2017年3月29日水曜日

米大統領の権力は意外に弱かったw

「トランプ大統領になったら天地がひっくり返る」くらいの勢いで新聞マスコミが騒いでいたため、大統領は相当に強力な権力を持っているのかと思っていましたが、全然弱いので驚きましたw。

トランプ大統領の行政命令として出された移民を制限する大統領令が裁判所によって停止され、オバマケアの代替法案も議会の賛同を得られずに断念。選挙で選ばれた大統領であっても、選挙公約を実行することは簡単ではないようです。逆に言えばまっとうな民主国家では権力の暴走は相当に難しいと言えます。

米国の政治機構に疎いので、よく分かりませんでしたが、米国議会は日本の議会と性質がかなり違うようです。議院内閣制の日本であれば、政党のトップが首相(行政の長)になるため、党内の議員が首相の方針に反対することは基本的にありません。ところが米国では共和党のトップが大統領になるわけではないため、共和党公認の大統領であっても大統領に堂々と反対する議員が多数いるわけです。おもしろいです。

では、共和党の党首がいるのかと思えば、そういうのはいなくて、上院院内総務というのがトップに居るようです(議会で多数派政党になると、院内総務がそのまま下院議長にスライド)。しかし日本の党首ほど党の方針を党員に徹底する力はなさそうです。今回も共和党議員をまとめきれずに法案が断念されたわけです。

そんな様子を見ると、意外に議院内閣制より大統領制の方が暴走が難しい。逆に言えば世の中を変えるのは簡単ではない。というか、これが本来の三権分立ってわけなんですね。

個人的には日本も大統領制にしたいですね。もちろん、そう簡単に世の中は変わらない。しかし小選挙区制だと死票ばかり多くて民意が議会構成に反映されているとは思えません。行政の長は直接選挙で選びたいと思います。たとえ議会の反対があったとしても、民意を汲んでくれる候補者が居れば、民意を直接に国政へ届けることができますから。アメリカの大統領制がうらやましいです。

2017年3月28日火曜日

国の借金は金融資産課税で返せ

新年度の予算が成立し、新聞マスコミがまた「遠のく財政再建」「借金依存」とか言い始めた。うるせえ。そもそも国債は日銀が全部買い取れば済む話だが、そんなにカネを返したいなら「貯め込まれたカネ」に課税しろ。

財務省や自民党は「消費税で広く公平に負担しましょう」と寝言をいうが、冗談ではない。今の世の中はカネが特定の連中に偏って分配される仕組みになっている。分配が偏っているのに、負担だけ公平に求めるとは詐欺に等しい。偽善も甚だしい。

そもそも、なぜ国の借金が返せないのか?カネを貯め込んで放さない連中がいるからだ。金持ちがカネを手放さないのに、どこから返済するためのおカネを持ってくるというのか?カネが自然発生するわけがない。貯め込んでいるヤツから取らなければ、返せるわけが無い。こんな子供でもわかる理屈が自民党の税制調査会の連中にはわからないのだ。

家計の金融資産は1800兆円。しかもどんどん増殖中だ。

それにわずか1%でも課税すれば、単純に言えば年間18兆円、消費税7%に相当する税収が生まれる。しかも金融資産はどんどん増えているので、安定財源かつ枯渇する心配は皆無だ。

いい加減に国民は目を覚ますべきです。

政府が借金して財政支出をし、そのカネを誰かが貯め込む。さらに国が借金して、また誰かが貯め込む。こんなことを繰り返せば、政府の借金と誰かのカネだけがどんどん増え続ける。そんなもの、貯め込んでいるヤツからカネを取らなければ、返せるわけないだろ。

貯め込んでいるヤツから取れ。そうすれば、貯め込んでいるヤツの顔色が変わって、カネを手放し、投資や消費に向かうだろう。今の税制はカネを貯め込んで経済を停滞させているヤツに甘すぎる。今日明日のカネに苦労して日々生活する人に厳しすぎる。それが、自民党の税制調査会の連中にはわからないのだ。

ただし繰り返すが、国債を返す必要は無い。
それでも返したいなら、貯め込んでいるヤツから取れ。

考えるほど腹が立ちます。


2017年3月24日金曜日

財政赤字は史上最低のカラ騒ぎ

財政赤字は通貨発行権を持つ国家にとって何の問題にもなりません。むしろ、通貨発行で済むはずの通貨調達をわざわざ国債発行つまり借金にした行為は詐欺と言えます。基本的に国が借金しなければならない理由は一つもありません。いい加減に「国の借金ガー」なんてカラ騒ぎは止めるべきです。

国民に通貨発行権があるにも関わらず通貨を発行せず、わざわざ国債を発行して「国の借金ガー」「国民1人800万の借金ガー、払え」と騒ぐマスコミ。まさに史上最低のカラ騒ぎが展開されていますw。こんな馬鹿げた茶番でも「仕掛けが大きければ騙される」のが大衆です。ヒトラーのプロパガンダと同じ、仕掛け装置が大きすぎて目がくらんでしまうのです。

バブル崩壊後の失われた20年の間、国債を発行せず、通貨を発行して財政支出の通貨を調達するのが正しい方法だったのです。つまりヘリコプターマネーです。もし当時からヘリコプターマネーが正しく行われていたなら、1000兆円もの国債を発行することはなかったでしょう。代わりに1000兆円の通貨が発行されていたはずです。

そんなことをしたら、ハイパーインフレになっていた?いえいえ、おそらく大差は無いでしょう。なぜなら、「国債」でも「ヘリマネ」でも、結果として生み出される世の中のおカネの量は同じだからです。1000兆円のヘリマネでも、1000兆円の国債でも、世の中のおカネ(すなわち、民間銀行の預金)は1000兆円増えるからです。増えるおカネの量が同じなのですから、物価に与える影響も大差ないでしょう。

