財の輸出も減ります。もし、ヘリマネを行わず、外需依存の経済にしがみ付けばどうなるか?世界的に貿易量が減るため、外需に依存していれば大きなダメージを受けてしまうと思われます。

幸いにして日本の貿易依存度は、中国や韓国、ドイツなどにくらべてまだまだ低い。内需でおカネを回すことがやりやすい。

さあ、トランプ氏の登場で、
今年こそヘリコプターマネーは避けられません。