2017年8月22日火曜日

民進党の復活?マクロ経済政策次第

民進党の代表選挙の記者会見があったが、枝野、前原両氏の主張はこれまでの民進党の枠内であり、「民進党が生まれ変わる」との期待は持てません。もっと大胆なチェンジが必要です。

共同記者会見は時間が短いですから、十分に政策を述べる時間がないとの指摘もあるでしょう。しかし、大胆な変更は一言で表現できます。短い時間の中にそれが出せないということは、「ない」ということです。変化がないなら、生まれ変わりなどありません。

記者から質問あった「脱原発・憲法」については、特に従来との大きな違いはないですし、また、イデオロギーが関係する部分だけに、民進党にとって大きな変更は難しいのではないかと思われます。ある意味で民進党らしさ、みたいなものですから。

その点、経済政策であれば大胆な転換が可能だと思うのです。ですから「ニュー民進党」をアピールするなら経済政策、新しい「マクロ経済政策」をぶち上げるのが効果的だと思われるのです。

ちなみに、消費税の増税をしない、なんてのは、当たり前ですからw。サプライズでもなんでもありません。そもそもデフレ時に増税するなんてマクロ経済では禁じ手です。

マクロ経済政策の柱は「金融政策」「財政政策」です。これまでの民進党は「金融政策=緊縮」「財政政策=財政均衡」です。これを大胆に変更するなら「金融政策=拡大」「財政政策=拡大」しかないでしょう。これは180度方向転換の「チェインジ」です。サプライズです。

現在の安倍政権は、財政政策がまるで不足していて、財政均衡主義に近い状態です。ここで民進党が金融政策拡大、財政政策拡大を打ち出せば、自民党との大きな違いになります。

そこで重要になるのが、「財源」という考え方を改めることです。通貨制度の仕組みを十分に理解すれば、国債発行と通貨発行はまったく同じ意味であることが理解されます。早い話が、国債を日銀が引き受けるなら、それは通貨発行と同じであり、これを財源とすれば良いだけのことなのです。

しかも、年間80兆円もマネタリーベースが増加しているにも関わらず、銀行の信用膨張が生じてこない状況からみて、年間20~30兆円程度の引受によるマネタリーベースの増加であれば、「ハイパーインフレがー」なんて話は、まるで心配する必要はないでしょう。

日銀引受の財源で、国民にヘリコプターマネーを配る。
これこそまさにニュー民進党。サプライズ。

民進党はイデオロギーを変更したくないでしょう。だったら、マクロ経済政策を大胆に、180度チェインジすることをお勧めします。