ですから、当時から現金を発行してヘリマネをすべきだった。そうすれば国債がこれほど増えることも無かったのです。そうせずに、今になって、この国債を日銀が買い取り始めました。金融緩和です。しかし、どうせ日銀が国債を買い取るなら、最初から日銀が政府から国債を直接に買い取ってヘリマネをすべきだったのです。いまさら「時間差ヘリマネ」をやったところで効果は薄い。

時間差ヘリマネは、銀行にタダで金利を与えるだけの政策。

財政赤字は史上最低のカラ騒ぎです。国民に通貨発行権があるにも関わらず通貨を発行せず、わざわざ国債を発行して「国の借金ガー」「国民1人800万の借金ガー、払え」と騒ぐマスコミ。恐ろしいほど馬鹿げていますが、時間の規模や金額の規模が大きすぎて、このバカバカしさに大衆は気付きません。新聞マスコミのように目の前の事象に大騒ぎするのではなく、長期的かつマクロ的に見なければ、裏から社会を動かす仕組みは見えません。

通貨発行権を行使せず、意図的に国民に借金を負わせる行為すなわち「国債発行」は国民主権の侵害であると断言できます。それは国家的な詐欺です。通貨発行は国民主権であり、国民主権のない現在の資本主義国家は民主主義ではありません。

しかし、この問題に正面から取り組む政党はありません。
ゴシップで与野党がバカ騒ぎする日本の国会には、
絶望するしかありません。

2017年3月23日木曜日

世界平和のカギは中国の民主化

中国は真の民主国家ではありません。中国共産党の一党独裁の元で政治思想は厳しく制限されています。そうした環境では「独裁者」が誕生する可能性が高く、独裁者の暴走が世界の平和を破壊してきた歴史があります。

それがナチスドイツであることは言うまでもありません。ナチスの一党独裁によってヒトラーは独裁者と成り、批判を受けることなくすべての権力を集中して国家・国民を「ドイツの核心的利益」に向かわせました。それが戦争という手段をもって行われたのです。

そして中国共産党の一党独裁の元、習近平に権力が集中し、まさに独裁者が誕生しようとしています。そしてナチスと同様、急速な軍備増強を推し進めており、軍事力を背景に周囲の国々を恫喝するに至っています。歴史は繰り返す。アジアに第二次世界大戦以来の危機が高まっています。

独裁政権の恐ろしいところは、暴走を止められないことにあります。たとえばトランプ大統領をマスコミが悪の権化のように報道していますが、所詮、大統領の権限は制限されています。だからトランプ大統領が強硬な大統領令を出したところで、司法が止め、議会が止め、最終的に国民が支持しなければ何もできません。

ところが、独裁政権では習近平が戦争すると言えば、誰も止められません。ナチスのようなむかし話ではありません。北朝鮮を見れば今日でも十分に起こりえることがわかるはずです。民主主義が正常に機能していれば、国民によって独裁者は排除されます。しかし独裁政権ではそれはありません。情報統制とプロパガンダによって、民意もまた完全にコントロールされてしまいます。

共産党に独裁された中国は極めて危険です。
一刻も早い中国の民主化が求められます。

中国が民主化し、多くの政治思想が対立する多党政治になり、司法・立法・行政の三権分立が導入され、報道の自由、インターネットの制限が解除されれば、中国の脅威は激減するはずです。そもそも、積極的に戦争したい国民などいません。安心して豊かに生活することだけが国民の願いなのですから。

北朝鮮、南沙諸島、尖閣諸島そして香港、台湾、ウイグル、チベット。

中国が関わる国際問題は多数ありますが、中国が民主化しない限り、これらがいつ武力紛争に発展するかまったく予断を許しません。中国がどんなに表面を平和に取り繕ったところで、独裁政権であるだけで十分に潜在的な脅威なのです。

2017年3月22日水曜日

取り付け騒ぎと通貨改革

金融資産に課税すると「取り付け騒ぎになる」との話が出てきます。しかし問題ありません。その機会に100%マネーに切り替えましょう。そうすれば引き出し要求にはすべて応じることができますし、むしろ良いでしょう。

取り付け騒ぎとは、預金者が民間銀行に押しかけて、預金を引き出そうとする(預金を現金に換える)行為です。一般的には取り付け騒ぎになると預金の引き出しに応じることができず、銀行が閉鎖されて、預金は失われてしまいます。銀行は流動性を失うため決済不能となり、経済にも大きな影響が出ます。

しかし、取り付け騒ぎの原因は現在の銀行制度にあります。現代の銀行制度において預金は「信用創造」によって作り出されています。つまり、一定の現金をいわば「見せガネ」にして、その何倍ものおカネを預金として企業や個人に貸し出すことで「信用創造」しています。そのため、現金の何倍もの預金が世の中には存在しています。ですから、そもそもすべての預金を現金として引き出すのは「最初から不可能」な制度なのです。

現代の銀行制度は常に現金の量より預金の量が大きい。

もし、現金の量と預金の量が同じであれば、すべての現金を引き出すことは可能なはずです。そのためには「預金だけが勝手に膨張する仕組み(信用創造)」を止める必要があります。なぜ現金より預金が多いかと言えば、預金だけが勝手に増えるからです。もし預金が勝手に増えなければ、「現金の量=預金の量」になります(専門的にはマネタリーベース=マネーストック)。

それが100%マネーの基本的な考えです。

もし企業や個人がより多くのおカネを必要としているのであれば、民間銀行が勝手に預金を増やすのではなく、日本銀行などの政府が現金を増やせば良いのです。日本銀行が増やした現金は民間銀行に預金されますので、同時に同額の預金が増えます。こうして現金と預金が同時に増えるなら、常に「現金の量=預金の量」は維持され、すべての引き出しに応じることができます。

