2017年4月6日木曜日

人手不足は経済成長にとって問題なし

新聞マスコミは相変わらず「人手不足が経済成長の足かせになる」と主張していますが、その指摘は無意味です。経済成長を人手に頼る政治家や経営者は能力が不足しています。経済成長の足かせは投資不足=消費不足がすべてです。

日本がバブル経済だったころ人手不足はすさまじく、アルバイトの賃金が正社員の新入社員の賃金より遥かに高いほどでした。それでも「人手不足が経済成長の足かせになる」と大騒ぎになった話は聞いたことがない。

経済成長は人手の増加ではなく、設備投資(資本装備率の向上)つまり機械化によって成されてきた部分が遥かに大きい。なぜなら、生産性の向上の最も大きな部分は、機械化によって達成されるからです。産業革命とはそういうことです。もちろん機械化以前にマネジメントがアホな会社もありますが。

人手が足りないからといって安易に移民を入れても、生産性はまったく向上しません。むしろ生産性は低下します(資本装備を増やさない場合)。ただし(生産量)=(労働人口)×(生産性)ですから、人手が増えれば生産量が増加するのはあたりまえ。だから、移民を受け入れれば企業の経営者のマネジメントがどんなに無能であっても経済が成長するわけですw。

ただし、生産量の増加に見合うだけ消費も増加しなければ、売り上げは増えませんから、移民を入れても経済はまったく成長しません。売れなければ企業にとって社員を増やす意味はありませんので、移民を雇用してコストダウンしつつ、国民をリストラする=国民の雇用を奪う結果をもたらすだけです。製造コストが下がってデフレになり、しかも売れないので海外へ輸出を始める。

一方、移民に頼るのではなく、投資を行えば機械化が進みますから、人手が増えなくとも生産量が増加します。ただし、投資は経営者が無能だと判断が難しいですね。経営者にとっては投資より移民に頼る方が頭を使わなくて楽ですw。

設備投資が不足しています、これが経済成長の足かせになります。ではなぜ投資が思うほど進まないのでしょうか?消費が伸びないからです。もし企業が投資したにも関わらず、生産に見合うだけ消費が伸びなければ、投資は失敗してしまいます。物が売れないのに、投資するはずがありません。

設備投資を高めるには、まず消費が必要です。

そのためにヘリコプターマネーです。おカネの出所がどこだろうと企業にとっては関係ありません。おカネに色は付いていない。もしヘリマネで国民の消費が増加すれば、企業の目の色が変わります。利益を求めて先を争って設備投資を始めるはずです。企業とはそういう生き物です。

人手不足などまったく問題ありません。
消費不足こそ超大問題です。

庶民にカネのない事が経済成長の最大の問題です。