2017年12月1日金曜日

誰に借金させるのか明言すべき

財務省・政治家・マスコミは、さかんに財政再建を唱えるが、財政再建すれば必ず通貨収縮する。そのくせ、政府の代わりに誰が借金するか一言も触れないのは欺瞞だ。

少しでも通貨制度について知識があるなら、財政再建すれば世の中のおカネ(マネーストック)が減ることは知っている。現代の通貨制度では、借金としておカネが発行されているのだから、借金を返済すればおカネが消える。これはバランスシートから明らかだ。

それでなくとも「世の中のおカネが足りなくてデフレになっている」というのに、おカネを減らしてどうするのか。もし政府の借金を返済して減らすのであれば、代わりに誰かが借金を負わなければ世の中のおカネが減ってしまうのだが、その話は財務省・政治家・マスコミは完全にスルーしている。ひたすら「借金ガー」と国民を煽る。

財政再建を唱えるなら、
代わりに誰が借金を負うべきか明言せよ。

報道しない自由はいい加減にしていただきたい。肝心なことを隠して知らせず、都合の良いことを声高に叫んで誘導する。財務省・政治家・マスコミすなわち「増税の枢軸」の手口だ。もちろんこの手口は財政再建だけじゃなく、拝金主義グローバリズムとか移民政策とかでも使われている手口だが。

資本主義においては、
サプライサイドである企業が借金を負うことが正しい。

それはリチャード・クー氏も言っていた。バランスシートが綺麗になったんだから、今度は政府に代わって企業が借金する番だと。そもそも「家計が貯蓄し、それを借りて企業が投資する」ことが資本主義のあたりまえのスタイルだった。それで貯蓄と投資のバランスか保たれ、貯蓄過剰に起因するデフレにならずに済んだ。

ところが、今や借金して投資すべき企業がカネを貯めこんでいる状況だ。これでは貯蓄と投資がバランスするわけがない。そのうえ、政府は法人税を減税するという。つまり政府は企業に借金させる気など更々ない、ということは、家計に借金を押し付ける気がマンマンなのである。

財政再建を唱えるなら、
代わりに誰が借金を負うべきか明言せよ。

もちろん企業は猛反対だろう。そんなのイヤだって?それなら政府の国債はすべて日銀が買い取れば良いのです。それなら誰も借金を負う必要はありません。世の中のおカネも減りません。あれ?なんだ、すでに量的緩和で日銀が既発国債の4割くらい買い取ってますよ。そのまま買い取れるものはすべて買い取れば良いだけです。もちろん新規国債も。

政府も企業も家計も、おカネを発生させるためにわざわざ借金を負うことはありません。日銀が借金をすべて肩代わりします。日銀が借金を肩代わりするということは、単におカネを発行することです(日銀のバランスシートから明らか)。

おカネが必要なら日銀が発行する。当然ですね。