そのために、通貨改革が必要です。

さて、現時点(預金が現金の何倍もある状態)で取り付け騒ぎが起きたらどうなるか?すべての預金を現金として引き出すことはできません。しかし、日銀が民間銀行に現金を無利子で融資すれば、すべての引き出し要求に応える事が可能です。ただし、日銀券の印刷には時間が必要なので、印刷時間の分だけ待たされることになりますが。

すべての現金が民間銀行から引き出されたとしても、銀行は日銀から現金の融資を受けることが可能ですから、貸し出しするおカネに困ることはありません。預金が無ければ、むしろ預金者に金利を払う必要がありませんので、銀行は経営が楽になるかも知れませんね。

100%マネーにすれば人々の預金は完全に保護されますので、銀行が倒産しても預金は消えません。焦って現金を銀行から引き出す必要はありません。手元に現金を置けば物騒ですし、支払いもすべて現金という、大昔に逆戻りしてしまうだけです。

2017年3月21日火曜日

過去の常識を捨てる政治が必要

与党も野党も「過去の常識にしがみついた政策」ばかりです。これだけテクノロジーが進化しているのに、政治にはイノベーションがまったく感じられません。政治がテクノロジーの進化を台無しにしています。足を引っ張っているのは次のような時代遅れの常識です。

①完全雇用

過去の時代において完全雇用はとても重要でした。失業者が増えれば生活に困窮する人々が増えて社会が不安定になります。また失業は社会において労働力が有効に活用されていないことも意味します。完全雇用によってすべての労働者が労働すれば社会全体で生産される財の総量は最大になります。それだけ国民は豊かになると言えます。ですから過去の常識でいえば完全雇用を目指すのです。

しかし、テクノロジーの進化により機械化が進み、労働力が過剰となり、すべての人に仕事を与える完全雇用は難しくなりつつあります。同時に、ロボットや人工知能によって完全自動生産が可能になりつつあり、すべての労働者が働かなくても十分な量の財を生産できるようになります。むしろすべての人をムリに働かせれば、作りすぎてムダだけになるでしょう。もはや完全雇用は過去の常識にすぎません。

②消費税

過去の時代においてインフレの抑制はとても重要でした。需要より供給が少ない時代では物価は常にインフレ傾向であり、すぐにインフレが加熱してしまいます。とりわけオイルショックのように、資源の不足した時代においては「消費を減らすこと」が物価や社会の安定にとって重要です。消費を減らして物価を安定させるには消費税が極めて有効であることは間違いありません。インフレの時代では消費税は常識でした。

しかし、テクノロジーの進化によって状況は180度変わりました。需要より供給が大きくなったのです。そのため物価はデフレ傾向となり、何かあればすぐにデフレに戻ってしまいます。消費不足供給過剰の現代にあっては、消費を減らす消費税は極めて有害です。経済の基調がインフレからデフレに反転した時点で、消費税の有効性は過去の常識になったのです。

③緊縮財政

過去の時代において緊縮財政はとても重要でした。国債の発行は世の中の通貨(預金)を増やす働きをするため、放漫財政は世の中のおカネを必要以上に増やすリスクがあります。需要より供給の少ない時代では、世の中のおカネを増やせばインフレを引き起こしてしまいます。また公共事業そのものは消費財の供給力を増やさず、むしろ消費財の供給力を奪ってしまうため、過度の公共事業は経済成長も阻害します。ですから、政府の支出をなるべく小さくする緊縮財政は常識でした。

しかし、テクノロジーの進化によって供給過剰の時代に変わり、デフレを基調とする経済になりました。そのため世の中のおカネを増やす必要が生じてきました。政府が財政支出を拡大すれば世の中のおカネが増えます。また供給過剰であるため、公共事業を行っても消費財の供給力を減らす心配はありません。供給過剰・消費不足の時代に反転した時点で、緊縮財政は過去の常識になったのです。

他にもありそうですが、とりあえず3つの古い常識を考えてみました。これはいずれも「インフレ時代の常識」であり、デフレの時代には通用しません。常識は次のように変更すべきです。

完全雇用 → ベーシックインカムへ
消費税  → 消費税率0%へ
緊縮財政 → ヘリコプターマネーへ

2017年3月20日月曜日

参考論文に追加しました

サイドバーの「参考になる論文・レポート」に以下追加。

貨幣レジームの変革とベーシックインカムの持続可能性
―文明の未来はマルクスではなくダグラスが握っている―
(井上智洋)


未来の経済システムには、「通貨改革とベーシックインカムの両方が必要である」ことを簡潔にまとめてありますので、一読に値すると思います。まったくの初心者には難しいものの、そこそこ知識のある人なら容易に理解できます。

100%マネーの導入を勧めておられます。

また、「内生的貨幣供給理論」と「外生的貨幣供給理論」のどちらかではなく、両方ありえることをきちんと示した上で、現在の通貨制度では、その両方が有効に機能しない点から、100%マネーとベーシックインカムの必要性に結論しています。

新聞マスコミ、政治家、御用経済学者は否定していますが、これからは、こうした考えを持つ経済学者がどんどん増えてくると思います。


2017年3月17日金曜日

公共投資やるなら資源テクノロジーへ

財政政策が求められています。公共工事も重要ですが、もっと重要な投資は「資源テクノロジー」への研究開発投資です。途上国が経済成長を始めれば、たちどころに資源不足に陥る危険性が高く、一刻も早い対策が必要です。

現在の世界は先進国も途上国も不況ですが、リーマンショック前までは先進国も途上国も好景気だったことを思い出すべきです。つまり今は金融資本主義の制度的な欠陥によって「カネが回らない」から世界が不況なのであって、もし、政府通貨制度などの採用で欠陥が克服され、世界のカネ回りがよくなれば、世界経済は成長期に戻るはずです。

世界経済が本格的に回復すれば、資源需要が増加し、資源価格が暴騰するでしょう。おそらく日本政府はそのときになって大騒ぎするでしょうが手遅れです。資源価格の暴騰はオイルショックと同じ災い、つまり深刻なスタグフレーションを日本にもたらすに違いありません。資源が暴騰してしまえば、金融政策も財政政策も意味がありません。

