2018年4月3日火曜日

まず長期的なグランドプランが必要

政治家もマスコミも「アベノミクスの成果のあるなし」で大騒ぎしていますが、そんな短期的な動きで騒いでも意味ありません。その前にもっと長期的なマクロの動きを確認し、グランドプランを構築する必要があります。

日本の経済は高度成長期からオイルショック、バブル期、バブル崩壊後の失われた20年、そしてアベノミクスの時期と、連続的に流れてきたわけです。その間、良いことも悪いことも様々ありながら、日本経済が推移してきた状況がマクロ的な観点から理解することができるでしょう。

それらの各経済ステージにおいて良かった点と悪かった点、そしてその原因を分析することで、反省や学習に基づき、これからのあるべき経済政策をまず立案することが先決のはずです。いまの短期的な変化を捕まえて騒いでいても意味ありません。グランドプランが必要だと思います。

その上で、そのグランドプランに対して安倍内閣のやっていることはどうなのか?これが問われなければなりません。もしプランとして疑問のある方法を行なっているのであれば、その点において攻撃されるべきでしょう。まずは確たる経済のグランドプランありきです。

グランドプランを理解するには、少なくとも1960年代からの日本の経済の推移と、その理解が重要だと思います。しかし今日においてそれが十分に理解されているとは思えません。マスコミの話は単に「オイルショックはインフレで大変だった」とか「バブルは良くない」とか、そういう程度でしょう。オイルショックのインフレと高度成長期のインフレとは何が違うのか、あるいはバブル経済を全否定して騒ぐだけでなく、その功罪をきちんと考えるべきでしょう。

その中で、現代はますます金融緩和のような、おカネの政策、マネーストックやマネタリーベースといった指標が重視される時代なのですから、「通貨政策」「通貨供給量」の観点から過去の経済を見直す必要があると思うのです。

ここ数年のマクロ指標を取り出して、アベノミクスは成功しただの、失敗しただのと騒ぐ与党も野党もマスコミも、まるでお話にならないと思うのです。