2017年10月26日木曜日

日本政治の実態は米国派・中国派

日本には右派や左派は無く、その実態は米国派と中国派ではないかと考えています。米国に近い勢力と中国に近い勢力が覇権争いをしているだけにしか見えないのです。

自民党は米国派です。左派が指摘するまでも無く対米追随であり、米国の価値観(自由貿易・グローバリズム)にべったりの政策が行われています。TPPはトランプ氏が大統領になったことで反故になりましたが、一時的なものでしょう。ロシアやイランに対する外交政策も、対米追随です。

弱肉強食の世界で自国を守るための国防をアメリカに依存しているため、アメリカに追随するしかないわけで、そうした状況を容認している。核兵器の禁止条約が国連で成立したところで、日本は核の傘を外されることを恐れて何も出来ない。自民党が正面からアメリカの意向に反する行動をしたことがあるでしょうか。

一方の野党は中国派です。彼らの行動はすべて中国の利益を増やす方向に働いています。金融緩和すれば円安になって日本の競争力が伸び、中国のシェアが低下するわけですから、当然ながら中国派は反対でしょう。沖縄から米軍基地を追放する動きも、北朝鮮との話し合いを重視する姿勢も、いずれも中国の利益にかなうのです。TPPへの反対もアメリカ主導のグローバリズムだからであり、中国が提唱する自由貿易・グローバリズムには喜んで賛同するに違いないでしょう。

弱肉強食の世界で自国を守るための国防を日本が放棄する。これはアジアの覇権国家を目指す中国にとってまさに理想です。そして日本は中国の核の傘に守られるようになる。これが望みなのかも知れませんね。民進党や共産党が正面から中国に反対する姿勢を見たことがありません。

もちろん、立場が変われば見え方も変わるので、これは自分の見方に過ぎません。自分から見れば、右派とか左派とか、そんなものは日本には存在して居らず、米国派と中国派があるようにしか見えないわけです。

とはいえ、米国にも中国にも擦り寄らない、独自の考えを持つ人々も多いはずです。そうした人々が日本派をしっかり形成してゆくことを希望しています。覇権争いが渦巻く醜い世界の現状から言えば、日本派の立場を確立することは容易とは思えませんが、足場を固めながら、米国や中国の干渉を排除していきたいですね。