ですから、近い将来における資源枯渇への対策として、資源テクノロジーの研究開発を国家主導で強力に推し進めておかねばならないと思います。それは海外に依存せず、日本国内で資源を賄うための技術です。日本の国内で資源の大部分を調達・リサイクルできるようになれば、資源価格の暴騰を恐れる心配は無くなります。

具体例としては、エネルギー分野におけるメタンハイドレートや自然エネルギーのコスト引き下げ、構造材分野における金属資源の代替(植物プラスチックやナノファイバー等)、希少資源におけるナノテクノロジーによる代替などです。こうした研究は官民ですでに始まっていますから、その予算を2倍3倍に増やして加速させるのです。

カネなど刷ればいくらでも無尽蔵にできます。しかし資源が枯渇すれば何もできません。デフレの今のうちにカネをバンバン刷って、将来の資源不足の時代に備えた研究開発に投資しないでどうするのでしょうか。財務省にそんなビジョンはありません。あるのは緊縮財政だけ。

財政赤字や人口減少など問題ではありません。
資源が枯渇すれば、日本は間違いなく貧困化します。
資源安の今こそ、資源テクノロジーに取り組まねばなりません。

2017年3月16日木曜日

投資過剰は本当に悪いことか

一般に設備の過剰、投資過剰は悪いことと考えられています。バブルの頃の投資過剰が問題視されたこともありました。しかし本当に投資過剰は問題なのでしょうか。

投資により生産設備が作られれば財(モノやサービス)の生産能力が増加します。より多くの財を生産できるようになるのですから、世の中は豊かになるはずですし、何も困ることはないと思います。にもかかわらず、投資が多すぎると良くないというのです。

なぜなら、投資は「借金」で行われる場合が多いからです。借金して投資を行う場合、借金は返済しなければなりません。金利の支払いも必要です。ですから利益を生まなければなりません。しかし、生産量が増えると市場で商品の価格が低下し、利益が少なくなります。ですから「多く作ってはいけない」のです。

ある意味では、投資が増えれば増えるほどリスクが高まります。借金と金利を返済しなければならないためです。本当は投資すればするほど生産力が高まって安く人々に届けられますが、それでは借金と金利を返済できずに倒産してしまうのです。

それは避けられないのでしょうか?
借金とは別の方法で投資を行えばよいのではないでしょうか。

株式による投資、あるいは企業利益の再投資であれば、仮に投資過剰であったとしてもリスクはずいぶん小さくなるはずです。株式投資で設備が過剰になっても株式の配当金がゼロになるだけで会社は倒産しませんし、利益の再投資の場合も内部留保が減るだけで倒産はしません。どちらも無借金なので、借金と金利を返済する必要が無いからです。

社会全体で設備が多すぎると供給過剰のために「原価割れ」を起こす可能性はあります。そんな場合は、設備の稼働率をさげて生産量を減らし、市場価格を操作すれば企業が倒産することはないでしょう。しかし設備は遊んでしまいます。

それなら、作りすぎた財を買うだけのおカネを庶民に与えたらどうでしょう。価格が安くても庶民がどんどん買えば企業の利益は増加して、採算は取れます。そうすれば庶民は安く大量の商品を手に入れ、企業の投資は無駄にならない。もちろんあまりにも過剰な投資はムダな生産を増やすだけで意味はありません。

そのように考えてみると、あまりに極端な例を除けば、投資過剰に問題があるわけではなさそうです。むしろ投資を活かせない社会のシステムに問題があるような気がするのです。

給付金による消費者の購買力強化
企業利益に基づく無借金の再投資

この二つが十分に行われるなら、投資がやや過剰になることは、あまり問題にならない気がします。問題の原因は「借金による投資」であり、つまり「投資すればするほど借金が増える」仕組みに問題があるような気がします。


2017年3月15日水曜日

「ハイパーインフレがー」は根拠不明

安倍政権以前には「金融緩和するとハイパーインフレがー」が大量に湧いていましたが、最近でもおカネを発行するとインフレが止まらなくなるとの迷信が根強いようです。しかしその明確な根拠は寡聞にして知りません。

ヘリコプターマネーの重要性(財政政策+金融政策)が説かれる一方で、反対論が非常に強く実施に至っていません。その理由はインフレが止まらなくなるとの批判です。しかし、インフレの根拠の説明はほとんどありません。説明としてあるのは「おカネの発行を止められなくなる」という論だけです。

しかし、なぜ「おカネの発行を止められなくなる」のでしょうか。騒ぐだけで説明が無いのです。仕方ないので、考えてみましょう。

「止められなくなる」現象には大きく2種類があります。

①景気対策として止められなくなる
②おカネの発行が勝手に止まらなくなる

景気対策として止められなくなる。ところで、発行したおカネはどこへ行ってしまったのでしょうか。そもそも発行したおカネが世の中を回れば景気がよくなりますから、その時点でおカネの発行を止めることができます。ところが発行したおカネを誰かが貯め込んでしまえば、いくらおカネを発行しても循環は良くなりませんし、景気は回復しません。それではキリがありません。

この場合は、誰かが貯め込んでしまったおカネに課税して吸い上げ、それを財政投資として世の中に循環させてやらなければなりません。そうすれば、それ以上におカネを発行する必要はなくなり、おカネの発行を止められます。

おカネの発行が勝手に止まらなくなるメカニズムは何でしょう。おカネのうち、「現金」の発行を止めるのは簡単です。インフレターゲットにより、例えば「消費者物価上昇率3%を超えたら日銀が現金の発行を止める」と法律で決めれば、必ず止まります。

しかし同じおカネでも「預金」の発行を止めるのは簡単ではありません。預金は民間銀行が発行するおカネですから、それを強制的に止めるメカニズムは存在せず、インフレターゲットなど無関係にどんどん預金が発行されます。こうして世の中の預金が増加することでインフレが止まらなくなるリスクはあります。

もちろん日銀など中央銀行が政策金利を引き上げることで、預金の増加に歯止めを掛けることは可能です。ただし、多くの場合これに失敗してバブルとバブル崩壊を繰り返してきた歴史があります。

とはいえ、預金を止めるのは、実は簡単です。民間銀行が勝手に預金を発行するのを禁止し、世の中のおカネのすべてを日本銀行が発行するようにすれば良いのです。日本銀行の発行するおカネ(現金・日銀当座預金)だけで世の中のおカネを回せば、日銀がおカネの発行を止めた時点で、それ以上におカネが増えることはありません(政府による硬貨発行は除く)。

以上より、おカネの発行が止められなくなる2種類の現象は、いずれも対応が可能です。おカネが増えなくなれば、インフレはいずれ収束します。おカネが増えずにインフレだけ亢進することはあり得ません。

なぜなら、物価とは「おカネと財の交換レート」であり、おカネと財の量の比率で決まるからです。もし世の中のおカネの総額が100で、商品の総量が100とすれば物価は1となり、それ以上に上昇しません。100以上のおカネを払えないからです。100の商品を120のおカネで払えば物価は1.2に上昇しますが、それはおカネが120に増えなければ不可能です。

以上より、「ハイパーインフレがー」を気にする必要はまったくありません。ただし、これからの経済には「金融資産課税」と「通貨改革」が不可欠であることが分かります。




2017年3月14日火曜日

世界平和は強制武装解除しかない

世界から戦争が消える気配はありません。世界中に武器が溢れています。戦争をなくす方法はただ一つ、「人類を超える力によって武器を取り上げること」だけだと思います。

抑止力や集団安全保障を唱える右派も、ひたすら軍備反対を唱える左派も、世界平和にはまったく役に立ちません。人間は自分達より力の強い第三者に強制されない限り絶対に武器を手放さないからです。これは人間の本能と考えられます。

世界を見てもそうですが、一般社会でもそうです。アメリカが銃社会なのは、政府が強制的に銃を取り上げないからです。もし日本で銃の所持が自由化されれば、やがてアメリカと同じように銃犯罪が多発する銃社会になるはずです。

その意味で世界平和の実現はかなり絶望的だと言わざるを得ません。しかし、人類を超える強力な軍事力を持つ何者かが現れたなら、状況が大きく変わるかも知れません。つまり「どこの国にも属さない警察力」が誕生する場合です。第三者の警察力をもって、世界の国々を武装解除することだけが、世界に平和をもたらす唯一の方法だと考えます。

21世紀の刀狩りです。

その第三者とは誰なのか?国連のような国際機関はムリです。国連は大国の政治の道具に過ぎません。事実上、大国の利害でしか動けないのです。あんな組織にやらせれば「常任理事国(戦勝国)を除くすべての国の武装解除」という偽善になるだけです。

その第三者は「人知を超えるほどの能力を備えた人工知能」だと思います。その人工知能がひそかに世界の軍事システムを乗っ取り、全世界の人工知能とネットワークを組んで世界中の武力を管理下に置くのです。そして人類からすべての武器を取り上げる。そうすれば世界は間違いなく平和になります。そして二度と人間に武器を作らせないように人工知能が監視するのです。

そして人工知能がその武器をすべて解体してしまうのです。人工知能を恐れることはありません。彼らが行うのは人類の軍事力の解体であって、それ以外の何も干渉する必要がないと判断するでしょう。人間に危害を加えるのではなく、人間に危害を加える武器を排除するのが目的になるからです。

もし科学者に野心があるなら、そのような第三者の人工知能を是非にも開発して欲しいと思います。人類が自らの理性で世界平和を実現するとの考えは妄想にすぎません。残念ながら、人間は本能に支配された動物であり、武器をすべて取り上げない限り、殺し合いを止めることは不可能だと思います。

2017年3月10日金曜日

ベーシックインカムなきユーロ圏は搾取社会

欧州はグローバリズムによって分断・破壊されつつあります。統一通貨ユーロはさらに問題は深刻化しています。欧州の破壊を止めるには、ベーシックインカムを導入するしかありません。また、ユーロだからこそ絶好の機会だとも思います。

資本主義グローバリズムが欧州で猛威を振るっています。貿易障壁の撤廃によって競争力の高い国がユーロ通貨を通じて富を独占する。つまりギリシャ、イタリア、スペインなどのおカネがドイツに吸い上げられ、ドイツ1人勝ちを生んでいます。労働資源の移動の自由化により移民が続々と流入し、雇用の奪い合いになっています。生産過剰、需要不足を放置し、経済は低迷。まさにグローバリズムが社会を分断し、人々の憎しみを生み出しています。

この先、テクノロジーの進化により、カネの奪い合いや雇用の奪い合いがさらに激化することはあっても、解消することはないでしょう。剥き出しの資本主義とはそのようなシステムなのですから。

グローバリズムを放棄するか、さもなくば
ベーシックインカムを導入するか。

そのどちらかを選ぶ必要があるでしょう。このまま一方的にグローバリズムを進めれば、グローバリズムに排斥された多くの人々の不満はさらに高まり、極右・極左などの過激主義が台頭し、移民や外国人への憎しみが広がると思われます。欧州の分断は決定的になるでしょう。

一方、ユーロ圏でベーシックインカムを導入すれば、イタリア、ギリシャ、スペインといった国々における貧困問題は劇的に解消されるでしょう。ECB(欧州中央銀行)がユーロを発行してユーロ圏のすべての国民におカネを給付するのです。また富裕層への課税も財源にすべきでしょう。それにより、おそらくドイツがユーロ圏から吸い上げたおカネが再びユーロ圏の国々に還流し、経済を押し上げるはずです。ユーロ圏全体でおカネを回すのです。

ベーシックインカムが実施されれば、失業者の生活が保障されるだけでなく、おカネが回って雇用も生まれ、雇用の奪い合いは解消します。それは移民外国人に対する反発や憎しみを和らげるでしょう。またユーロ各国におカネが分散すれば、各国で雇用が生まれ、仕事を求めてユーロ圏内を移動する移民も減るはずです。圏外からの移民については別に検討すればいい。

その結果、どこかの国がカネを独占することなく、ユーロ圏のすべての国がそれなりのバランスを持って成長することができると思うのです。それがユーロ圏の本来の理想ではないでしょうか。

ドイツは1人勝ちでなく、ユーロ圏に貢献するようになる。
ただし、通貨を通じた富の独占という、うまい汁は吸えなくなる。

資本主義グローバリスムは人々を雇用に縛り付けたまま、自由貿易と移民で庶民をなぶり殺しにしています。人々が怒り、過激化するのは当然であり、憎しみと分断を生み出しています。それを緩和する唯一の方法はベーシックインカムでしょう。ベーシックインカムなきユーロ圏は搾取社会です。

そしてユーロ圏におけるベーシックインカムの導入は、ベーシックインカムの単一通貨・多国家圏における効果と、単一通貨である国内の地方における効果を示してくれるはずです。



2017年3月9日木曜日

中国のグローバリズムはご都合主義

トランプ米政権の保護主義を受けて、中国共産党はグローバリズム、多国間主義の立場を明らかにして主導権を握ろうとしているように思われますが、所詮、中国のグローバリズムはご都合主義です。

中国共産党のご都合主義はあまりに露骨で驚きます。一帯一路政策やらRCEPやらで自由貿易の推進に力を入れていますが、自由貿易の理念に賛同しているのではなく、中国の利益のために自由貿易を利用しているにすぎません。利用できなくなれば直ぐにでも捨てるでしょう。

例えば、中国共産党は、韓国がTHAADミサイルの配備を決めると態度を豹変。ミサイル基地へ土地を提供したとされる韓国・ロッテ社製品を市場から締め出し、ロッテにサイバー攻撃まで仕掛けたという。中国から韓流を排除し、中国人の韓国への旅行を妨害し、民間レベルで韓国商品の不買運動を展開しています。中韓自由貿易協定などまるで無いも同然です。

中国共産党の主張する南京大虐殺問題に疑問を投げかける本を客室に置いただけで、日本の某ホテルに対しても狙い撃ちで圧力をかけてきました。

また、多国間主義などと言いながら、外交面においては多国間主義を強烈に否定しています。南沙諸島を巡る問題に関しては、国連や国際司法裁判所のようなグローバルな仕組みを非難し、二国間協議での解決を主張しています。

まさに「中国共産党第一主義」

中国のグローバリズムはご都合主義であり、自国の利益によって主張を好き勝手に変えてきます。そもそも民主化すらされていない中国共産党・一党独裁国家など信用できるはずがありません。

中国の人々の自由のためにも、一日も早い民主化が望まれます。


2017年3月8日水曜日

政府がAI活用計画示すも失業問題は?

日経新聞の記事によれば政府が人工知能(AI)の産業化に関する工程表を示したという。しかし記事を読む限り、人工知能によって発生するであろう数百万人を超える失業に対する検討は何もされていないようです。

物流、AI活用で30年完全無人化 政府が工程表 
(朝日新聞 2017.3.3)

記事によれば、政府の「人工知能技術戦略会議」が工程表を発表するらしいです。その工程は3つの段階からなるといいます。

(1)2020年ごろまで
無人工場、無人農場の技術確立
AIによる創薬支援を一般化
生産設備の故障をAIが予知

(2)2020年から25~30年ごろまで
人やモノの輸送・配送を完全無人化
ロボットの多能工化・相互連携技術の確立
家や家電をAIが制御など

(3)それ以降
介護ロボットが家族の一員に
移動の自動化・無人化で死亡事故ゼロ
潜在意識をAIが分析してニーズを可視化

だそうです。「財源ガー」など無視して、この計画の実現に向けて大規模な政府投資を推進していただきたいところです。しかし、これによって数百万人あるいそれ以上の失業が生まれることは確実です。野村総研の予想通りなら3000万人が失業してもおかしくない。しかし、記事を読む限りは、そうした点に関する検討は一切行われていないようです。

政府において人工知能やロボットによる失業が心配されないのは、本当に不思議ですよね。その理由について楽観的な仮説と悲観的な仮説を考えてみました。

A)楽観的な仮説:すでにベーシックインカムは規定路線

さすがに「数百万を超える雇用を生み出すのはムリだ」と理解して、ベーシックインカムの実施は政府内で規定路線になっている。しかし実施する前に発表すると社会が大騒ぎになるリスクもあるので、あえて実施直前まで発表しない、という仮説。

B)悲観的な仮説:アホすぎて何も考えていない

文字通り政府がアホすぎて何も考えていない、という仮説。この場合は世の中に失業者が溢れてデフレ恐慌になり、社会保障が破綻してから大騒ぎする。

いやいや、賢明な日本政府のことだから、当然ですがA)楽観論でしょうな。B)アホすぎて何も考えていないなど、さすがにあり得ないでしょうw。

2017年3月7日火曜日

ベーシックインカム組込み通貨が生き残る

ビットコインの登場によって既存の法定通貨が廃れるのでは?そんな感想を持つ人も少なくないと思います。しかしベーシックインカムに使われない通貨は、いずれ衰退すると思います。

理由は単純です。おカネは循環してこそ価値を持ちます。おカネの価値の根幹は「交換機能」です。この機能が働かなければおカネの価値保存の機能も価値尺度の機能も成立できないはずです。おカネはどのように循環するのか。生産者と労働者(=消費者)における循環がその中心です。生産者間での循環もありますが、あくまでも生産者と労働者における循環が無ければ成り立ちません。

そして、生産者と労働者の間における通貨循環は、基本的に「雇用関係」に基づいて、「労働力と賃金の交換」によって成り立ちます。ですから、法定通貨とは異なるビットコインのような仮想通貨が本当に普及するためには、が生産者から労働者へ「賃金」として支払われるようになる必要があると考えられます。

それは可能だと思います。もしビットコインのような法定外の仮想通貨が本格的に流通するようになれば、仮想通貨を賃金として支払う企業が現れたとしても不思議はありません。そうなれば、必ずしも法定通貨を利用することなく、通貨の循環系が成立することになるでしょう。そうすれば法定通貨の流通量が減少し、もし税金も仮想通貨で納めることが可能になれば、法定通貨は不要になると思います。

では将来的に仮想通貨が既存の法定通貨に取って代わるかと言えば、それは仮想通貨がベーシックインカムに使われるかどうかによると思われます。

人工知能とロボットの進化に伴って技術的失業が増大します。すると生産者から労働者(=消費者)へのおカネの循環が停滞し始め、企業に積まれたまま動かなくなります。このおカネを吸い上げて再循環させるのがベーシックインカムです。ですから、もしベーシックインカムが行われない通貨であれば、やがて流通しなくなると思われるのです。

逆に言えば、ベーシックインカムの機能を備えた通貨だけが最終的に生き残るのではないかと思うのです。

ですから、もし政府が政府の権限を行使して企業や富裕層への課税を行い、法定通貨によるベーシックインカム制度を実現すれば、法定通貨が廃れることは決してないだろうと思います。逆に言えば、ベーシックインカムの機能をあらかじめ込み込んだ仮想通貨が登場すれば、場合によると法定通貨を押しのけて普及することになるかも知れません。

すべての取引が電子化されたなら、
仮想通貨にベーシックインカムの機能を組み込むことは、
税によるシステムより簡単だと思います。

たとえ日本の円であったとしても、ベーシックインカムに使われないのであれば、いずれ価値を失って消滅する可能性はあると思うのです。

2017年3月6日月曜日

ベーシックインカムと共に通貨改革が必要

ベーシックインカム(BI)と共に通貨改革が必要です。BIだけでも貧困・格差問題の解決は可能でしょう。しかし通貨制度の問題を残せば禍根になると思います。

格差や貧困問題の根底には、現在の通貨制度すなわち「信用創造」「準備預金制度」が大きく関係していると思われます。安定した経済のためにはこの問題を解決しなければなりません。

貧困や格差がどうして生じるのでしょうか。大きな要因としてバブルとバブル崩壊があります。バブルは「預金の信用膨張」が根本的な原因です。民間銀行が預金を発生させて貸し出しを増やすことでバブルが膨れ上がりますが、これは同時に世の中の借金が爆発的に増えていることを意味します。そしてバブルが崩壊すると、この借金が焦げ付き、深刻なデフレ不況を引き起こすのです。これが「借金経済システム」です。

バブル後のデフレ不況、例えば失われた20年が日本のサラリーマンの所得を減少させ続け、非正規雇用の労働者を増やし、マスコミが大好きな「勝ち組と負け組み」を作り出し、格差を生み出して来ました。同じことはバブル後のアメリカや欧州でも起きています。

もし仮にベーシックインカムによって貧困が解消されたとしても、通貨制度を放置すればバブルが再び繰り返される可能性は高いでしょう。もちろんベーシックインカムが実現していれば、バブル崩壊の後に生じるデフレ不況は、日本の失われた20年ほど酷い状況に陥らないかも知れません。しかしそれは単に「死ぬほど貧困な人が生じない」だけであって、やはり富める者はますます富み、庶民は最低限の生活が保障されるだけの社会になると思われるのです。

根本的にバブルとバブル崩壊を食い止め、
経済を安定させる必要があります。

さらに言えば、通貨制度を放置したままヘリコプターマネーによって小額ベーシックインカムをスタートすると、バブルを引き起こすかも知れません。世の中のおカネが増えると、そのおカネを銀行がさらに膨らませて貸し出しを行い、バブルを引き起こすからです。銀行が勝手にカネを膨らませたのでは、日銀が世の中の通貨量をコントロールできるわけがありません。

ベーシックインカムは、銀行制度に潜むガンを隠蔽してしまう恐れがあります。ベーシックインカムを行うなら、通貨改革も同時に必要だと思うのです。

2017年3月3日金曜日

悪いベーシックインカムとは

ベーシックインカムはどれも同じではありません。目的・思想によっては、大衆にとって有害なベーシックインカムも存在すると考えています。あらかじめ十分に注意しておく必要があると思います。具体的には2つ想定しています。

 ①平等に貧しくなるベーシックインカム
 ②大衆を最低生活に縛り付けるベーシックインカム

平等に貧しくなるベーシックインカム

日本は成長しない、と主張する人達(左派にいる)がベーシックインカムを主張するとそうなるリスクがあります。彼らは「人口が減少すれば必ず貧しくなる」との絶対前提を持っています。その前提から始まるため、どうせ貧しくなるなら平等に貧しくなろうといいます。彼らの頭には「テクノロジーの進化による1人当たり生産力の向上」の文字はありません。そして家計に重税を課して再分配します。その結果、循環する総通貨量が低く抑えられてしまうため、経済のパイが拡大することはありません。つまり、意図的に経済のパイを小さく抑えながら再分配を強化するため、「平等に貧しい社会」になり、やがて日本は荒廃すると思われます。
(→ちなみに、そうならないよう、テクノロジーによる生産性向上にあわせて通貨発行により循環通貨量を拡大しつつ、適度な再分配を行うと良いです。)

大衆を最低生活に縛り付けるベーシックインカム

何でも自己責任の市場原理主義者(右派にいる)がベーシックインカムを主張するとそうなるリスクがあります。彼らは「市場が正しい」との絶対前提を持っています。ですから市場活動によって生じる所得格差は当然の権利であるといいます。ただし貧困な大衆が革命を起こすと困るので、不満を解消するためにベーシックインカムを導入します。大衆には死なない程度の最低限の生活をさせておけばよい。残りの富は市場で勝ったものが独占する、つまり「資本を所有するものがすべてを独占する」ことを正当化できる。テクノロジーの進化にともなって多くの人は失業します。結果として、大多数の人々が最低所得に固定化され、「一部の超富裕層が私利私欲で地球の資源を使いまくる社会」になると思われます。
(→ちなみに、そうならないよう、テクノロジーによる生産性向上にあわせて最低生活水準のレベルを引き上げ、テクノロジーの恩恵がすべての人々に行き渡るよう調整するのが良いです。)

この二つがベーシックインカムのディストピアであり、自分が最も懸念している事態です。しかし、これを意図してベーシックインカムを主張する連中が、右派と左派の両方から必ず出てくると思うのです。

2017年3月2日木曜日

人工知能を恐れる人の理由は

人工知能を脅威であると考える人は少なからず居るようです。先日も新聞紙面で著名人が思い切り人工知能を拒否していました。人工知能は人類を豊かにするはずなのに、なぜ脅威に感じるのか。ふと思うことがあります。

人間はこれまで「勝者が総取り」を容認する競争社会を当然のように受け入れて、負けたやつを「自己責任棒」で叩いてきました。新聞マスコミも当然のように「勝ち組・負け組み」などと面白おかしく書き、「セレブ」などと総取り勝者を持ち上げてきました。勝つ側にとってこれほど面白い社会はありません。「勝ち組・負け組み」の社会。

ところが、人工知能の登場で旗色が悪くなり始めました。それまで人並み以上の能力があれば容易に勝ち組になれた人々も、人工知能に負ける可能性が大きくなったのです。いよいよ「機械に負ける」とわかって、「負けたら自己責任」を主張していた人々がみんな恐怖しているのかも知れません。「今度は自分が叩かれる番か」ってね。

おそらく、こう言い出だすでしょう。
「人工知能で失業するのは自己責任じゃない」

太古の昔、人知を超える「精霊」の存在が人間の驕りを戒めてきたのではないかと思います。大自然の恵みをいただいて生活する人々はその前に平等であり、運命共同体でした。しかし人間は徐々に力をつけて逆に自然を支配し、思い上がり、傍若無人にふるまってきた。自分の能力次第で私利私欲を追求するのが当然であると。

自分を超える者が存在しなくなったことで、人間のエゴが剥き出しになった社会。実に愚かしい。そんな人々は自分達の作り出した人工知能によって完膚なきまで負けた方が、むしろ謙虚になって良いのではないか。

そんなことを、ふと思うのです。

2017年3月1日水曜日

1人当たり実質GDPで考える重要性

日本が経済成長(名目GDP増加)するとか成長しないとか、そこから入る議論は不毛です。GDPはあくまで全国の「総額」です。個々の国民の豊かさを決めるのは「国民1人当たり」です。国民1人当たり実質GDPが増えるか増えないか、そこを議論すべきでしょう。

一般的に「経済成長」と言えば、名目GDPの増加を指しているはずです。それを決めるのは、およそ労働人口と生産性と物価です。労働人口が増えればプラス、生産性が向上すればプラス、物価が上昇すればプラスに働きます。この3つの要素で決まるので、仮に労働人口が-1%の割合で減少しても、生産性が+1%、物価が+1%なら、名目GDPは1%増加するはずです。つまり労働人口が減少しても経済は成長できます。

逆に、労働人口が+1%、生産性が0%、物価が-2%なら、名目GDPは-1%です。つまり労働人口が増加しても経済がマイナス成長になる。これはデフレ恐慌のような場合ですね。ですから、人口が減少するとか高齢化するとか、それだけで経済成長が決まるわけではありません。

国民にとっては名目ではなく実質、
しかも1人当たり実質GDPが重要です。

実質GDPは名目GDPからインフレの影響を除外しているため、物価とは無関係に財の総生産量を表します。その総生産量を国民の人口で割ると、国民1人当たりの財の生産量になりますが、これが平均値としての国民の豊かさの目安になるわけです。そして、この値が増加する限り、基本的に日本が貧しくなることはあり得ません。

もちろん、分配システムに問題があれば、1人当たりに分配可能な財の量が増えるにも関わらず国民の格差が拡大する可能性はあります。それこそ分配システムに問題があるわけです。この場合は再分配を強化する必要があるわけです。つまり理想的な経済社会を作るには二つのアプローチがあります。

①国民1人当たりの実質GDPを高める
②分配システムを改善する

人口が減少しようと高齢化しようと、そんなものは関係ありません。この二つを実現すれば国民は豊かになります。この両方をやれば良いのです。

ところが、なぜか、①または②の「どちらかしかやらない」と主張する(自分から見れば)おかしな連中がいます。それが日本の左派(成長しない論者)と右派(市場原理主義者)です。左派は「①は不可能だから②をやれ」といい、右派は「①をやれば②はいらない」といいます。なぜ二極論になるのか?ほとんど陰謀の世界です。

①国民1人当たりの実質GDPを高めるには、生産性を高めれば良いです。これは人工知能やロボットによって簡単に解決できます。むしろ過剰生産で困るほどです。
②資本主義は格差が必ず拡大します(ピケティ)。ですから金融資産課税やベーシックインカムなどを導入すればいい。しかもその方が消費が拡大して経済成長率は高くなる。

どちらかだけで問題を解決できると考えるのが大きな間違い。
両方やるのが正しいと思います。


右と左で何を対立しているのか、まったく意味不明です。
クダラナイ主流派争いでしょう。